ヒマジンの独白録(美術、読書、写真、ときには錯覚)

田舎オジサンの書くブログです。様々な分野で目に付いた事柄を書いていこうと思っています。

cameramanとphotographer

2018年09月28日 01時46分53秒 | ことば
私たちは写真を撮る人を一般には「カメラマン」と呼んでいます。

そもそも、私たちがカメラマンと呼んでいる人たちは「カメラを操作する人」を指していました。映画撮影の時のカメラを操作する撮影技師をカメラマンと呼んでいました。
映画の最後に、「カメラ、誰それ、スチール、誰それ」というクレジットを見たことがあると思います。
この場合のカメラとは「ムービーカメラマン」の事であり、スチールは「スチールカメラマン」の事なのです。
この時スチールとは英語の “still” (静止している)”から来ている言葉で、写真撮影者を「スチール」又は「スチールカメラマン」、映像撮影者を「ムービー」又は「ムービーカメラマン」と呼んだりします。
そしてカメラマンとは一般に写真を撮る人のことをそう呼んできました。

最近ではこの「カメラマン」に代わり、「フォトグラファー」と呼ばれることが多いのに気が付きました。それはなぜなのかを考えることにしましょう。
カメラを操作する人が「カメラman」なのです。その人の性別がどうであろうと「man」と言っているのです。カメラを操作する人が女子であっても「カメラwoman」とは言わないのです。
「カメラ女子」とでも女性のカメラマンを呼べば良さそうなのですが、今では性別に関係なく「フォトグラファー」と言われているようです。

このように「カメラマン」という言葉の背後にはカメラは男子が使うもの、と言う暗黙の了解が存在していて、それが今の風潮にそぐわなくなり、「フォトグラファー」が多く使われるようになってきているのでしょう。
言葉の始原には元々、性差があった事の表れなのかもしれませんね。



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