突然ですが、皆様、この度の調査により、帝国書院の公民教科書が、平和主義の箇所で「日本は、第二次世界大戦中、アジアや太平洋の国々に多大な戦禍を与えました。」と記述していることが判明いたしました。
「戦禍」とは、戦争によるわざわいや被害のことであり、要するに帝国書院は、第二次世界大戦について日本を加害者とする表明を行ったということです。
しかし、第二次世界大戦については、もともといじめのようなハル・ノートの押し付けなど、日本の反撃的な側面が強い上、多少の戦禍を与えた、とは言ってみても、独立に貢献するなど、少なくともプラマイゼロであり、加害者とされるいわれはありません。
帝国書院は、前回の教科書までは「第二次世界大戦の反省」と若干ぼかした表現を使っていました。帝国書院の教科書は、基本的に他社よりも良い記述をしているケースが多く、このときも、東京書籍などの他社は「アジアへの被害」や「損害」などと称して、中には明確に「侵略」と位置づけていたものもあった中で、帝国書院は、このような記述を行っていたのです。
今回、帝国書院がこのように記述を著しく悪化させたことは、20年前、30年前の教科書で踊っていた「侵略」や「損害」だけではなく、ありもしない日本軍の「蛮行」の捏造が始まる予兆となる可能性が非常に高いです。
このことは、以前に帝国書院の歴史教科書が琉球語が日本語の方言だと記述しなくなったあたりから、帝国書院も他社も含め、急速に日本と琉球の対立物語が強調されるようになり、悪逆なる「日本」という物語が強くなった事実と対比しても明らかです。
このままでは、歴史教科書にも悪影響をもたらす可能性があります。帝国書院の記述がきっかけとなって、教科書が著しく改悪されれば、教科書改善運動は足元から崩れます。
帝国書院の記述を改善させるため、「訂正申請」を要求しましょう。
帝国書院の記述している箇所は、憲法9条などに関わる箇所で、全体は「日本は、第二次世界大戦中、アジアや太平洋の国々に多大な戦禍を与えました。また、国内においても、全国各地での空爆、沖縄での地上戦、二度の原爆投下など、大きな被害を出しました。これらを踏まえて、日本国憲法の前文では「再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意」すると宣言しました。さらに、9条で、国際紛争を解決するための武力行使と戦争を放棄するとともに、それを達成するため、戦力と交戦権を持たないことを規定しました。この平和主義の規定は、日本の国家権力に向けたものであると同時に、武力行使に関する日本の立場を海外に向けて示す外交宣言でもあります。」となっています。
このさい、「記述の簡略化」という視点だけでも良いので、とりあえず、「日本は、第二次世界大戦の反省を踏まえて、日本国憲法の前文では「再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意」すると宣言しました。さらに、9条で、国際紛争を解決するための武力行使と戦争を放棄するとともに、それを達成するため、戦力と交戦権を持たないことを規定しました。この平和主義の規定は、日本の国家権力に向けたものであると同時に、武力行使に関する日本の立場を海外に向けて示す外交宣言でもあります。」ぐらいにはする必要があります。
最後の部分に付け足しで「ロシアによるウクライナ侵攻などが始まった現在では、これらの宣言や規定がより注目されるようになっています。」的な記述を付けるのも良いかも知れません。
とにかく、「日本は、第二次世界大戦中、アジアや太平洋の国々に多大な戦禍を与えました。」という部分は絶対削除させるため、帝国書院に抗議し続けましょう!!!
〒101-0051
東京都千代田区神田神保町3-29
TEL: 03-3262-4795
↑帝国書院の連絡先。↓帝国書院のTwitter。
問題の教科書名「社会科 中学生の公民 より良い社会を目指して」
抗議用テンプレート(普通)
拝啓 貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
さて、貴社の中学公民教科書では、平和主義の箇所で「日本は、第二次世界大戦中、アジアや太平洋の国々に多大な戦禍を与えました。」と書かれているそうですね。
しかし、日米戦争については間違いなく、ハル・ノートの押し付けや経済封鎖などによって日本は「させられた」戦争なわけで、この書き方は明らかに問題があると思います。
戦禍を与えた面は多少なりともあったにせよ、その国の独立などにも貢献しているわけで、このような記述は良くないと思います。また、続く「国内においても、全国各地での空爆、沖縄での地上戦、二度の原爆投下など、大きな被害を出しました。」についても、ここまで強調する必要はないように思われます。
中学生の勉強のしやすさなども考えて「日本は、第二次世界大戦中、アジアや太平洋の国々に多大な戦禍を与えました。また、国内においても、全国各地での空爆、沖縄での地上戦、二度の原爆投下など、大きな被害を出しました。これらを踏まえて、日本国憲法の前文では「再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意」すると宣言しました。」の部分を「日本は、第二次世界大戦の反省を踏まえて、日本国憲法の前文では「再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意」すると宣言しました。」というような形で訂正申請をしていただけないでしょうか。
歴史の事実を正確に反映することは非常に重要であり、中学生の将来や貴社の未来を考えたさいも、それはいっそう重要だと考えます。
つきましては、これらの記述について訂正申請を行っていただきますよう、重ねてお願い申し上げます。
末筆ながら、ますますのご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。
敬具
抗議用テンプレート(穏健)
拝啓 貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
さて、貴社の中学公民教科書では、平和主義の箇所で「日本は、第二次世界大戦中、アジアや太平洋の国々に多大な戦禍を与えました。また、国内においても、全国各地での空爆、沖縄での地上戦、二度の原爆投下など、大きな被害を出しました。これらを踏まえて、日本国憲法の前文では「再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意」すると宣言しました。さらに、9条で、国際紛争を解決するための武力行使と戦争を放棄するとともに、それを達成するため、戦力と交戦権を持たないことを規定しました。この平和主義の規定は、日本の国家権力に向けたものであると同時に、武力行使に関する日本の立場を海外に向けて示す外交宣言でもあります。」と書かれているそうですね。
現在、ウクライナ戦争の影響で、憲法の前文や9条に注目が集まっていますから、そのことを記してもらいたいと思います。
また、「日本は、第二次世界大戦中、アジアや太平洋の国々に多大な戦禍を与えました。また、国内においても、全国各地での空爆、沖縄での地上戦、二度の原爆投下など、大きな被害を出しました。」の部分は、あまりにも長すぎるように感じます。
中学生の勉強のしやすさなども考えて「日本は、第二次世界大戦中、アジアや太平洋の国々に多大な戦禍を与えました。また、国内においても、全国各地での空爆、沖縄での地上戦、二度の原爆投下など、大きな被害を出しました。これらを踏まえて、日本国憲法の前文では「再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意」すると宣言しました。」の部分を「日本は、第二次世界大戦の反省を踏まえて、日本国憲法の前文では「再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意」すると宣言しました。」というような形で訂正申請をしていただけないでしょうか。
さらに、末尾に「ロシアによるウクライナ侵攻などが始まった現在では、これらの宣言や規定がより注目されるようになっています。」と付け加えることでより良い記述に進化すると思います。
つきましては、これらの記述について訂正申請を行っていただきますよう、重ねてお願い申し上げます。
末筆ながら、ますますのご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。
敬具