24/05/2006
今日は雨のペテルブルクです。
(今日の記事はロシア訪問者向けです。)
夏休みを利用して留学先や日本からロシアへ来てくれるみんな、本当にありがとう。
今回はビザについて一般的な情報を記述しておきます。質問に応じて個別にメールもしていますが、ロシアを訪れたいという読者の方の参考になればと思い、ブログにも載せておくことにしました。
これまでも何度かこのブログで触れてきた通り、ロシア入国、滞在にはビザが必要です。ロシアビザには目的(観光用、業務用、留学生用など)、期間(30日、90日、1年以上など)、入国可能回数(シングル:1回のみ入国可、ダブル(2回まで入国可)、マルチ(無制限))の組み合わせによって様々なパターンのものがありますが、通常旅行者が取得するのは「シングル」の「観光ビザ」になります。
「シングル」ということについて念のため解説を加えておくと、このビザでは1回のみ出入国が可能なので、ペテルブルクに来てからちょっとフィンランドへ1日観光に出てまたロシアに再入国して帰るということはできません。そのような旅行日程を組む場合は、「ダブル」または「マルチ」のビザが必要となります。(このような旅程の人は今のところいませんが...)
さて、ビザ取得の方法ですが、残念ながらロシアビザは各国駐在のロシア大使館、領事館へ行けばすぐに取れるというものではありません。
観光ビザを取得するには、原則として旅行代理店などを通して事前にロシア国内の移動手段、ホテルを全て予約し、その予約証明書を持参しなければなりません。が、ロシア内務省発行の招待状があればバウチャーは必要なく、招待状記載の期間、目的のビザが取得でき、事前にホテルなどを予約するより安く、自由に旅行が出来ます。(ロシア国外の旅行代理店でも招待状を取り扱っているところがあるらしいですが、私は利用したことがないので正確にはわかりません...)。
ロシアを個人旅行される方は、事前に旅行代理店に相談するなどしてバウチャーor招待状を取得することが必要です。
今回来てくれるみんなには、私の方では当地の旅行代理店を通して招待状を手配しますので、招待状(短期の観光ビザの場合、FAX、スキャナ画像のカラープリントなどでも可)を大使館に持参してビザを取得するという流れになります。
招待状の取得、ビザの取得にはそれぞれ手数料がかかります。
ビザ取得の手数料は大使館によって異なりますので、自分がビザを申請しようとする大使館で予め確認しておくことをお勧めします(例えば、日本なら2週間待てば無料など)。ビザはパスポートの査証欄のページに貼られるシール状のものです。ビザの申請期間中はパスポートを大使館に預けるため、申請中は当該の国から出国できなくなります。ビザ申請期間が国外旅行の日程と重複しないよう十分ご注意ください。
ビザの種類によってはエイズテストの結果を持参しなければならないものもありますが、短期の観光ビザには必要ありません。
(なお、今回来てくれる人向けに私が手配する招待状の期間(=ビザの期間)は旅行期間を含む30日を設定していますが、審査が厳しいといわれる大使館(パリなど)の場合にはより正確な期間と、(場合によっては招待状があっても)旅行日程の提示を求められるとの情報があり、そのような大使館へ申請する場合には個別に設定を変えることになります。)
ビザを入手できたら手続き上ロシアへの入国準備は完了ですが、入国後にはロシア国境通過から休業日を除いて72時間以内に外国人登録が必要です。(ただし、列車で入国する場合であって、72時間以内に目的地に到達できない(要するに3日以上列車に乗りっぱなし)ため外国人登録が出来ないときはその列車の乗車券があれば72時間を過ぎても問題なく登録できます)。
外国人登録を行なわなくても偶然出国できたという例はたまに聞きますが、パスポートコントロールが比較的易しい場所(鉄道や道路の国境)ではそんなこともあるのでしょう。しかし原則として無登録では出国の際に罰金が科されることになっています。この外国人登録は宿泊先のホテルやホステルで出来ますが、列車に泊まったり、ホームステイをしたりする場合は旅行代理店などで行ないます。
旅行代理店で登録を行なう場合には手数料がかかりますが、72時間以内に出国する場合や、間に土日を挟んで4日間のみ滞在する場合など、外国人登録が必要ない場合もあります。逆にいえば、このことを考慮して外国人登録の必要が無い日程を組むというのも一つの方法といえます。
今回ペテルブルクに来てくれるみんなには以上のようなビザの手続も含めて個別に案内していますが、一般的なこととして知っておいてもらえたらなと思います。
そして何より、ビザが必要な国なんてそんなに多くないので、自分のパスポートの1ページに堂々ときれいなロシアビザが貼られることを楽しみにしておいてください。
最後にもう一つ、みんな留学先でそれぞれの言語を学んでいるので、さらに「ロシアに来る以上はロシア語も!」とはさすがに言いませんが、キリル文字の読み方だけでも覚えておいたら駅名や商品名くらいは読めて、大変便利かと思います。(ロシア語をやっているNは別だけどね!)英語のガイドブックがあったとしても、キリル文字から発音が分からなければ読めません。街の看板はもちろん、メトロの案内表示にも英語表記はまずありませんので、知っているのと知らないのとでは大きな違いがあります。
そういえば、4月に来たパリのIもキリル文字はしっかり読めてましたね。
何かと準備段階での面倒が多いロシア旅行ですが、ロシア、特にペテルブルクはその苦労を1万倍以上上回る満足を与えてくれること間違いなし。
ロシア旅行を計画中のみんなにペテルブルクを案内するのを楽しみにしてます!
今日は雨のペテルブルクです。
(今日の記事はロシア訪問者向けです。)
夏休みを利用して留学先や日本からロシアへ来てくれるみんな、本当にありがとう。
今回はビザについて一般的な情報を記述しておきます。質問に応じて個別にメールもしていますが、ロシアを訪れたいという読者の方の参考になればと思い、ブログにも載せておくことにしました。
これまでも何度かこのブログで触れてきた通り、ロシア入国、滞在にはビザが必要です。ロシアビザには目的(観光用、業務用、留学生用など)、期間(30日、90日、1年以上など)、入国可能回数(シングル:1回のみ入国可、ダブル(2回まで入国可)、マルチ(無制限))の組み合わせによって様々なパターンのものがありますが、通常旅行者が取得するのは「シングル」の「観光ビザ」になります。
「シングル」ということについて念のため解説を加えておくと、このビザでは1回のみ出入国が可能なので、ペテルブルクに来てからちょっとフィンランドへ1日観光に出てまたロシアに再入国して帰るということはできません。そのような旅行日程を組む場合は、「ダブル」または「マルチ」のビザが必要となります。(このような旅程の人は今のところいませんが...)
さて、ビザ取得の方法ですが、残念ながらロシアビザは各国駐在のロシア大使館、領事館へ行けばすぐに取れるというものではありません。
観光ビザを取得するには、原則として旅行代理店などを通して事前にロシア国内の移動手段、ホテルを全て予約し、その予約証明書を持参しなければなりません。が、ロシア内務省発行の招待状があればバウチャーは必要なく、招待状記載の期間、目的のビザが取得でき、事前にホテルなどを予約するより安く、自由に旅行が出来ます。(ロシア国外の旅行代理店でも招待状を取り扱っているところがあるらしいですが、私は利用したことがないので正確にはわかりません...)。
ロシアを個人旅行される方は、事前に旅行代理店に相談するなどしてバウチャーor招待状を取得することが必要です。
今回来てくれるみんなには、私の方では当地の旅行代理店を通して招待状を手配しますので、招待状(短期の観光ビザの場合、FAX、スキャナ画像のカラープリントなどでも可)を大使館に持参してビザを取得するという流れになります。
招待状の取得、ビザの取得にはそれぞれ手数料がかかります。
ビザ取得の手数料は大使館によって異なりますので、自分がビザを申請しようとする大使館で予め確認しておくことをお勧めします(例えば、日本なら2週間待てば無料など)。ビザはパスポートの査証欄のページに貼られるシール状のものです。ビザの申請期間中はパスポートを大使館に預けるため、申請中は当該の国から出国できなくなります。ビザ申請期間が国外旅行の日程と重複しないよう十分ご注意ください。
ビザの種類によってはエイズテストの結果を持参しなければならないものもありますが、短期の観光ビザには必要ありません。
(なお、今回来てくれる人向けに私が手配する招待状の期間(=ビザの期間)は旅行期間を含む30日を設定していますが、審査が厳しいといわれる大使館(パリなど)の場合にはより正確な期間と、(場合によっては招待状があっても)旅行日程の提示を求められるとの情報があり、そのような大使館へ申請する場合には個別に設定を変えることになります。)
ビザを入手できたら手続き上ロシアへの入国準備は完了ですが、入国後にはロシア国境通過から休業日を除いて72時間以内に外国人登録が必要です。(ただし、列車で入国する場合であって、72時間以内に目的地に到達できない(要するに3日以上列車に乗りっぱなし)ため外国人登録が出来ないときはその列車の乗車券があれば72時間を過ぎても問題なく登録できます)。
外国人登録を行なわなくても偶然出国できたという例はたまに聞きますが、パスポートコントロールが比較的易しい場所(鉄道や道路の国境)ではそんなこともあるのでしょう。しかし原則として無登録では出国の際に罰金が科されることになっています。この外国人登録は宿泊先のホテルやホステルで出来ますが、列車に泊まったり、ホームステイをしたりする場合は旅行代理店などで行ないます。
旅行代理店で登録を行なう場合には手数料がかかりますが、72時間以内に出国する場合や、間に土日を挟んで4日間のみ滞在する場合など、外国人登録が必要ない場合もあります。逆にいえば、このことを考慮して外国人登録の必要が無い日程を組むというのも一つの方法といえます。
今回ペテルブルクに来てくれるみんなには以上のようなビザの手続も含めて個別に案内していますが、一般的なこととして知っておいてもらえたらなと思います。
そして何より、ビザが必要な国なんてそんなに多くないので、自分のパスポートの1ページに堂々ときれいなロシアビザが貼られることを楽しみにしておいてください。
最後にもう一つ、みんな留学先でそれぞれの言語を学んでいるので、さらに「ロシアに来る以上はロシア語も!」とはさすがに言いませんが、キリル文字の読み方だけでも覚えておいたら駅名や商品名くらいは読めて、大変便利かと思います。(ロシア語をやっているNは別だけどね!)英語のガイドブックがあったとしても、キリル文字から発音が分からなければ読めません。街の看板はもちろん、メトロの案内表示にも英語表記はまずありませんので、知っているのと知らないのとでは大きな違いがあります。
そういえば、4月に来たパリのIもキリル文字はしっかり読めてましたね。
何かと準備段階での面倒が多いロシア旅行ですが、ロシア、特にペテルブルクはその苦労を1万倍以上上回る満足を与えてくれること間違いなし。
ロシア旅行を計画中のみんなにペテルブルクを案内するのを楽しみにしてます!