窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

旅だちの朝

2021-04-18 19:33:14 | オオハクチョウのいる風景

内陸のデントコーン畑や牧草地で一時生息していたオオハクチョウたち。

晴天の朝、野付湾に大集合していました。

おばんです。小太郎でごじゃります。

 

             ★ 旅立ちの朝 ★

本州と北海道をすっぽり覆った高気圧が3日間、晴天をもたらしてくれました。

気温が高く、2週間以上早く季節が進んでいると思います。鳥たちもこの変動に

反応してるように感じ、早朝から野付湾に出かけました。

快晴無風。等圧線の間隔は広く、ロシアに向かう鳥たちには好条件になりまし

た。

オオハクチョウが予想通り、湾内のあちらこちらに集団になって集まっていま

した。

途中、集団が鳴きながら知床半島方面に飛んでいくのを見かけました。間違い

なく渡りが始まっています。湾内の群れがいつ飛び出して行くか、わくわくし

ながら車で探して移動します。

亜種ヒシクイの小さな群れが湾内から飛び立ち、国後島方面に飛び出して行き

ます。コクガンの群れが上空高く飛び出して行きます。やはり早いが、間違い

なくガンやカモの渡りが始まっているようです。

オオハクチョウの500羽近い群れが集まっているのを見つけ、近寄ってみました。

アマモを食べてくつろいでいますが、群の様子はそわそわ感が漂います。

岸辺に寄ってきて真水に近い海水を飲んでいますが、落ち着きがありません。

ただまだ渡りに出す気配を感じません。渡り出す前は頭を高く上げ上下に首を

振り出します。家族単位の群れが集まり出し、水面を移動しだし、鳴き交わし

ます。いつ始まるか分かりません。その瞬間をじっと待つのも愉しまなければ。

9時過ぎになり、ようやく30羽ほどの群れが旅立って行きました。

しかし他のオオハクチョウたちは同調しません。ゆったりしています。

きっと明日の朝の方が可能性が高そう。午後になっても他の個体に飛び出して行く

気配がありませんでした。