ゆらぎつつゆく

添島揺之歌集。ツイッター感覚で毎日つぶやきます。色調主義とコラボ。

我が宿の菊の垣根に置く霜の消えかへりてぞ恋しかりける

2018-05-19 03:30:18 | 古今抜粋

我が宿の菊の垣根に置く霜の消えかへりてぞ恋しかりける    紀友則


我が宿の菊の垣根に置く霜の、までは序詞だ。

相手の気持ちが冷めて、その恋心が消えてしまいそうなのに、焦りを感じている。

女の心を押しとどめたい男の、痛い焦りが詠みこまれている。

それを技術でくくるところに、自分の男を見せたいという心があるのだろう。


村雨のすぎてさにはの槙の枝に結ぶ露ほどつれなかりけり    揺之






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