ウクレレを始めたばかりの頃、A楽器の社長に何のウクレレが一番いいのでしょうか?と尋ねたら、それはやっぱりコアでしょうねと答えてくれました。
偶々買った初めてのウクレレがププケアのコアのソプラノだったので,何となく良い気分に成ったものです。
処が段々知って来ると,マーチンのウクレレはマホガニーだと言う。
マホガニーって木は,元はキューバ産の物が一番で,今はもう無いので代用品に変わっていて,それも無く成り更に別の木に着色してマホガニーと呼んで売っている等と,段々謎と理解出来ない話で困惑した物です。
(アロマキャンドルの芯が燃え尽きたので,蝋を溶かして昔使っていたライターの芯を入れてみたら、、少し炎が大きかった)
ギターではトップがスプルース(松の仲間です)バックが普及品はマホガニー、高級品はローズウッドと成っているのがポピュラーです。
高校生の頃から、弾いていたギターが全部合板だったと言う事実は知らないで弾いていました。
知らなければ、そんなものです。
では,そのスプルースの種類から書きます。
1.シトカスプルース:アラスカ・カナダ・アメリカ北部の西海岸側が主な産地です。
「スプルース」といえば「シトカ」を指すほど一般的です。
他にも船のマストや 飛行機のプロペラ等にも使われている様です。
名前の由来はアラスカにあるシトカ市からで、この周辺はスプルース群生地です。
音色はクセのないキラキラした硬質な音がします。
2.イングルマンスプルース:シトカと同じく北アメリカでとれる材です。
全体的に白色から淡黄色の材です。
シトカよりも広がりがあり、やや柔らかめな音がすると言われています。
音色は木材の特性通り、「柔らかく、レスポンスの良い音」です。シダーに近いイメージで軽いタッチのプレイでは本領発揮してくれます。
Yさんのウクレレがそうだったと思います。
3.ヨーロピアンスプルース:その名の通りヨーロッパ産のスプルースです。
ジャーマン・スプルースと表記される材もこれに含まれると思われます。
シトカよりも芯があり、輪郭のはっきりとし たサウンド。
フィンガーピッキングに適した材だと言われています。
寒い高地で育つ木のため、音質は「クリアーでヌケの良いしまった音」が特徴です。ナイロン弦のギターとの相性も非常に良い材です。
次にテナーを作る時にトップに使おうと部屋に吊るして馴染ませています。
4.アディロンダックスプルース: アメリカ東部、アパラチア山脈周辺が産地です。
レッド・スプルースとも呼ばれる現在では希少な種類です。
檜のような匂いが独特で、ヴィンテージ・マーティンのギターに使用されて有名です。
弾き込む程に倍音が増していく、パワフルでクリアーな音色は人気があります。
昔のマーチンギターのトップでお馴染みです。
何時か、次期製作のコンサートのトップに使おうと確保してあります。
5.ブルースプルース:コロラド州などに生育するスプルース。
6.イタリアン・アルパイン・スプルース: ヨーロッパに多く分布しでいて、マーティン社のギターに多用されているようです。
レスポンスが心地良く、軽く弾いても反応が良く芯のある音が出るのが特徴です。
ヨーロッパの材特有の「ガリッ」っとした感じもあり、人気の高い材です。
こうして,あちこちから拾い読みしていても幾つものスプルースが有る事も判ります。
又,ギターやウクレレには柾目の部分を使いますが,少し違う部分を使ったり,スプルースの場合、トップにしか使いませんのでバックの材で音は変わります。
ウクレレの場合、オールマホガニーやオールコアと言って,全体の構成が同じ場合が多いです。
こんな話題、好評なら次回も続けます。
◯ ウクレレと言っておいて、あまり一般的でないスプルースから書いてしまいました~~。
その昔マーチンはスプルースのウクレレを作ったけれど不評でマホガニーを採用したと言う,過去の記録が有りました。
要はウクレレらしく無いと言うんだけれど、時代も変わったしこれからは多様化すると思います。
尚、楽器の音を決定するものが材だけではない事、また同じ材でも音が違う事、しかし材の特徴って言うものは有るのです。
マホガニーに頼ったという
話もあります。
くわしい事情は解りませんが、マーチンの
コア2はありがたいです。
それ位に,マイナーというか希少と言うのかお馴染みでない材なのね。
ハワイのメーカーが殆どコアのウクレレを作っていて、アメリカの本土のメーカーがマホガニーと言うのは頷けます、、、何と言ってもコアが手に入らなかったのでしょう。
マホガニーなら、D-18のバックの端材が一杯有ったとも聞くよ。