こまったちゃん。のきまぐれ感想記

本・映画・お芝居等の感想をミーハー目線で、その他あれこれ書き散らかしています。

試写会「マイ・ファーザー」

2005-06-21 | MOVIE(ETC・・・)
試写会「マイ・ファーザー」開映19:00@メディア・ボックス試写室

「マイ・ファーザー」 MY FATHER - Rua Alguem 5555 
2003年 イタリア・ブラジル・ハンガリー
配給:アルシネテラン
監督:エジディオ・エローニコ
製作:ゲラルド・パリエイ
脚本:エジディオ・エローニコ、アントネッラ・グッシ
原作:ペーター・シュナイダー「Vati」
出演:トーマス・クレッチマン、チャールトン・ヘストン、F.マーレイ・エイブラハム
上映時間=112分


父の罪は幾千もの命を奪ったこと
子の罪は、その男を罪に持ったこと…

そんなキャッチだけ見て、観てしまいました。
最低限、以下は知っておいた方がいいと思います。

ヨゼフ・メンゲレ
ポーランド・アウシュビッツ収容所で数々の人体実験を行った医師。双子に特別な興味を持ち、倫理を無視した数々の実験が行われた。実際に被害にあった双生児は3,000人に及ぶという。戦後、戦犯として追われる身となった彼は南米を中心に各地を転々とし、結局最後まで逮捕されることはなかった。1979年、ブラジルでメンゲレのものとされる白骨が発見された。息子もこの遺体が父のものであると証言。しかし1992年にDNA鑑定で本人であることが確認されるまで、様々な憶測が流れた。

そのヨゼフ・メンゲレを父に持ったことによる心の葛藤を描いた作品です。
ある程度の心構えが必要です。

前半は淡々としすぎてて、ちょっと眠くなっちゃいました。
中盤でナチスのというか氏(父親)の実験の様子が出てきて、眠気どころじゃなくなりました。
ナチスによるユダヤ人の迫害についてはある程度の知識を持っていたつもりでしたが、ヨゼフ・メンゲレを知りませんでした。学生のとき、ドイツについても、もっと勉強しておけばよかった。なんせ、西洋政治史の教授はポーランドしかやらないので有名だったので(笑)

ナチスにというかドイツに対してのユダヤ人の想いっていうのは、中国・韓国・北朝鮮等のアジア諸国の人たちの日本への想いに共通するのかもしれない。
「人殺し!父親が人殺しなら息子も同罪だ!」というセリフを聞いたとき、最後に記者が言う言葉も日本人としては耳に痛いです。

思い返せば、大学3年の夏にフランスへ1ヶ月の語学留学(という名前の遊学)へ行った時に、寮ではドイツ人とドイツ近くの国の人としか友達になれなかった。
最初からフレンドリーだった彼らに比べ、まったく無視のアメリカ人、明らかに私たちを嫌っていたシンガポール人。たまたまだろうけど、当時はそうは思えなかった。
今回の作品は、10年以上前のことをありありと思い出させた。

ナチスのこと、アウシュビッツのこと、少しでも勉強してからDVDでいいからもう一度鑑賞したい。

終映後、くらっとした。少し、気持ちを落ち着かせるために、京橋から三越前まで歩いてみた。
日本橋界隈のOLさんたちは、身なりも本人もキレイ。
ちょっと感心しながら、頭をクールダウンしました。


今日のいくらなら出しても惜しくない ¥1000(映画の日に歴史について考えるのもいいかも)
実際に出したお金           ¥830(ハガキ10枚と交換+往復送料+交通費)
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