kkdaiyaの映画、ミリタリー・ハイテク小説

このブログは、映画、ミリタリー・ハイテク小説の私的な感想を記したものです。

研究不正と歪んだ科学 STAP細胞事件を超えて

2020年01月20日 | 書評

研究不正と歪んだ科学 STAP細胞事件を超えて

榎木英介 日本評論社 2019/11発刊 中野図書館

番外編

STAP細胞事件で注目を浴びた研究不正、その後も様々な事例が報告されました。基礎研究をやっていたものとしては気になるところです。スター研究者が告発されたり非難を受けたりしたことが相次ぎました。

この本の著者は以前より研究不正に関するコメントやMLを立ち上げています。本人も言っていますが病理医でどんなコメントしようが自分のポジションが脅かされることはないので自由な立ち位置での物言いかと思います。

内容はSTAP細胞事件に始まる一連の研究不正を総括して、今後の研究のあり方を提言しています。各章を違う著者が書いているので、総括の仕方が重複したりしており、ややくどい印象を持ちます。
総括や提言や貴重なものと思われますが、性善説に立った現状の研究環境では不正は繰り返されるでしょう。電気泳動のレーン設定などいい加減で、いい結果が出るまで繰り返し、後は捨てるなど日常ではないでしょうか?写真をさかさまにして新しい写真としたり。トリミングして超拡大することで新しく見える、なども良く行われていました。
日本だけではなく世界中のラボでも似たり寄ったりでしょう。お金があれば欧米のようにテクニシャンに結果を作ってもらい、それを研究者が評価する方法のほうがバイアスがかからないと思います。日本は学生などにデータを作らせるのでぶれが生じやすいと思います。STAP細胞事件も結局は未熟な先生による不完全な実験、上位研究者の指導力不足、結果を指導者が読み違える(読む力がない)、研究所の政治的力学(理研が国立の独立機関なる予定による圧力)があった結果と思われます。
この本はそのようなプロセスを解析していますが、研究不正につける薬はないと思われます。リトラクトされた論文の上位に日本人が多く入っているのは恥ですが、著者たちは「へ」と言っているだけで何とも思っていないでしょう。倫理的な心が弱い人たちと思います。
臨床結果に影響を与えるような不正は刑事罰にした方がよいかと思います。
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Apollo 11 完全版 2019

2020年01月18日 | 映画評価
Apollo 11号 月着陸50年を記念して作られたドキュメンタリーです。
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当時のフィルム70mmを駆使した記録映画になります。色や解像度は素晴らしい。日本ではNHKあるいは新聞等でしか見られなかったものとは違う映像を見ることができます。映画First Manも良い映画でしたが、人間味が強いので好みがあるかと思います。このドキュメンタリーはナレイションだけで他の音加えていないのでよけに現実感が強いと思います。コロンビアと月着陸船の月面軌道でのドッキングの様子は迫力がありました。個人的には回収ヘリSH-3Dシーキング66号と空母ホーネット(CV-12)艦上の様子などが興味深い映像でした。隔離コンテナーの映像も日本ではほとんど報道されなかったので貴重でした。A級のドキュメンタリーと思います。


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パリジェンヌ 1961年フランス

2020年01月16日 | 映画評価
パリジェンヌ 1961年フランス DVD モノクロ
メルカリで手に入れました。値段が安くお買い得でした。
パリジェンヌ4人のオムニバス映画です。
当時の美女が出演して個性的な配役をこなします。
特に最後のソフィー役のドヌーブは18歳と言うことで大変美しい。
ジョニー・アリディの歌 ・バンドと合わせて当時はやっていたツイストを踊るシーンは印象的です。
1960代初期のパリの町の様子や駅、空港、生活の様子、アバンチュールが描かれています。
楽しめるフランス映画でした。


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