【写真:暴動で画面が破壊された現金自動引き出し装置。ソルボンヌ大学の近くにて(14/04)】
旅程
《14/04/06 パリ(続き)》
Iはよく、「ラテンの連中は体温が1度くらい高いんだぜ。」とか、「フランスは実は途上国だ。」などと言って、フランスの人々やフランス社会を冷めた目で批判する。よく自分の留学国にそんなことを言ったものだなと私は意外だったが、今日はIの言うことが良く分かった気がした。
マリーアントワネットが拘束されていたという牢獄やサンシャペー教会などを見学した後、Iとともにソルボンヌ大学近くの路上を歩いていると、画面が破壊された現金自動引き出し装置を発見(写真参照)。世界中でニュースになった若者らの暴動事件でこの装置も被害にあったそうだ。こんな物まで破壊するとは、私はあまりの蛮行ぶりに言葉を失ったのだが、Iは違った。
この装置の上には"Retrait"という文字が書かれた看板があり、その下に紫のペンで"du CPE"と落書きがあった。私には何の事やらさっぱり分からなかったが、Iの解説によると、"Retrait"は引き落とすとか、取り下げるという意味があり、"du CPE"というのは問題になった法案(労働者の解雇禁止期間を解除する法案)なのだという。すなわち、この機会が現金を「引き出す」装置である旨通知した表示の下に現金ではなく"du CPE"と落書することにより、暗にその法案を廃案にせよという暴動集団の主張を示していることになる(>Iへ ここまで、間違いないですか??)のだそうで、皮肉のきいた知的な落書きであることにIは感心していた。
被害にあったのはこの現金自動引き出し装置だけでなく、近くの店のガラスがど派手に割られていたり、わざわざ"PLACE DE LA SORBONNE(ソルボンヌ広場)"という看板 の"SORBONNNE"の部分を消してその下に"PRECARITE"(確か「抗議」という意味だったと記憶 >Iへ、これも確認よろしく)と落書きがあったりなど、数々の野蛮な行為の跡が残っていた。
なお暴動は収束したものの、ソルボンヌ大学は現在も閉鎖中だという。体温が高いためなのかどうかは知らないが、これら蛮行の跡を見たら暴動に加わった学生らの品格を疑わずにはいられない。Iによると、フランスの学生は補助金欲しさに大学に入り、ろくに授業にも出ず遊んでいる連中も多いのだという。なるほど、そんな連中ならこんな蛮行もしかねないなと納得。Iの解説により、この「華やかな観光都市」パリで、フランス社会のひずみを見た。
旅程
《14/04/06 パリ(続き)》
Iはよく、「ラテンの連中は体温が1度くらい高いんだぜ。」とか、「フランスは実は途上国だ。」などと言って、フランスの人々やフランス社会を冷めた目で批判する。よく自分の留学国にそんなことを言ったものだなと私は意外だったが、今日はIの言うことが良く分かった気がした。
マリーアントワネットが拘束されていたという牢獄やサンシャペー教会などを見学した後、Iとともにソルボンヌ大学近くの路上を歩いていると、画面が破壊された現金自動引き出し装置を発見(写真参照)。世界中でニュースになった若者らの暴動事件でこの装置も被害にあったそうだ。こんな物まで破壊するとは、私はあまりの蛮行ぶりに言葉を失ったのだが、Iは違った。
この装置の上には"Retrait"という文字が書かれた看板があり、その下に紫のペンで"du CPE"と落書きがあった。私には何の事やらさっぱり分からなかったが、Iの解説によると、"Retrait"は引き落とすとか、取り下げるという意味があり、"du CPE"というのは問題になった法案(労働者の解雇禁止期間を解除する法案)なのだという。すなわち、この機会が現金を「引き出す」装置である旨通知した表示の下に現金ではなく"du CPE"と落書することにより、暗にその法案を廃案にせよという暴動集団の主張を示していることになる(>Iへ ここまで、間違いないですか??)のだそうで、皮肉のきいた知的な落書きであることにIは感心していた。
被害にあったのはこの現金自動引き出し装置だけでなく、近くの店のガラスがど派手に割られていたり、わざわざ"PLACE DE LA SORBONNE(ソルボンヌ広場)"という看板 の"SORBONNNE"の部分を消してその下に"PRECARITE"(確か「抗議」という意味だったと記憶 >Iへ、これも確認よろしく)と落書きがあったりなど、数々の野蛮な行為の跡が残っていた。
なお暴動は収束したものの、ソルボンヌ大学は現在も閉鎖中だという。体温が高いためなのかどうかは知らないが、これら蛮行の跡を見たら暴動に加わった学生らの品格を疑わずにはいられない。Iによると、フランスの学生は補助金欲しさに大学に入り、ろくに授業にも出ず遊んでいる連中も多いのだという。なるほど、そんな連中ならこんな蛮行もしかねないなと納得。Iの解説により、この「華やかな観光都市」パリで、フランス社会のひずみを見た。