『乱れからくり』 泡坂妻夫 幻影城 1977
海外旅行に行く直前、降ってきた隕石で社長は死亡する。
その後社長の家族に起こる連続殺人事件。
からくりづくしの本格ミステリ。
「真棹(まさお)さん、逆立(さかだち)人形という名を聞いたことがありませんか?」
「逆立人形――ありますわ」(略)
「大野(おおの)弁吉(べんきち)――。からくり師なんですか?」
舞子が興味深そうに聞いた。
「というよりも、もっと広範(こうはん)な学問を身に付けた科学技術者でしょうね。(略)
大野弁吉は金沢の人で、若くして長崎で蘭学(らんがく)を学んだことがあります。金沢の平賀源内とも言われて、四条流(しじょうりゅう)の絵や彫刻(ちょうこく)をよくし、木彫(きぼり)や竹細工、金細工(きんざいく)、焼物からガラス工芸、蒔絵(まきえ)などの作品が残っています。学識(がくしき)は医学、理化学を始め、薬学、天文、暦学(れきがく)、航海術(こうかいじゅつ)にも長(ちょう)じていたというんです」 (p198~199)

金石の大野弁吉が出て来て、11章「斬れずの馬」では金石の大野弁吉記念館が舞台となり、銭屋五兵衛と大野弁吉について書かれます。
ただ金沢には実際には「大野弁吉記念館」はありません。
その代り「石川県金沢港大野からくり記念館」があります。
そこではお茶運び人形のからくりを観られたり、エレキテルを体験できたりします。他にもからくりづくしで楽しめます。
『乱れからくり』は「おすすめミステリ」でも紹介しました。
http://red.ap.teacup.com/lovelib/26.html
海外旅行に行く直前、降ってきた隕石で社長は死亡する。
その後社長の家族に起こる連続殺人事件。
からくりづくしの本格ミステリ。
「真棹(まさお)さん、逆立(さかだち)人形という名を聞いたことがありませんか?」
「逆立人形――ありますわ」(略)
「大野(おおの)弁吉(べんきち)――。からくり師なんですか?」
舞子が興味深そうに聞いた。
「というよりも、もっと広範(こうはん)な学問を身に付けた科学技術者でしょうね。(略)
大野弁吉は金沢の人で、若くして長崎で蘭学(らんがく)を学んだことがあります。金沢の平賀源内とも言われて、四条流(しじょうりゅう)の絵や彫刻(ちょうこく)をよくし、木彫(きぼり)や竹細工、金細工(きんざいく)、焼物からガラス工芸、蒔絵(まきえ)などの作品が残っています。学識(がくしき)は医学、理化学を始め、薬学、天文、暦学(れきがく)、航海術(こうかいじゅつ)にも長(ちょう)じていたというんです」 (p198~199)

金石の大野弁吉が出て来て、11章「斬れずの馬」では金石の大野弁吉記念館が舞台となり、銭屋五兵衛と大野弁吉について書かれます。
ただ金沢には実際には「大野弁吉記念館」はありません。
その代り「石川県金沢港大野からくり記念館」があります。
そこではお茶運び人形のからくりを観られたり、エレキテルを体験できたりします。他にもからくりづくしで楽しめます。
『乱れからくり』は「おすすめミステリ」でも紹介しました。
http://red.ap.teacup.com/lovelib/26.html