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金沢ミステリ倶楽部

金沢ミステリ倶楽部の公式ブログ。

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『あまからカルテット』

2015年11月15日 00時00分00秒 | ミステリin金沢
『あまからカルテット』柚木麻子 文藝春秋 2011.10

「美味しい……。加賀棒茶だ。金沢のお茶ですね」
「まあ、よくご存じなんですね。私の出身地なんです」


仲良し女四人組が恋の悩み、仕事の悩みを助け合って解決する一応日常の謎ミステリです。
恋人が昔の同級生の居酒屋に通っているのを知ってショックを受けた友達のために
他のメンバーがその居酒屋を発見して行ったシーンです。
居酒屋の彼女が金沢出身でした。
おいしすぎるハイボールの理由は器でした。

「金沢在住の若手作家に、ハイボールのために特注して作ってもらったものなんです。電球を吹く技術を利用して、極限までガラスを薄くしました。『うすはり』と呼ばれています」




『乱れからくり』

2015年11月14日 00時00分00秒 | おすすめミステリ
『乱れからくり』泡坂妻夫 幻影城 1977

これまで自分が読んだミステリー作品の中からベストワンは、
泡坂妻夫さんの『乱れからくり』です。
海外旅行に向かう途中、隕石が車に直撃して男が死亡します。このような意表をつく発端から始まり、その後五角形の迷路がある「ねじ屋敷」で連続殺人事件が起きます。
からくり人形、迷路と全編からくりづくしですが、それが犯人の(作者の)意図を隠す見事なミスディレクションになっています。
「涸れ井戸」というダイイングメッセージも心憎いです。
誰にも薬瓶に毒を入れる機会はなかったという不可能状況が犯人の特定に繋がる伏線になっているのがよく考えられています。
探偵がさばさばした男勝りの女性でかっこいいですし、その助手の男性が容疑者の美しい未亡人と恋に落ちるのもロマンティックな雰囲気を盛り上げます。
第三の波直前に書かれた本格探偵小説の傑作だと思います。

担当 keita2




『十角館の殺人』

2015年11月13日 00時00分00秒 | おすすめミステリ
『十角館の殺人』綾辻行人(講談社ノベルス・講談社文庫)

舞台となった角島が大分県という設定でもあるため、僭越ながら大分県生まれの自分から、この名作を紹介させていただきます。

ミステリ初心者の方にまずオススメしているのがこれ。言わずと知れた「新本格」のスタートともいえる、名作中の名作です。
絶海の孤島に立つ奇妙な館「十角館」に集まったK✳︎✳︎推理小説研究会7人が、ひとり、またひとりと殺されてていく。生き残るのは、そして犯人は誰なのか。

この作品を初心者の方にまずオススメしている主な理由は3点です。
まず、(新)本格ミステリの基本となるフーダニット(誰がやったのか)を謎の軸に据えながら、スリリングな展開でページを捲る手を止めさせないところ。小説を読みなれていない人でも比較的高ペースで読み進められるでしょう。
次に、登場人物たちに割り当てられた名前。エラリーやカー、アガサといった人物たちのニックネームは、歴史に名を残す名作ミステリの書き手である巨匠の名前から来ているため、この作品を読めば外国の著名な作家の名前まで同時に頭に入ってしまう(これから海外ミステリを読んでいくにあたっての予習になる)ということ。そして何より、たったの1行(それも数文字)で、これまで重層的に提示されてきた謎のすべてが明らかになってしまう、その構成が見事ということ。「その1行」を目にした時の身体の震えと鳥肌の感覚は、いまだに忘れられません。
叶うなら、もう一度記憶を消して読み直したいというところ。これを読まずしてミステリは語れない、日本の新本格を代表する一作です。

郷司



貫井徳郎さん検定

2015年11月12日 19時23分00秒 | ノンジャンル

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貫井徳郎さん検定

<script type="text/javascript" language="JavaScript">// <![CDATA[


// ]]></script>


貫井徳郎さん検定

<form name="quiz">


1.貫井徳郎さんのデビュー作と言えば、「どうこく」ですが、漢字で書くとどれが正しいですか?


<input type="radio" name="q0" value="0" />動哭
<input type="radio" name="q0" value="1" />働哭
<input type="radio" name="q0" value="2" />慟哭
<input type="radio" name="q0" value="3" />撞哭


<input type="text" name="r0" size="1" />

2.貫井徳郎さんの誕生日は次のうち、どれでしょうか?


<input type="radio" name="q1" value="0" />1月8日
<input type="radio" name="q1" value="1" />2月25日
<input type="radio" name="q1" value="2" />5月21日
<input type="radio" name="q1" value="3" />10月19日


<input type="text" name="r1" size="1" />

3.貫井さんが小説を書き始めたのはいつからでしょうか?


<input type="radio" name="q2" value="0" />小学5年生
<input type="radio" name="q2" value="1" />中学1年生
<input type="radio" name="q2" value="2" />高校1年生
<input type="radio" name="q2" value="3" />大学4年生


<input type="text" name="r2" size="1" />

4.貫井さんが最初に挑戦した賞のタイトルは何でしょうか?


<input type="radio" name="q3" value="0" />江戸川乱歩賞
<input type="radio" name="q3" value="1" />横溝正史賞
<input type="radio" name="q3" value="2" />鮎川哲也賞
<input type="radio" name="q3" value="3" />日本推理サスペンス大賞


<input type="text" name="r3" size="1" />

5.デビュー作のタイトルが『どうこく』に決まるまでギリギリ迷っていたタイトルはどれ?


<input type="radio" name="q4" value="0" />獣の聖餐
<input type="radio" name="q4" value="1" />不協の和音
<input type="radio" name="q4" value="2" />仰天
<input type="radio" name="q4" value="3" />瓦解


<input type="text" name="r4" size="1" />

6.『プリズム』のScene3のタイトルは何でしょうか?


<input type="radio" name="q5" value="0" />虚飾の裏側
<input type="radio" name="q5" value="1" />裏側の感情
<input type="radio" name="q5" value="2" />感情の仮面
<input type="radio" name="q5" value="3" />仮面の虚飾


<input type="text" name="r5" size="1" />

7.『鬼流殺生祭』の帯に山口雅也さんの他に「傑作である」と書いたのは?


<input type="radio" name="q6" value="0" />京極夏彦さん
<input type="radio" name="q6" value="1" />島田荘司さん
<input type="radio" name="q6" value="2" />北村薫さん
<input type="radio" name="q6" value="3" />平井和正さん


<input type="text" name="r6" size="1" />

8.長谷川京子さんが推薦する帯がついた単行本のタイトルは?


<input type="radio" name="q7" value="0" />『天使の屍』
<input type="radio" name="q7" value="1" />『さよならの代わりに』
<input type="radio" name="q7" value="2" />『明日の空』
<input type="radio" name="q7" value="3" />『微笑む人』


<input type="text" name="r7" size="1" />

9.『乱反射』は2010年に日本推理作家協会賞を受賞。同時受賞作は?


<input type="radio" name="q8" value="0" /> 『折れた竜骨』(米澤穂信)
<input type="radio" name="q8" value="1" />『カラスの親指』(道尾秀介)
<input type="radio" name="q8" value="2" /> 『暗い越流』(若竹七海)
<input type="radio" name="q8" value="3" />『粘膜蜥蜴』(飴村行)


<input type="text" name="r8" size="1" />

10.『私に似た人』の単行本で赤くなっているタイトルの一文字は何?


<input type="radio" name="q9" value="0" />私
<input type="radio" name="q9" value="1" />に
<input type="radio" name="q9" value="2" />似
<input type="radio" name="q9" value="3" />人


<input type="text" name="r9" size="1" />

11.アンソロジー『Wonderful Story』の「犬は見ている」という短編の作者名はどれでしょうか?


<input type="radio" name="q10" value="0" />イヌ井徳郎
<input type="radio" name="q10" value="1" />貫いぬ徳郎
<input type="radio" name="q10" value="2" />貫井ドッグ郎
<input type="radio" name="q10" value="3" />貫井徳ローシェン


<input type="text" name="r10" size="1" />

12.貫井徳郎オフィシャルサイト「He wailed」のBOOKSで紹介されている自作のタイトル数は?(2015年9月現在)


<input type="radio" name="q11" value="0" />32
<input type="radio" name="q11" value="1" />33
<input type="radio" name="q11" value="2" />34
<input type="radio" name="q11" value="3" />35


<input type="text" name="r11" size="1" />

13.雑誌「ポンツーン」で連載された『後悔と真実の色』の続編?


<input type="radio" name="q12" value="0" />真実と後悔の色
<input type="radio" name="q12" value="1" />復讐と懺悔の影
<input type="radio" name="q12" value="2" />憎悪と救済の光
<input type="radio" name="q12" value="3" />宿命と真実の炎


<input type="text" name="r12" size="1" />

14.小学生の時ホームズ60編を読み終えた貫井少年が次に読んだ本は、父親が持っていたアガサ・クリスティーの何でしょうか?


<input type="radio" name="q13" value="0" />『アクロイド殺人事件』
<input type="radio" name="q13" value="1" />『ポワロの事件簿』
<input type="radio" name="q13" value="2" />『カーテン』
<input type="radio" name="q13" value="3" />『愛国殺人』


<input type="text" name="r13" size="1" />

15.乃木坂46の齋藤飛鳥さんがpopで「あなたも知らないうちに殺しているかも…」と書いた作品は?


<input type="radio" name="q14" value="0" />『微笑む人』
<input type="radio" name="q14" value="1" />『乱反射』
<input type="radio" name="q14" value="2" />『殺人症候群』
<input type="radio" name="q14" value="3" />『後悔と真実の色』


<input type="text" name="r14" size="1" />



<input onclick="return Validate()" type="button" name="submit" value=" 採 点 " />   <input onclick="window.parent.location.hash='top'" type="reset" value=" 再挑戦 " />



<textarea name="Feedback" rows="5" cols="70">「採点」をクリックすると、ここに点数が表示されます。</textarea>



</form>


『加賀金沢殺人事件』

2015年11月12日 00時39分00秒 | ミステリin金沢
『加賀金沢殺人事件』 木谷恭介 双葉社 1989

雪の金沢・兼六園で、黒百合をくわえた女性の刺殺死体が発見された。続いて殺害された住職の口にも黒百合が。2人は共に美術品の紛失騒ぎに関係していた。

 霞(かすみ)が池の岸辺(きしべ)に立っている徽軫燈籠(ことじどうろう)の手前の雪が、こんもりと盛り上がっていた。
 徽(き)も軫(しん)も琴柱(ことじ)のことで、形が似ているところからことじ燈(とう)籠(ろう)と呼ばれている。兼六園の象徴のような燈籠であった。(p7)

 鬱金色(うつこんじき)の地に障壁画(しょうへきが)のような柄ゆきの鮮(あざ)やかな和服を着た三十前後の女が仰向きに倒れていた。
 その帯の下あたりが真っ赤に染まり、雪を赤くにじませている。
 だが、それよりも異常だったのは、仰向けに倒れた女性が口に紫色の花をくわえていたことである。
 紫というよりは黒にちかい。
 桔梗ににた花であった。だが、葉は百合のように見えた。(p8)


金沢の象徴といえる兼六園で死体が発見されるのはインパクト大ですねー。