言葉のかけら

エルヴィスのレパートリーを日本人の視点から読み取る訳詞プロジェクト「言葉のかけら」

かけら補足資料「You'll Think Of Me」

2016-02-17 20:00:00 | かけら補足資料
【 ちょこちょこっと情報 】
★ 1969年1月14日に、23テイク録られた「You'll Think Of Me」のうち
2016年2月現在、未発表になっているのは

  テイク 9~13, 15, 17~22

の12テイクですが、これらは全て「FS もしくは LFS」テイクなので、
「出し惜しみ」するなどの理由もないであろうし、
海賊盤で発表されているのが、テイク1~8に集中しているからと言って
テイク9~23が収録されたテープが海賊盤業者に渡っていないと考える
必要も無さそうな気がしています。
しかし「言葉のかけら」ページに書きましたように
後半のテイクには、前半と異なる「カウントイン」が付けられていますので
やはりセッション情報を大きく書き替えるような「なにか」が
そこに隠れているんでしょうか。

★ 別テイクのほとんどが、FTD「Back In Memphis」に収録されましたが
なぜかテイク7だけが、FTD「From Elvis At American Sound Studio」に収録されており
もしかすると「Alternate Master」的に抜き出されていたのではないかと思ったりします。
またテイク6がFTD「Back In Memphis」ではエンディング部分でフェイドアウトが早いのに
海賊盤「The American Way Vol.2」などでは演奏終了まで収録されているのを知ると余計に
テイク7が「Alternate Master」的に抜き出されていた線を疑うのですが
実はFTD「From Elvis At American Sound Studio」に収録されたテイク7の冒頭に
FTD「Back In Memphis」でフェイドアウトされたテイク6のエンディング部分が聞こえますので

   テイク7が「Alternate Master」的に抜き出されていた線

ってのが、そもそも「疑い間違い」なのかも知れません。
(↑ 無駄だと思っても、書いておく価値はある)

★ FTD「Writing For The King」では作者「Mort Shuman」が

   「Suspicious Minds」とカップリングされた「You'll Think Of Me」は
   「great song」に仕上がっていたし、私はコーラスが気に入っている

なんてなコメントをしていましたので、「コーラス」に注目して
「サンプル」をYouTubeにアップしてみました。



バークレーの趣味からするとコーラスはいらないのですが
まあ、誉めるとするならば、エルヴィスが「no more」の「more」を歌う瞬間に
「no」のコーラスが強く出るシングル・バージョンのミックスでしょうか。

・・・で、レコード・バージョンはエルヴィスが1969年1月21日に歌い直したもので
1969年1月14日にはエルヴィスが「no more」とは歌わずに「oh, no」と歌っていましたので
コーラスの「no」は、オリジナルの歌詞に基づいたものだったように思います。
つまり、歌い込んだことでエルヴィスが「no more」の歌詞に辿りついたのではないかと。



・・・「ちょこちょこっと情報」のはずが
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