kkdaiyaの映画、ミリタリー・ハイテク小説

このブログは、映画、ミリタリー・ハイテク小説の私的な感想を記したものです。

映画 第9地区

2017年09月23日 | 映画評価
映画 第9地区 アマゾン・プライム 2017/9/23

プライムビデオで第9地区(2009年)を見ました。
最初の展開から場面の移り変わりが早く、またストーリーも面白い内容でした。
第9地区はエイリアンの隔離された場所ですが、南アフリカではアパルトヘイトあるいは弱者隔離のためのスラムのことで、そこにエイリアンが入れられるという発想の映画です。現在の難民隔離にも通じた話です。撮影は南アフリカで行ったのかもしれません。警察車両やヘリコプターなどがたくさん出てきて現在の状況も変わらないことを思い出します。SF的でもあり社会的でもあり、ロボットゲームの要素も入り、夫婦愛もあり、生命工学による変態技術など大盛り、沢山な展開です。SFXによるエビ・エイリアンはリアルでよく描けているかと思います。10年前にこれだけの質の画像を作ったのは大したものだと思います。アルジェリアギャングが出てくるのも現実的です。
娯楽映画としては刺激が強いと思いますが、社会的なものもあって考えさせられる映画でした。B級ですがかなり上ではないでしょうか。
あらすじは以下引用。http://dic.nicovideo.jp/a/%E7%AC%AC9%E5%9C%B0%E5%8C%BA
1982年、地球を訪れた巨大な宇宙船はなぜか南アフリカのヨハネスブルグ上空に停止し、何の反応も起こさなかった。半年後、業を煮やした人類は宇宙船に穴を開けて内部に突入。中にいたのは、病気で弱ったエイリアン達だった。外観から「エビ」と揶揄される彼らは、宇宙船の真下の「第9地区」に保護されて難民生活を送ることになった。しかし頭の悪さと繁殖率の高さから外の住人とのトラブルが絶えず、新設する新管理区域への移動が準備されることになる。
時に2010年、第9地区の管理を任された超国家企業「MNU」のエイリアン管理課に勤める主人公ヴィカスはその「エビ」たちに強制立ち退きを通告するため、傭兵部隊とともに第9地区に向かう。昇進も命もかかった大事な仕事。しかしそこで彼はエビたちが保管していた謎の液体を浴びてしまう。
液体を浴びたヴィカスは体調を崩して病院へ担ぎ込まれるが、そこで判明したのはヴィカスの肉体が「エビ」へと変化しつつあるという事実だった。「エビ」のもつテクノロジー解析のため実験材料として殺されそうになったヴィカスは隙をついて脱走したが、MNUは「エビ達と一発○ったために危険なウイルスに感染した男が逃亡中」という報道を行い、逃げ場を失ってしまう。彼に残された唯一の場所は、「エビ」たちの住処、「第9地区」だけだった。

映画 コンタクト

2017年09月19日 | 映画評価
映画コンタクト アマゾンプライム 2017/9/15

いまさらですがプライムの無料ビデオでコンタクト(1998)を初めて通しで見ました。
カール・セーガンの本が下敷きで、当時(1990年代後半)の異星人からの電波さがしSETIがはやったのを思い出しました。
主役は当然ジョディ・フォスターで若い天文学者を演じています。90年代の雰囲気がする映画でした。
ジョディは宇宙から来たメッセージの解読に成功。メッセージに含まれる設計図をもとに世界各国共同で標的のヴェガへの移動装置が建設される。ジョディは北海道東海岸で極秘に建造されていたマシーンで装置に乗り込み、ワームホールらしきものを経由し、天国のようなヴェガにたどり着く。ジョディはそこで父親を見つけるが、それはただ父親の容姿をしたイメージであることに気づく。異星人は何億年もの間知的生命体とコンタクトを取っているのだと言い、さらにこの接触はスタートでまた会おうとジョディは地球に送り戻される。この間18時間だったようですが、地球ではマシーンから球体が落ちて着水するまでの時間しか経過しておらず、人々に疑問がわいてジョディは窮地に立たされます。ジョディは自分の経験したことを信じてさらにさらに研究を進めます。
映画の最後にカールへとあるのがよかったです。
北海道からマシーンで旅建つのは初めて知り驚きました。今なら中国でしょう。
古さが香る映画でしたがジョディ・フォスターの好演技が光る一作でした。


映画 エイリアン コヴェナント

2017年09月16日 | 映画評価
エイリアン コヴェナント 吉祥寺オデオン座 2017/9/15
封切りの日に見ました。女性の方が結構いたのには驚きました。
全くストーリーの概要を知らずに見ると、内容を把握するのが困難です。
新(コブェナント号搭乗)、旧(プロメテウス号搭乗)のアンドロイドの戦いになります。旧アンドロイドがエイリアンのもとを作成したことになります。
ですがほとんど西洋版ホラー映画になっており、特に外宇宙惑星でのシチュエーションが必要なのか疑問がわいてきます。
SFとしての心意気がありません。
演出内容もこれまでのエイリアンシリーズと似ており新鮮味に欠けます。
リドリー・スコット監督はエイリアン1やブレードランナーで有名ですが、歳のせいか作製内容が劣化していると思います。
完全なB級映画になってしまいました。評価は5点中2点ですね。見直して3点でしょうか。
追記: よく考えるとこの映画はエイリアン1の前日譚になる時代(2104年)で、エイリアン1ノストロモ号(2122年)の前になるわけです。クルーが少しおバカなのもそのせいかもしれません。エイリアン1での惑星(LV426)と本映画の舞台は違っていて、エンジニアの星と言われる惑星らしいです。プロメテウス号(2093年)の惑星はLV223です。前作プロメテウスではLV223からリング型の新宇宙船でエンジニアの星へ移動するところがエンディングでした。時間軸を整理して考えると、コブェナント号とノストロモ号との間が埋まることが必要です。エイリアン1との関連が今後の続編で明らかになるかもしれません。その時には評価が変わるかもしれません。
追記2:見直しのためアマゾンでプロメテウスも見ました。これもよくわからない映画ですが、今回のコブェナント号に繋がるのでしょうか。
追記3:いつものシーンですが、隊員が探索隊を組織して未知の建造物や宇宙船に向かう時、母船のクルーはコーヒー飲んで普通の格好でくつろいでいて、探索隊に急変が起こると大慌てで対応するという不思議な状況です。少なくとも何か起こってもすぐに対応できるよう宇宙服ぐらい来ていてよいのでは?と思いますが。また探索隊では1~2人が離れて勝手に行動するとういのもお決まりのパターンで、結局襲われていなくなってしまいます。

映画 13時間

2017年09月15日 | 映画評価
映画 13時間 Amazon Prime 2017/9/10

amazon prime videoで見つけものです。
2012年9月11日にリビアのベンガジで発生した、イスラム系武装勢力による米領事館及びCIA秘密基地襲撃事件の一部始終を、基地と職員の護衛を担う民間特殊部隊の視点で描く戦争映画です。
日本では劇場公開がなかったようで、アマゾンで見ることができました。
あまり期待していなかったですが、始まるとなかなか面白く引き込まれました。
アメリカ大使館、CIAの確執がベースにあり、ベンガジ領事館が襲撃されてもCIAの護衛要員は助けに行けず、初動が遅れた、秘密作戦をするCIAの基地の存在を知られたくない、官僚機構隘路の結果、駐ヨーロッパ米軍からの軍事的な助けを受けられないなど、危機的な状況に対する準備が不足していたことがわかります。しかしCIA独自の無人偵察機ドローンが冷静に様子を見ているが助けにはなりません。
領事館は火をつけられリビア大使は行方不明、後に死亡が確認され、現役大使が殺される大事件となりました。
トリポリの大使館から救援に行くが600キロも離れており、当然遅れる。さらにベンガジでのCIA基地の場所が不明、空港の混乱で運転手が見つからず移動手段を準備できない、言葉ができず敵か味方か判然としないなど、混乱に拍車がかかります。
敵もさるもので数回の波状攻撃をかけます。そのたびに攻撃方法と戦闘機材が進歩して、最後には迫撃砲が使用され基地内に落下、大きな損害を受けてしまいます。
防御にあたっていたのはCIAの民間の戦闘員GRS達でした。GRSは6人しかおらず孤軍奮闘して夜の猛攻を防ぎました。夜明けになりトリポリのアメリカ大使館からの救援、現地協力組織の支援がようやく届き窮地を脱します。前日の夕方から13時間の戦闘でした。
この戦闘は当時ニュースなどでも話題になりましたが、今回の映画で初めてその詳細を知りました。最初の攻撃はアメリカ製のイスラム教への不遜映画に反発した30名程度のゲリラ組織でしたが、数波の攻撃で大規模になり、大きな損害を双方ともに受けたことになります。
アメリカは大使が亡くなるという外交上の大きな痛手を負いました。当時の国務長官はヒラリー・クリントンでした。彼女はは不手際の責任は認めているようです。2016年の大統領選での不利な材料(きちんとした対応ができなかったことへの批判)となったと思われます。







映画ダンケルク

2017年09月10日 | 映画評価
映画ダンケルク 2017/9/10 新宿東宝シネマ
インターステラーのクリストファー・ノーラン監督の最新作です。ダンケルクはDunkirkと書くようです。初めて知りました。
第2次大戦の初期(1940/5-6)にドイツ軍の電撃侵攻作戦によりフランス、イギリス連合軍が大陸の西端に追いやられて、ダンケルクでドーバー海峡を渡る戦いを描いています。
イギリス陸軍兵隊、民間船ボートと船長、スピットファイアー小隊パイロットと主に3シーンで成り立っている映画ですが、時間軸の展開が混乱しているのでストーリーを追えなくなります。これなら主役と思われる若いイギリス兵隊をもっと取り上げて、彼中心の展開にした方がよかったと思います。結局彼は何回水につかったのでしょうか?
外人俳優は区別がつかないことも多く、また場面が戦闘場面のためすす顔になっていたりするので、誰か判別付かず進行してしまいます。最後の場面の汽車の座席で主役の反対側に座っていたのは誰だったのでしょうか?
飛行シーンは秀逸かと思いますが、相手方のMe109はイスパノエンジン装備の旧スペイン軍のものでしょうか。He111も出てきます。爆撃で駆逐艦を撃沈してしまいます。
スピットが燃料切れで結構飛ぶのには感心しました。また海岸線への不時着で手動で脚を降ろすなど凝った内容なっていますが、やや演出過剰かと思います。
スピット不時着水シーンがありますが、同じ不時着水が時間を変えて2回出てくるので混乱します。主役ごとに時間を変えて表現しているのでそうなってしまうので、編集が下手だったのではないでしょうか。監督も編集が大変であったと言っていたようです(産経9/8)。
有名な監督、史実、様々な勇気あるシーンが織り交ぜてありますが、内容は2級品でした。