画寫庵Progressive

松平惟光の写真日言己巾占。

ウルトラマンマックス第24話「狙われない町」

2005年12月10日 | 西洋鏡・紙魚手帖

マックスは基本に立ち返ると同時に
人気怪獣のゲスト出演という戦略を取っているわけですが
デザインと能力が基本的にはいっしょでも
まったく新しいストーリーの中に旧怪獣をポンと入れたり
レッドキング+ピグモンのようにパワーアップした新設定の中で
ストーリーはリメイクだったり。

この回はあのメトロン星人が再登場。
しかもただの再登場ではなく、40年前に北川町を
侵略のための実験台として狙ったその同一星人物が
あれからずっと同じ場所に潜んでいたという
完全な続編として。
もちろん監督は実相寺昭雄。

一度セブンと戦って(戦いにはあまり向いていなさそうだけれど)
アイスラッガーでまっぷたつにされたのを
たまたま親切な地球人に拾われ治療してもらって(修理に見えるけど)
円谷プロの怪獣倉庫で着ぐるみの中にコッソリ紛れていたという設定。

その真正面に縫い目が真一文字に入っているというビジュアルだけで
すでに名作認定、な感じなのですが
40年の間に地球の自然の美しさや
人間の移り変わりもすべて見たであろうメトロン星人が
人類に見切りをつけて静かに地球を去って行くという
皮肉で少し哀しい続編であり、自己パロディ。

メトロンと交流のあったかつての少年が
どうせなら一緒に連れて行って欲しかったと漏らす部分が
やはり実相寺作品の「円盤が来た」(セブンの中では一番好きな話です)
を彷彿とさせて、なんだかお得な感じもします。

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