kkdaiyaの映画、ミリタリー・ハイテク小説

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ブリッジオブスパイ 2016年2月

2016年02月21日 | 映画評価

映画ブリッジオブスパイ 2016年2月3日渋谷ピカデリー 主演 トムハンクス 監督 スティーブンスピルバーグ

 冷戦下ソ連とアメリカのスパイ交換を描いた映画です。監督スピルバーグは父親が当時GE技術者でソ連に派遣されていましたが、撃墜されたU-2機の展示を見た話を聞き映画にしたいと思ったようです。

 トムハンクスは誠実な弁護士ジェームズ・ドノバン役で、捕まったソ連大物スパイの弁護を引き受けます。勝てる裁判でしたが国の圧力でスパイは有罪となります。そうこうしているうちに1960年5月1日にCIAのオーバーフライト作戦でソ連上空で偵察活動をしていたU-2が地対空ミサイルSA-2で撃墜されます。自爆できなかったパイロット、パワーズは捕らえられて裁判で有罪となります。 CIAは水面下でパワーズを取り戻すことを考えて、ソ連大物スパイの弁護をしたジェームズ・ドノバンに交渉をベルリンでおこなよう依頼します。苦労の末、橋の上でパワーズと大物スパイを交換することができました。

 映画ではU-2の登場シーンは少ないですが、離陸から撃墜までのシーンがあります。撃墜シーンでは機体がバラバラになり、パイロット・パワーズが脱出を試みますが、酸素チューブに捕まり引っ張られつつも自爆装置を作動させるべく試みるが失敗する様子などフィクション的ですがよくできています。2012年の横田基地航空祭で韓国から飛来したU-2のフライパスを見ましたが上昇してゆく様はさすがにジェット機と思いました。映画でも離陸シーンで再現されておりよく考証されていると思いました。

 パワーズの裁判での刑の言い渡しシーンで多数の傍聴人が一斉に拍手するなど当時のロシアの様子がわかります。

 映画の内容はよくできていました。特にパワーズの撃墜、東ドイツの壁の構築、ジェームズ・ドノバンへの嫌がらせなどよく描かれていると思います。アメリカもソ連もつかまったスパイには冷淡でした。パワーズは英雄扱いされると思っていたようですがそうはなりませんでした。厳しい現実でした。ジェームズ・ドノバンはその後キューバ危機でのアメリカ人解放に努力したそうです。

 


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