ヒマジンの独白録(美術、読書、写真、ときには錯覚)

田舎オジサンの書くブログです。様々な分野で目に付いた事柄を書いていこうと思っています。

ウイルスは餌をとる苦労から解放され、地球上でもっとも成功した生物?

2020年04月17日 22時16分29秒 | コロナ
全世界で猛威を振るっているコロナウイルスは元は野生動物を宿主(しゅくしゅ)としていた。コロナウイルスの先祖は人間の先祖よりはるか前から地上に生存していた。地球上でもっとも遅く生まれたのは人間であり、最も急ぎ足で進化を遂げたのも人間である。野生動物を宿主としていたウイルスは、自分の兄弟を世界中に広めたいとかねがね願っていたのだが、その機会は中々訪れてこなかった。ところが、地上に人間が生まれ、そして人間が活発な移動をするようになると、その好機をウイルスは見逃さなかった。人間に取り付くのが、ウイルスの兄弟を広める最も効率的な方法であることを発見したのだ。人間が鶏や豚などを家畜として利用するようになると、感染症はそれらの動物を通じて、いとも簡単に人間の世界で活発に活動できるようになった。それにより感染症の病原菌にとっては人間が住むあらゆる場所が、彼らの住みかとなっていった。
さてウイルスなどの病原菌の世代交代は哺乳類などと比べると、とてつもなく早い。大腸菌は30分で世代交代をするそうである。それに対して人間の世代交代は30年もかかるのである。世代交代の速さはは遺伝子の変異の速さを意味している。30分で世代交代をして遺伝子情報が書き換え可能な病原菌に対して、人間の遺伝子の変異は到底それに追いつくことは出来ない。

人間の皮膚の色に人種により違いがあるのは、住む環境によるのだが、ある環境により皮膚の色が定着するのにはおそらく数万年という年月が掛かっている。それに対して病原菌が新たな環境になじむように自己の遺伝子を変異させるのには数年あるいは数か月もかからないかもしれない。
また、ウイルスは自ら栄養を採る手段を持たない。彼らの生存は他の生物に取り付くことにより可能になる。ウイルスは食料の入手の心配をしない事と引き換えに、他の生物に取り付くことが出来る能力に特化して進化を遂げてきた、と言える。

人間の進化よりもウイルスの進化の度合いが早く、効率的なのは残念ながら認めなければならないだろう。とは言っても私たち人間は、座してウイルスのなすがままになっている訳にはいかない。ウイルスが子孫を残そうとするのと同じように、私たちもここで人間の歴史を閉ざしてしまうわけにはいかないのだ。





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