休日は風を切って

休日は自転車に乗って風を切って、そんな生活をずっと続けていけたらと思っています・・・

“フライング・スコッツマン” THE FLYING SCOTSMAN

2008年11月29日 | テレビ・映画・DVD・演劇

先週、映画のDVDを借りにTSUTAYAに行ったとき、『フライング・スコッツマン(THE FLYING SCOTSMAN)』邦題が『トップ・ランナー』という“自転車乗り”のジャケットが目に付きました。



なにやら、タイムトライアル風な格好なのですが、自転車を題材にしているところに惹かれました。それは、折しもNHK-BS「スポーツ大陸」という番組で、世界自転車選手権“プロスプリント不滅の10連覇”を達成した中野浩一選手の特集を見て、いたく感動したばかりだったせいでもありました。

『森の中を歩く一人の男。彼は持ってきたユニークな形の自転車を傍らに置くと、おもむろに木の枝にロープをかけて・・・』、という衝撃的なシーンからこの映画は始まります。映画の主人公は『グレアム・オブリー(Graeme Obree)』。自作の自転車で“アワーレコード(1時間にどれだけの距離を走れるか)”の樹立を果たした彼の自伝『フライング・スコッツマン』の映画化作品でした。



子どもの頃“いじめられっこ”だったグレアム。そんな我が子のために、父親はクリスマスの日に自転車をプレゼントします。これでグレアムは、いじめっこの彼らの手から逃れることが出来るようになりました。そこから、彼の自転車人生は始まるのです。



経営の傾いた自転車店のために、メッセンジャーボーイを収入の糧とする日々。そんな彼が、“アワーレコード”に挑戦するための自転車を自作するのですが、“1分間に2,400回転もする洗濯機のベアリングはきっと優れている物に違いない・・・”と、自作の自転車に利用するために洗濯機を切り刻むところなどは、鬼気迫るものがあります。



ところが、破られた彼のアワーレコードに再び挑戦しようとするとき、空気抵抗を減らすため、特異な形になった自作の自転車や、これも空気抵抗を減らすために考えた、腕をたたんでその上に胸を乗せる独特のポジション(『タック・ポジション』オブリー・ポジション・マーク・ワン)に対し、『車輪を付けた洗濯機に記録を破らせていいのか・・・』などと、決してそれを認めまいとする世界自転車競技連盟の抵抗に遭いながらも、彼は新たな『スーパーマン・ポジション』(オブリー・ポジション・マーク・ツー)を持って、多くの仲間達の応援を受け、再び世界記録を更新するためにトラックに立つのでした・・・。

この作品は日本未公開とありました。なるほど、ツール・ド・フランスのようなスピード感のある走りが全編を通して見られるのかと期待すると、決してそうでは無いので、過度の期待は禁物です。しかしながら、果敢にチャレンジするグレアムと、それを応援する周りの人たちの熱い気持ちにきっと感動すること請け合いです。でもどっちかっていうと、「スポーツ大陸」の中野浩一のほうが感動したかも・・・。


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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
映画 (HIDE)
2008-11-29 20:26:10
映画も、色々あるんですね。
『シャカリキ』も、実写版で上映されていますが、貸し出されたら、見てみようかな?
いま、小説『セカンドウィンド1』を、夜眠る前に、読んでいますが、結構面白いです。

ENDLESS HIDE
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観てみます! (pontsuko)
2008-11-29 21:06:49
「ロードバイクの科学」にオブリーについての記述があり、自分で色々工夫して世界記録を樹立していくチャレンジ精神云々と書いてありました。
非常に映画的なストーリーに溢れていますね。
ぜひ、レンタルショップで探してみます。
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“HIDEさん” (koji)
2008-11-29 21:58:44
巷はこれだけの自転車ブームなのに、この映画は未公開だったんですね。今が一番夜の長い辺ですから、時間のあるときによかったらご覧になって下さい。
でもね、中野浩一の特集は面白かったですよ。再放送があるかもしれませんよね。
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“pontsukoさん” (koji)
2008-11-29 22:08:08
オブリーの自転車漬けの人生、まるで“pontsukoさん”のようでした。洗濯機のベアリングは映画の中の話かと思ったら、実際にあった話なのですね。まあ、実際は廃物からの流用だったようですけれどね。でもその熱意があっったからこそ、周りにもしっかりと伝わって、みんなが応援してくれたんだと思います。やっぱり最後が“めでたしめでたし”の物語は精神衛生上いいですよね。是非ごらんになってください。
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中野浩一すごい (ピナ男)
2008-11-29 22:25:47
自転車にさほど興味がなかった頃は「中野浩一 フ~ン」でしたが、今思うと、とてつもない事を成し遂げたんですねー。偉大な人です。彼の10連覇を支えたのがNAGASAWAブランドのバイク。日本の誇る匠です。
いつか乗ってみたい気がします。
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“ピナ男さん” (koji)
2008-11-30 00:20:20
“ピナ男さん”のおっしゃる通り、中野浩一選手の自転車を製作した長澤義明さんは、“浩一ダッシュ”と呼ばれたずば抜けたダッシュ力を生かし切るため、力が逃げないようにフレームを肉厚にし、そのダッシュの姿勢に合わせ、サドルが前に来るようにシートポストを前に倒したり、また勝負に弱腰になったときにはビンタを張ったりと、中野浩一選手の10連覇に大きく貢献したかたなのだそうですね。
いやー、まったくこないだの番組には感動させられました。
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グレアム・オブリー (Tomity)
2011-06-02 06:23:26
初めまして Tomityと申します 「Flying Scotsman」を「検索」でこちらへまいりました
私もこの映画(DVD)を観ました 日本での公開がなかったのが残縁でした 
彼は1995!?ワールドカップに来日しました
私は「洗濯機~」のストーリーが聞きたくて会いに行きました
とてもフレンドリーでユーモアセンスのある楽しい人物でした!!
彼のインタビューがYotubeにありました
http://www.youtube.com/watch?v=c6MWojw1BFs
いつかまた彼に会いたいです
では また!!
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“Tomityさん” (koji)
2011-06-02 18:54:42
ようこそおいでくださいました。わたしはグレアム・オブリーのこと全く知りませんでした。TSUTAYAさんでこのDVDを偶然見つけ、興味のある自転車の映画ということだけで見ることになったんです。“Tomityさん”はオブリーのことよく知っておいでになるんですね。来日したこともあるんですか、インタビュー見てみましたけれど、わたしは英語がからっきしダメなので“Tomityさん”が教えてくださった雰囲気だけ感じてみました。
またお会いできるといいですね。ご訪問本当にありがとうございました。
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