タカタと日本精工

沖縄地方は梅雨明けになりましたが、関東はいよいよ梅雨本番です。
土曜日はいいお天気だったのですが、昨日今日と、雲が重く垂れ込めています。
まああとひと月足らずですので、ジメジメを我慢しましょう。

エアバッグのリコールで苦しんでおられるタカタさん、いよいよ今日、民事再生法
適用の申請ということです。
以下今朝の日経電子版のコピーです。

欠陥エアバッグの大規模リコール（回収・無償修理）で経営が悪化したタカタは26日、
東京地裁に民事再生法の適用を申請する。同日午前に取締役会を開き、正式決定する。
金融機関につなぎ融資を要請し、交換用エアバッグなどの供給を続けながら再建を
進める。
米国子会社ＴＫホールディングス（ミシガン州）も米連邦破産法11条（日本の民事再生
法に相当）の適用を申請する。
自動車各社が立て替えているリコール費用を含めると負債総額は１兆円を超える。
再建を主導するスポンサーには米自動車部品大手キー・セイフティー・システムズ
（ＫＳＳ）がつく見通し。

ということで、とうとう民事再生法適用になりそうです。

タカタさんは自動車のシートベルトで、圧倒的なシェアを持ち、その後新規事業として
エアバッグに進出されました。
このエアバッグに火薬を使うのですが、そのノウハウに難しいところがあったようです。

一方、タカタさんの後を追って、自動車装備品に進出されたのが、ベアリング大手の
日本精工さん。
たしか１９８０年代にシートベルトに進出、９０年代にエアバッグにも進出されました。
その生産基地が神奈川県の桐原工場でした。

その桐原工場が、今鉄道や風力発電に使われる大型軸受けの生産工場として、新たに
建設が進められています。

エアバッグからは２年で撤退されたとのこと。シートベルトもやめられています。
どのような事情で撤退されたかは、定かではありませんが、今となっては、やめてよかった
と思われている関係者も多いのではないでしょうか。

新規事業への進出は常に企業の大きな課題です。
しかし、自社既存技術を活かすのが、基本で、あまり経験のない分野への進出は、よほど
の覚悟が必要です。

タカタさん、これからいばらの日が続きますが、ぜひ再生していただきたいものです。