国境をなくすために

戦争をしない地球の平和を求めるには、国境をなくすことが必要と考えました。コミュニティガーデン方式を提案します。

北欧旅行

2012-07-29 11:07:42 | Weblog
項目A 公務員組織の不合理 → 解体、小さな政府
     (冊子『国境をなくすために』の送り状は2007年10月22日にあります)
     (ブログ『国境をなくすために』の趣旨は2008年10月15日にあります)

A45ページです。

デンマークのコペンハーゲン、ゆったりと出来た空港はとても大きく、建物内は清潔で、香水もお酒もおみやげも広々として盛んな売り場、間には簡単に食事をとるところが堂々と点在していて、楽しげな食事風景、人々が行き交い一見して生活豊かな暮らし方のようです。 食糧自給率300%! 日本のそれは50%以下? 
フィンランドのアイデア、スウェーデンの製造、デンマークの販売、ノルウェーの批評というお国柄らしいのです。 すぐに飛行機を乗り継ぎ、バルト海を飛んでフィンランドのヘルシンキへ。 ヘルシンキは森林が国土の80%を占め、緑の大地で美しく整地されています。 フィンランド出身で日本男性と結婚された英会話の先生が‘何でも引き受けますよ’とエネルギッシュだったことに違わず、気さくで親切な人々という感じが、空港へ迎えにきたガイドさんの印象で確認、数分間バスに乗ってホテルへ到着。 振り返れば出発は朝4時起床で成田空港へかけつけ、11時間、乗り継いで1時間半、合計12時間半の飛行機の中でしたが、ずうーっと暗くなることなく、機長のアナウンスでgood evening と言われても昼間の3時ころのように明るい、が、現地時間は午後8時、日付も変わらず長ーい一日でした。 東京は日付が変わって夜中の2時半、23時間も明るいなかで、いろいろな場所で、いろいろな人に会って、いろいろな新しいことをして、なんとなく起きていたのです。

デンマーク、フィンランド、スウェーデン、ノルウェー10日間のパック旅行(6月でしたが)に参加して、お土産品が高いのに驚きました。 ちょっとしたものが800円や1000円というのです。 税金は25%で就労所得も年金も38%~59%? しかし、失業保険が1年間もらえて、就職できなくても所得の90%を4年間もらえるというのはデンマークだけだったと思うのですが、福祉国家北欧といっても国によって通貨がデンマーククローネ、ノルウェークローネ、フィンランドクローネ、(スウェーデンはユーロで間に合った)と違うように、福祉制度のあり方も少しずつ違うそうです。 そして、北欧はバイキングの歴史をルーツにして、それぞれの国の考え方においても感情においても、国土のあり方が全く違うゆえんと想像するのですが、様々な方向を見せている違いがわかって、有意義で楽しい旅行になりました。

国旗は、デンマークが赤地に白の十字、フィンランドは白地にブルー十字、スウェーデンはブルー地に黄十字、ノルウェーは赤地に青十字と色の違いがあるのですが、バルト海を取り巻く国々としてお互いに良い競争をしながら行き来のある地域なのだと思いました。

【ちなみにスイスの国旗は正方形で赤地に中央白十字です。 ドイツ、フランス、イタリアがたて三分割の色違い、横三分割はオランダ、ルクセンブルグ、オーストリア、ハンガリーで、ヨーロッパの歴史解釈に便利そうです。 この解説をテレビ番組でわかりやすくしてくれないかなー・・・EUの旗にも、きっと深い意味があるのですね】

森林研究留学でフィンランドにハマってしまい何十年も住んでいる日本人ガイドさんが森のハイキングを案内してくださり、日本との友好関係が自然にある国と認識をあらためました。 洞窟をくりぬいた教会があり、岩石が豊富な国? シベリウス公園と大聖堂の前のお祭りやマーケットを通って、ムーミン父さんの木彫り人形をお土産に買って、スウェーデン行きの船に乗りました。 国境が変わるのでパスポートをゲートで見せて。

船内泊なのですが、静かに進む船で、地上のホテルと変わりありません。 11時半に海に沈む夕陽の写真を撮ったのですが、すぐまた朝陽が出るよということで、眠らないで楽しみにしていたのですが、船が途中で島に寄って向きを変えるので、デッキに出てみて、風のなか防寒をして空いっぱいの朝焼けを見ました。 島が点在するなか風力発電が数本海中に並んでいました。 船内では豪華なバイキング料理と中央吹き抜けの商店街、カジノも覗いてみたのですが、お金持ちはクレジットカードでチップを買って、なんだかどんどん取られていそう。 夏休みに入って子供たちも多く、劇場でお芝居もしていました。

ストックホルムの市庁舎はノーベル賞の受賞とパーテイ会場で有名ですが、正面の壁画は当初は評判が悪かったそうですが何とも言えない未来性? 広くて大きくてきめ細かい立派なホールを見せていただき満足。 とても美しい国との印象(30年前)を聞いてきて楽しみにしていたのですが、島を橋でつないだ街なかをくるくるバスで廻っていろいろな角度から教会や議事堂が海を前に盛りだくさんで歴史の深みを説明されました。 郊外のドロットニングホルム宮殿はフランスのお城見物に似ていました。 海を挟んで4kmの近さにデンマークがある位置です。

飛行機に乗ってノルウェーのオスロへ。 ムンク家は良い家柄で、『叫び』他の作品を美術館でしっかり説明していただき本当に納得できました。 アムンゼンしか知らなかったノルウェーが身近になりました。 王宮の前は小学校の運動場のように誰もが通れるオープンさ、二人の衛兵がいましたが、人口は500万人、国土は日本と同じ、だけど西はノルウェー海に面して全国が厳しいフィヨルド地形、東はスウェーデンと山脈を分け持ち、細長く北極圏に至るヨーロッパ最北端の岬を持つ位置づけです。 国民感情はとても真面目で、これからの日本にとっては、見習いたい国だと私は思ったのです。 王国は、やはり、国民が安心感を自然に持てる、、学問的に組み立てられた厳しい政治形態に突き進むことの人類の過ちのようなものを大袈裟ですが心配してしまいました。
森の中にケアハウスという四角なビルが見え隠れしてあり、ガイドさんの説明では‘ここに入りたい人もいますが、多くは大きな家で死ぬまで暮らしています。 ケアが必要になると地域行政に登録してサービスを受けながら生活する、人々は喜んで税金を納め、その分のサービスがきちんと自分に戻ってくるので、皆一生懸命ですよ。’
日本では、戦後の取れるところから取る税金の感覚が抜けなくて、消費税率を上げてもどこへどうばら撒くの?と、私は不満の固まりなのですが・・・。 今の日本人の悲劇は、知識、実体験、自力生活がないまま公務員にせよ政治家にせよ人様の恩恵で地位と権力を持った人に占められしまい大きな組織の塊になってしまったことから、その状況を救済できる人が出てこない・・・、いつまでも出てこられないままだろうかということだと思います。
大学では、北欧が福祉国家の見本のように福祉科目を学習しますが、簡単なうわべの知識で間違ったまま真似をしただけのようです。 ・・・そういう間違った歪が、歴史の繰り返しなのだよでは、真面目にやってきた庶民にとってはお粗末で悲しすぎます。

リレハンメルのスキージャンプ台は美しい景色のなかにあって巨大なものでした。 あそこから、こちらへ飛ぶ、大変なスポーツだと思いました。 ふたたび山また山をバスでくねくねと越えて、ガイランゲルフィヨルドへ。 
見上げる絶壁のそばの宿から見る景色は、海水が入り込んだフィヨルド湾の観光写真そのものです。 翌日、展望台へバスで登った道から見下ろしたのですが、緑美しい小さな箱庭のような村でした。

三日前にオープンした展望台へ。 運転手泣かせの急傾斜の道をいとも簡単にバスは大きなジグザグで登ってゆき、今来た道が100mも下に見える、高い通行料を支払って頂上へ、天気はイマイチだけれど運転手さんは陽気に軽々と登ってゆく、着いたけど、ガスで何も見えない雲の中! 一軒のみやげ物店で本と国旗をもったひげのトロル人形を買う。 ガスっていなければ何が見えたのだろうか。 トロルのいたずら。。。

トロル; 伝承に登場する妖精の一種で、国や地域によって様々なトロルがいるそうで、ムーミンもトロルとか。 夕方になって現れ、納屋が壊されていたとか、ノルウェーでは大人でも8,9割の人が信じているとのこと、生活信条に組み込まれているような感じで、人々はトロルを愛している、どこかに居るトロルとともにある暮らしの日々というような説明でした。 暗い夜になって迫る山の姿など、トロルが居そうです。

年間を通じて夜と昼がはっきりと分かれていて、夏のクーラーも必要ない、電力需要事情は全く違っていて、原発はないそうです。 日本も風通しのよい街の設計にすれば、皆に風の通る楽な暮らしができるのですがねー。

いよいよフィヨルドの海へ出発進行! 両側にそびえ迫る山々から滝が流れ落ち、ゆったりと峡谷を旅するのです。 季節的に頂上に雪が残り、ふもとは緑が充実して、滝の水量はすでに少なく、縦筋に削られた岩石山がむき出しの威容が続く、コーヒーを手に船の先端の窓ガラスを通して4ヶ国語の説明を聞きながら船は進みました。

氷河を見る散歩、寒いはずが半袖シャツに日傘をさして真夏の暑さ、ボランテアのおじいさん達がトロッコ電車を運転して、狭い坂道の単線道路で行き交い、挨拶を交わして楽しげ、最前列に座ったので、静かな親切ムードにつつまれました。

氷河見物が終わって、バスの運転手さんが対岸の‘あの山に登る’と言いました。 どれ? いくつも頂上に雪を載せた山がつらなっているので、よくわからないけど、どれもすごい高さ。 景色の良い渓谷の村をときどき通過して、徐々に昇ってゆく、平らな雪の道へ入ってゆくと時々小さな無人の家があるだけ。 湖らしく薄い青が雪の下に見える、バスを降りてみる、一面が広ーい別荘地、雪がいっぱいでまだ凍りついているので区画はどのくらいかもわからないけど、ふもとは夏なのに一挙に冬の風景で、釣りやスポーツや自然を楽しむところらしい、なんとダイナミックな、考えるスケールが違う、とんでもない山道に道路ができているし、らくらく運転のようだし、天上の雪に覆われた別荘分譲地案内だったわけ? トロルの感覚? 大きな滝の横を駆け下って、予想しなかった体験でした。

バスはソグネフィヨルドへ。 フィヨルドクルーズで、今度はデッキに座ると外国人の賑やかなお年寄りグループが楽しい。 パンをあげる人が居て、カモメがたくさん寄ってきたのですが、乗客に糞が落ちて中止。 カモメはもっとパンをとばかりに屋根に並んでものすごい大合唱をしました。 いるかが泳いでいるというので、のりだして海を見ると、4頭が1列になって泳いでいるような、山の麓にときどき家があって、静かな船旅。

フロム山岳鉄道は手掘りトンネルと移り変わる景色で800mを1時間ほどで昇り、ショース滝!!(最高に面白かった) 列車が止まって乗客に‘降りよ’のサービス。 大きな滝が目の前に、奇妙な音楽とともに崖の後ろから妖精が踊り出た!、 とてもラッキーで皆が大興奮でした。 ベルゲン鉄道に乗り換えて、ハダンゲルフィヨルドへ。 宿に着いてもまだ明るい、窓から泳いでいる母娘が見えたのですが、急速に海の深さに落ち込む危険なフィヨルドのホンの少しの岩場をよりどころにして上手にきれいに少女が泳いでいました。

バスで昔は都だったベルゲンへ。 裏見の滝は美しい町はずれにあって、穏やかな気候でチョット散歩。 湾岸に半島が並んだ世界遺産のベルゲンの町をケーブルカーで上から見下ろす、観光客で賑わっていました。

飛行機でコペンハーゲンへ。 翌朝、市内観光、人魚姫の像は観光バスが並び大盛況、今までと違って風が吹き渡り、さすが、海には風力発電が並び、全体的に都市の賑やかさが迫ってきました。 アンデルセンの町、ビール会社出資の町、ロイヤルコペンハーゲンでイヤープレートを記念に買って、賑やかな買物通りの散策、ホテルで沢山のいろいろなタイプ(形、材料)の美味しいパンが並んでいたので既にデーニッシュパンもいろいろ食べたし、有名なパン屋さんは満員なのでお店にチョット入っただけにして、市庁舎に入ってみたり、チボリ公園を横目にホテルを目指して、1箇所道を間違えたけれど、信号を渡ったり、東京より道路幅が広く、自転車道路もついているけれど、人々の歩き方は世界共通を実感しました。 ホテルの窓から見える運河の周りはいつもランナーがいて、自転車も走っている、古稀を迎えた記念の町でした。

 スーツケースは23kg以内、Eチケットで搭乗券を自動販売機で取り出したり、免税措置で税金の返還を受ける手続きの遠いカウンターまで歩いて行ったり、いろいろな体験学習をして、無事に成田へ着きました。