『アメイジング・スパイダーマン』 青春ラブ・コメを３Ｄで観た

原題：THE AMAZING SPIDER-MAN（Ｇ）
２０１２年・アメリカ（136分）
　　　　　　　　　　　　　　　
監督：マーク・ウェブ

出演：アンドリュー・ガーフィールド、エマ・ストーン、マーティン・シーン、
 　　　サリー・フィールド、リス・エヴァンス、キャンベル・スコット、
　　　エンベス・デイヴィッツ　ほか

鑑賞日：2012年７月４日　（新百合ヶ丘）

個人的な心情としては、
『スパイダーマン』は、
前シリーズ３作で、一応完結。

２０１１年公開を目指していた４作目が、
サム・ライミ監督の降板によりとん挫したとはいえ、
新たにマーク・ウェブ監督を迎え、
こんなに短期間で新シリーズが始まるとは、まったくの予想外でした。

キャスト、スタッフともに一新となり、しかも３Ｄ。
観に行く価値があるかどうか、若干の不安もあったけれど、
Ｎ．Ｙ．の街中を浮遊する感覚が、
３Ｄならより味わえるのではないかと考え、足を運んでみました・・・。

（ちなみに、３Ｄ作品を鑑賞する際は、
　２Ｄで鑑賞するより前寄りの席で鑑賞するようにしています。
　３Ｄだと奥行きが増す分、ワイド感が足りなく感じるので。
　・・・・個人の感想です。）

すると・・・！

「良いんじゃないですか？！」

「いやぁ、青春だねぇ！」

前作が、
“大いなる力には、大いなる責任が伴う”という叔父の言葉に象徴されるように、
超人的な力を得てしまった者の苦悩と使命感を描いていたのに対し、
新作では青春の只中にいる若者としての物語にシフト。

必然的に、全体的なトーンも明るくなり、
恋人グェンとのやり取りも、好ましい。

一言でいえば、Ｌiｇｈｔなデート・ムービーへと変化していた。

「これは、これで有りなんじゃないか。」
そう思いながら、
前作と同じ運命を辿ったベン伯父さんに涙し、
フラッシュ（いじめっ子）が、
人並みの優しさを持ち合わせていたことにハッとさせられたり、
やっぱり出演していた原作者スタン・リーの“とぼけたシーン”に拍手したり、
３Ｄならではのライブ感を堪能したり、
クレーン操縦士たちの協力に熱くなったりしながら、
リブートした“アメイジングなスパイダーマン”を楽しんだ。

アンドリューのパーカー役も良い度：★★★★★★★★★★★★
ＭＪよりグェンのほうが良い度：★★★★★★★★★★★★★★★★
スーツ・デザインのブラッシュ・アップ度：★★★★★★★★★★★★★★★
３Ｄのライブ感：★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
ストーリーの深み度：★★★★★★

鑑賞後の総合評価：★★★★

 

 


余談１：
自宅に戻り、
さらにサム・ライミ監督の『スパイダーマン』１作目をＤＶＤで観た。
すると、
『アメイジング・スパイダーマン』が、１作目を踏襲しながらも、
何を取捨選択したかが具体的に分かり、より楽しめた。

 

余談２：
前シリーズの『スパイダーマン』で主要キャラクターを演じた３人が、
シリーズ終了後、
メンタル的にかなり辛い役柄を演じた映画に、
各々出演していたことに気づいた。

トビー・マグワイアは『マイ・ブラザー』('09)で、
アフガニスタンに出兵し、心に深い傷を負ったまま帰還した兵士を見事に演じ、
キルステン・ダンストは『メランコリア』('11)で、
こちらまでイライラするほどの極度のうつ状態をしっかりと演じ、
ジェームズ・フランコは『１２７時間』('10)で、
アーロン・ラルストンの『奇跡の６日間』を、それはそれは、超リアルに演じていた。

つまりは、３人とも演技派俳優だったってことか？
あるいは、スパイダーマンに出演して鍛えられた・・・とか？
いずれにせよ確かなことは、
上記３作を続けて観るのはきわめて危険！
鑑賞後、
精神が立ち直るまで１ヶ月はかかりそう！！

	マイ・ブラザー [DVD]
	ポニーキャニオン

	メランコリア [DVD]
	ジェネオン・ユニバーサル

	127時間 [DVD]
	20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン