SALUT!スイス★SALUT!KLAS

長野の北アルプスに囲まれてすごした中学3年間の山村留学を終え本物のスイスアルプスを臨む高校に入学したモトと家族の日記

旅立ちの時

2010-07-10 | 入学まで
今日7月10日、 59人のスイス公文学園・新入生とともに

motoはスイスへと旅立って行きました。

その様子は 後日アップすることにして・・・・



motoがスイスへ旅立つ前日、 きのうのこと。

長野に山村留学中の弟、Joは学校の授業参観日でした。

センターの指導員さんが 授業参観でJoに会った時

「 お兄ちゃんが あしたスイスに行っちゃう 」と

指導員さんに抱きついてきて泣きだしたらしい。。。


そんなJoの気持ちを汲んでくれて

「今だったら、まだ伝えられるから、明日渡してあげる」となだめ

その場でノートを破って伝言を預かってくださいました。

そのメッセージを、 指導員さんが とりいそぎ私のパソコンメールに

送ってくれていたようなのですが

昨日はすでに、 翌日早朝に行われるmotoの壮行会に備えて

私たちは成田空港のそばのホテルに前泊。

パソコンを開けて、 そのJoのメッセージを見たのは

空港でmotoを見送り、 父母懇親会を終え、 夕方自宅に帰宅した後だった、、、、、

残念なことに タイムリーに伝えてあげられず・・・

すぐに スイスのmotoあてにJoからのメッセージを書いて手紙を送ることにしました。



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お兄ちゃんへ

もうすぐでお兄ちゃん行っちゃうね。

こっちもあと3週間で帰省なのに、先に行っちゃうなんてさびしいよ。

もっとおそく行ってくれればいいのに、どうせならぼくもいっしょに行きたいよ。

短い文章だけど いってらっしゃい。


P、S もしさびしくなったら、見てください。

    場所は違くても、空はいっしょだよ。
                     
                       Joより

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


4つ半も年下の弟の・・・ 兄を思う気持を

充分に汲めるほどの器など motoにはないのは承知していますが

私が思っていたよりも ずっとJoはおにいちゃんを慕い、 意識していたのだな~と

あらためて感じる出来事でした。


Joが生まれてから 兄弟が一緒にすごした8年間は、 motoもJoも子どもで 

4歳半離れていても 同じオモチャやゲーム、テレビなどを共有し、 

たわいのない兄弟げんかも日常茶飯事。

その頃 Joは、 お兄ちゃんとは呼ばず、 「 もと 」 と呼んでいて

少なからず Joから見たmotoは、対等に近い感覚だったのだと思います。


それが・・・・ motoが中学生になり、 山村留学へ行ってしまってからは

それぞれの成長と、 物理的な距離感とが影響し

どんどん年齢差が広がっていくようなかんじがしていました。


特に昨年1年間、 親元を離れてJoも山村留学をし、 

兄と同じ場と時間、 経験を共有したことは

いい意味で 兄と弟の上下関係を際立たせ 

いつしか自然に 山村留学している兄motoの姿は 

弟Joの憧れの存在になって行ったようでした。


それでも、 山村留学先では JoはJoなりの自分の居場所と仲間ができ

今年、 「 兄のいない 」 山村留学を自分で継続すると決めたこともあって

私は motoのスイス行きに対して Joがそこまでの気持ちを募らせているとは

正直思っていませんでした。


なので、 指導員さんに抱きついて泣いたJoの気持ちを思うと

ちょっと 目がうるうる~ してきちゃいます、、、、



親としては 居た堪れない気持ちも募り、Joにもハガキを書きました。

motoにJoの気持ちは届いていること。

そして・・・・

今、 家族は それぞれの場で生きているけれど

さびしくなったら 同じ空を見て、 家族が頑張っていることを思い

自分も 「今」と「その場所」と「仲間」を大切にして明るく頑張ろうね♪ と。


離れていても 家族を大切に思う気持ちは変わらない。

でもJoは まだ10歳だから、 そんな幼いJoを思うとき

寂しさや 心配や、 迷う気持ちさえも生まれてくることはあるけれど

それでも、 ものすご~く たくさんのいろいろを・・・

感じながらすごす、その1日1日が幾重にも折り重なって綴られる365日が

Joの未来にとって、とても貴重なものになることを信じ、 

その選択をしたJoを尊重し

そして応援できる自分の価値基準を信じるしかない・・と思う私です。。。。


5年、 10年経って・・・・

兄弟で 山村留学というレア(笑)な話題を共有でき

それぞれが 親元から離れた暮らしの様々な思いを共有し

良好な兄弟関係を築いてくれたのなら

私はもうそれだけで充分♪ そんな気持ちです。。。。


motoのスイスへの旅立ちは

Joにとっても 気持ちの中で何かが変化した出来事であり、

私たち夫婦にとっても、 ひとつの大きな節目であり、

家族それぞれの心の旅立ちの時になったような気がします。