ロシアの北都 サンクトペテルブルク紀行

2005年秋から留学する、ロシアのサンクトペテルブルク(旧レニングラード)での毎日を記します。

西方見聞録9 ロシア大使館の仕事ぶり-パリ13/04-

2006-05-15 18:54:20 | Weblog
【写真:ビザの申込用紙(私が記入した部分は一部修正)(13/04)】 
旅程
《13/04/06 パリ》
-今日の主な動き-
午前、Iとともにロシア大使館へ行った後、一人でヴェルサイユ宮殿へ。パリに戻ってIと合流後TGVの巣窟GARE DE NORDやモンマルトルの丘などへ行く。

 今朝はまずロシア大使館へ出かける。目的は2つ。Iの観光ビザを受け取るのと、私の、7月中旬以降(所持していたビザの期限が7月中旬で切れるため)のビザを申請するため。 
 ロシア大使館は中心部から離れたところにあり、アクセスに若干時間を要した。道中、Iは「日本大使館はシャンゼリゼ大通りにあるのに、ロシア大使館隅っこに追いやられてるね。」とバカにしてくれたが、私は「一流国の大使館はごちゃごちゃした中心部の下品なところにはないのだよ。」と反論。
 中心から離れている分、建物は巨大だった。異国にこんな堂々とした建物を構えるなんてさすがだなと感動。入り口でのセキュリティチェックの後、Iに続いて館内に入る。セキュリティチェックの人、窓口の係員はもちろん、ロビーの訪問客にもロシア語を話す人々が少なくない。そういえばここはフランスのど真ん中にあってフランスにあらざる場所、ロシア法が及ぶ空間なのだ。
 
 既に以前申請していたIは入館すると同時に直ちにビザを受け取ることが出来、「この対応の速さ、フランスも見習って欲しい!」と感心した模様。なぜならば、Iは「住宅手当」なるものを受け取るために昨年から何度もフランスの役所へ行っているが、あまりに対応がのろく、未だにもらえていないらしい。このままだともらえるかどうかすら怪しい状態だという。曰わく、「ラテンの連中はいい加減だ。」

 さて、問題の私のビザ、当初はフィンランドかバルト三国あたりで取得することを考えていたのだが、Iの情報により、フィンランドやエストニアよりもパリ大使館で取得する料金の方が安いことが判明。しかもあろうことか、今日聞いたところどういうわけかフランス人料金よりも日本人である私の料金の方が10ユーロほど安かった。通常、当該大使館の所在国の国民が一番安いはずだからフランス人料金より若干高いであろうことは覚悟していたが、まさか安くなるとは。
 大使館に備え付けの申請書はA4サイズ。質問文は左がフランス語で右がロシア語。すなわちフランス語かロシア語を理解しなければ申請がおよそ出来ない仕組みになっていた。なぜか一カ所だけロシア語が抜けている項目があったので、Iにフランス語から訳してもらう。今回私が取得するのは1年有効のマルチビザ。招待状の期間は今年7月16日から来年7月15日までになっているので、期間の欄にはその通り16,07,06から15,07,07と記入。(実は翌日、この期間をめぐってとんでもない問題が登場するとはこの時は知る由もなかった。)

 申請書の記入欄を埋め、持参してきたエイズ検査の結果、写真、パスポートとともに窓口に提出。担当者は若い男性。彼は書類を一通り見てパスポートの査証欄にスタンプを押し、「いつ受け取りに来る?」と聞いてきたので「明日」と答える。パリの大使館は審査が厳しいと聞いていたが、書類については特に何も聞かれることなくすんなり申請は終わった。
 会計の窓口にパスポートを持っていくと、見た目はロシアのパスポート(ロシアのパスポートカバーをかけているため)なのに実は日本のパスポートというのが面白かったのか、中の女性2名、「ロシアのパスポートだ。」と言って喜んでいた。そこで私がすかさず”Я люблю Россию.(ロシアが好きだから)”と応じると、後ろに並んでいた女性達に笑われた。どうやら後ろに並んでいたのもロシア人だったようだ。

 大使館での手続きはIのも私のも万事順調で、Iは「ロシアはしっかりしている。一流だ!」とその仕事ぶりに感激していた。今回の旅行は、Iにとってはロシアがメイン。ロシア大使館は彼にとても良い第一印象を与えたようである。 
 

  


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