【写真:凱旋門の屋上から見たエッフェル塔(14/04)】
旅程
《14/04/06 パリ(続き)》
《15/04/06 パリ→アムステルダム》
パリ最終日の夜は初めて凱旋門へ上った。長いらせん状階段を上りきると、文字通り中心からパリの全てを見下ろすことが出来た。シャンゼリゼ大通り、エッフェル塔、モンマルトルの丘、ビジネスオフィスが入っていると見られる高いビル群...。360度の眺望を目に焼き付ける。Iの街パリは大きかった。Iも素敵な街で勉強しているのだなということがよく分かった4日間だった。
パリを見ただけでフランスを理解したことにはならないが、普通の観光客と今回の私の違いは、パリで暮らしているIのおかげでフランス人やフランスの政治、社会について多少なりともそれまで知らなかったことを知ることが出来たという点。私がロシアについて考えるのと同様、彼もフランスについていろいろと考えることは多いようである。Iはまた、店やレストラン、ホームステイ先などあらゆる場面で通訳もしてくれて、大変心強かった。彼には本当に感謝している。
次回フランスに来る機会には、パリだけではなく周辺の町へも行ってみたいものである。その時は通訳なしでまともにフランス語が使えるように、今から努力しなければ。
* * *
4月15日午前6時47分、まだ薄暗いパリGARE DU NORD14番線には真っ赤な車体のTGV「タリス」9309列車が入線していた。
4日前列車でやって来たパリを、私はまた列車で去ろうとしている。私にとってのパリとの別れは、Iにとってロシアへの旅の始まりでもある。それぞれに異なる感慨があるに違いない。
6時55分、次の目的地、オランダ アムステルダムへ向けて、列車はゆっくりとホームを離れた。