深夜に日本沈没や新幹線大爆破など一連の日本映画の話題作を放映している番組で鑑賞。
冥府より蘇った天草四郎時貞(沢田研二ことジュリー、あ、逆だ)が徳川幕府に復讐を果たすべく、この世に未練を残し死んだ細川ガラシャ夫人、柳生但馬守との対決をせぬまま朽ちる事に思いを残す宮本武蔵(緒方拳)、そして柳生十兵衛(千葉真一)の弟分・伊賀の霧丸(真田広之)を仲間とし、世の混乱と破壊を企む。
魔界衆になりつつも自分の中の人間の部分に葛藤する霧丸。
十兵衛はそんな霧丸に宿命に立ち向かえと言い放つ。
そして十兵衛の父・但馬守までが魔界衆に。
彼を導いたのは我が子十兵衛と一度剣を交えてみたいという宿願だった。
なんだか前半の設定だけでえらく燃えるモンがあるんですが。
果たしてこの最強の剣士たち、そしてドラマはどう進むのか!
刀匠・村正(丹波哲朗)の生命を賭した妖刀を手に入れた十兵衛は(キル・ビルのモトネタ?)いよいよ武蔵との対決に臨む。
波打ち際お互い走り打ち込まれる剣、数回の切り込みの後、額をまっぷたつに割られる武蔵。
武蔵 弱ッッ!!!
いやいやきっと十兵衛が強いんだ。タンバの魂を込めた剣も持ってるしね。
いっぽう、四郎の手を逃れ平和な生活に戻ろうと逃亡する霧丸。その前に立ちはだかる四郎!戦う霧丸!四郎の手から放たれた蜘蛛の糸が霧丸を捕らえる、電気ビリビリ!霧丸死亡!!
霧丸、犬死に!!!!
ジュリー×広之のキスシーンまでやって頑張ったのに!
さて、飢饉を起こし農民の不満を煽り一揆から江戸に攻め込ませる四郎。
江戸の町は打ち壊しが相次ぎ、そして江戸城では但馬守と側室として四代将軍家綱を骨抜きにしていたガラシャ夫人がその本性を現し、城内を阿鼻叫喚の地獄絵図へと変える!
天守閣は炎上、家綱もガラシャ夫人と共に炎の中へ消え、崩れゆく城の中、但馬守の前に現れたのはシルエット姿もカッコイイ十兵衛!!!!
つか、十兵衛、遅いよ!将軍死んでるよ!!
剣を交える父と子、なぜかポポンと言う効果音、間合いもセリフ回しも歌舞伎調になり、なんだなんだ?と思っているウチに十兵衛、但馬守を一刀両断!!!!
但馬守、弱ッッッッ!!!!
そこへ現れる四郎、不適な笑みに斬りつける十兵衛の刀は四郎の首を一閃。
四郎、超弱ツッッッ!!!!!!!!
…と思いきやその首を傍らに抱え(ポスターでおなじみのアレですね)我の復讐はまだ終わらぬと高笑い!そうこなくっちゃ!さああ実力を見せてくれないと!!
…と思ったら、炎の中立ちつくす十兵衛のシルエットに重なるエンド・タイトル。
え?ええ?
!!
これで終わりですか!???
な、なんか消化不良というか典型的な80年代の日本映画の話題作って感じの出来。クライマックスに至るまでがとても良い分、山場でガックリすると全部ダメな気分になるなー。ラストの炎で組み立てたようなセットはとてもとても素晴らしいのだけれど。