永続優良企業への「変化と継続」井上経営研究所

中小零細ファミリー企業版『長寿幸せ企業』の実践経営事典2019
なぜあの会社が短期間で無借金会社に生まれ変わったのか?

一人で悩まないでください!

 「心の富」を無くさない限り必ず再起のチャンスがあります。  形のあるものを手放すことが再起への最短距離です。時間が掛かっても迷惑をかけた方々に対して道義的責任を果たせる近道なのです。  「倒産」は犯罪ではありません。  「倒産」という言葉の響きは実態とかけ離れすぎているのです。「倒産」という言葉は一人歩きしすぎています。一般の方は倒産の実態についてあまりに無知すぎるのです。自分自身の世界で倒産を空想しないで下さい。倒産は事業にとっての最後の権利なのです。もがき苦しんでいるあなたを救ってくれる最後の手段なのです。  もちろん私は「倒産」など薦めているわけでは決してありません。 私の仕事は医師と同じく経営危機に陥った会社の検診をし、適切な薬をお渡しし、時には手術を施して健康体にすることです。 しかし病気に末期症状があるように事業にも薬や手術ではどうにもならない状態があります。こうした状況になっても会社や財産を手放そうとしないことが再起へのチャンスさえも失わせることになるのです。  「捨てなければ得られない」 重荷を捨ててみてください。今までのことが嘘のように安寧な生活を得ることができます。貧しくても心の平和や充足感からこそ新しいエネルギーが沸いてくるのです。

井上雅司の経営相談申込カレンダー

第7章(9)「M&A・事業譲渡」を目的にすると、第二の人生で後悔する

2018年09月18日 | 第7章 経営者人生の終い方「出口戦略」事業承継・M&Aと廃業

(9)「M&A・事業譲渡」を目的にすると、第二の人生で後悔する

 M&Aや事業譲渡を決して最終目的にしてはなりません。M&Aや事業譲渡は経営者一族のみならず、加えて従業員も安寧な生活を確保でき、会社や事業に関わってきた人々がより良い第二の人生をスタートできることにあります。 

 経営者がM&Aで多額のお金を手に入れることがハッピーリタイエメントとではありません。

 たとえ経営者がM&Aや事業譲渡に成功してお金に困らない老後になっても、その後の人生の目的がはっきりしていなければ、M&Aが成功でも彼の人生は成功とは言えません。多くの経営者は、いままで仕事ばかりに打ち込んでいたから当面はのんびりしたいとか、趣味のゴルフや釣りなどに没頭したいとか、ゆったり海外旅行や家庭菜園を楽しみたいなどおっしゃられます。

 しかし、現実はどうでしょうか?

 最初は楽しくてしようがありませんが、使命(ミッション)や将来像(ビジョン)をもって経営にたずさわってきた経営者ほど数年、いや多くは数ヶ月で物足りなさにさいなまれます。釣りは趣味であるから楽しいいのです。漁になれば仕事ですから使命(ミッション)や将来像(ビジョン)がなければ苦しみです。同様に家庭菜園も農業になれば仕事です。

 のんびりと人生を楽しみたい、と言っても使命(ミッション)や目的地(ビジョン)のない人生は一月もすれば苦痛に変わります。

 「朝起きて、なすべきことのあることは幸せ」だということを実感するのです。私自身、倒産した後1週間ほど押し寄せる債権者の方々に頭を下げながらの対応をしている間は恐怖感とともにある種の緊張感がありましたので虚しさや孤独感はありませんでしたが、そのあと「朝起きて、なすべきこと」が全く無くなった後は、苦しくてしようがありませんでした。

 私のような「倒産」だけではなく、リタイア、廃業、M&Aや事業譲渡された経営者においても同様です。
私はこれらの対策プログラムにおいて、「これらは目的ではなく手段であり、通過点であるに過ぎない」と繰り返し申し上げます。

 第二の人生設計をしっかりやっておいてM&Aや事業譲渡に着手すれば、経営者人生の『長寿幸せ企業』が『長寿幸せ人生』となるのです。

(次回に続く)

 

 第7章 経営者人生の終い方「出口戦略」事業承継・M&Aと廃業 の (1)から(8)をお読みでない方は

井上雅司の経営改善講座

をご覧ください。

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第7章(8)あなたの会社は「廃業」もできないかも!?  あなたの会社は「廃業」などしなくていいかも!?

2018年08月06日 | 第7章 経営者人生の終い方「出口戦略」事業承継・M&Aと廃業

(8) あなたの会社は「廃業」もできないかも!?  あなたの会社は「廃業」などしなくていいかも!?

 

 「後継者がいない」が、即「廃業」にはつながりません!

 2010年位までは②「やめたいのに、やめれない会社」といえば、経営不振などによる債務超過で資金繰りに窮して経営破綻状態になっている会社のことでしたが、「2015年問題」1が現実問題となってからは「事業はなんとか続けたいが、高齢で後継者もいないので廃業せざるを得ないの」というC) タイプの会社が急激に増えています。

 このような経営者が一番避けてほしいことは、自分一人で考えて、やっぱり廃業するしかない、あとはなるようにしかならないと考えることです。

 まず以下のことが不可能なのかを検討してみましょう。

  1. この講座の第7章(1)から(5)を読んで本当に〈譲る〉ひとがいないのかを確認してみる

子どもさんはいるが、その子どもさんが

  • 家業を継ぐのは嫌だが、自分でやりたいとことがあるとか

  • 家業は業種が違うからやりたくないが、今の会社から独立して、起業したい

などやりたいことを持たれているのなら、「企業内起業」という考え方があります。

  1. (6)の老舗中小企業の廃業、倒産を防ぐ「宗家承継」という考え方を読んで会社を親族以外の一代限り経営者に任せる「代打継承」ができないか考えてみる

 子どもさんはいるが、絶対に会社を継ぐことはないという場合でもあきらめないでください。お孫さんまで飛んで譲る「代打継承」という方法も考えられます。


あなたの会社は「廃業」もできないかも!?

あなたの会社「廃業」しなくても済むかも!?

 

 いろいろな相談や熟考しても「廃業」しかないという結論に達しても、今少しお待ち下さい。

 自主的な廃業を決断する前に、今のあなたの会社や事業が

  1. M&Aや事業譲渡で売れないだろうか

  2. 今の状態から「磨き」(10)目的を達成するために、あなたの会社を売れる「商品」にする方法を参考にしてください)をかけたら、会社や事業が売れるようにならないだろうか

  3. 「廃業」したら、個人保証している借入金が返済できるだろうか

  4. 「廃業」したあとの生活費は問題ないだろうか

  5. 自主的な廃業」を選択して、買掛金のなど負債を完済できるのだろうか

などを[井上雅司の経営改善講座 第7講(7)会社を〈たたむ〉「廃業」で第二の人生をスタート]で説明した「清算貸借対照表」を作成して検討してみてください。

 自主的な廃業」ができなければ、「経済的に破綻し、債務の弁済ができない状態」=「倒産」ということになります。

 

 私はこの「倒産」をさらに「最悪の倒産」と「最善の倒産」と2つに分けて考えています。法的整理・私的整理とは別です。「最悪の倒産」とは放置型で目的が無い倒産でハードランディング型倒産、「最良の倒産」とは人生の再出発を目的として見据えたソフトランディング型の倒産です。

 

 経営者人生の終い方「出口戦略」は概ね

  1. 「最悪の倒産」

  2. 「最善の倒産」

  3. 「自主的な廃業」

  4. M&A」や「事業譲渡」による事業承継

  5. 親族などへの事業承継

に分類できます。数字が大きくなるほど経営者にとっては「ハッピーリタイアメント」と言えます。

 井上経営研究所では、

でお手伝いさせていただいています。
 

 身近に相談できる信頼できる人がいなければ、私が信頼に値するかどうかを

井上雅司の直通携帯電話への無料電話経営相談などでお試しください。セカンドオピニオンとしてご相談いただくこともおすすめします。

 

1すべての団塊の世代(1947年~1949年生まれ)2015年には年金の全額が給付される65歳以上になってしまうという問題

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第7章(1)経営者であるあなたが会社を離れなければならない時が必ずやってくる

2018年07月01日 | 第7章 経営者人生の終い方「出口戦略」事業承継・M&Aと廃業

第7章 経営者人生の終方 「出口戦略」 事業承継・M&Aと廃業

 「年をとったな」「疲れが抜けないな」と感じたとき、この章をお読みください。

(1) 経営者であるあなたが会社を離れなければならない時が必ずやってくる

  弊所の会員企業経営の実践ツールとして核となっているのが「長寿幸せ企業PDCA事業計画書(.xlsx)」です。経営再建や経営改善が一息ついた段階ではじめて作成に取り組んでいただきます。永続優良企業化プログラム「俯瞰塾」の会員企業様は、毎月月次報告していただいています。各シートはこのような構成ですが、

①の入力シートSTEP③

社長退任予定年令を入力して頂き、はじめて老齢年金の受け取り見込額が記入された50歳以上の「ねんきん定期便」1を受け取ったら「EXIT戦略」について具体的なスキームをご一緒に検討していくようにしています。

 特に長寿幸せ企業への道をめざしている俯瞰塾の会員企業経営者にとっては最後の最大の問題です。事業承継を考えるのに早すぎることはありません。しかしながら現場で見ていますと、優秀な俯瞰塾会員経営者でさえ、多くは自分が年を取ったなと感じたときや高齢に近づき病気になった時にはじめて事業承継など「EXIT戦略」について考えはじめるのが現実です。

 

それでは、中小零細ファミリー企業の事業継承にはどのような方法があるのでしょうか。

  1. 子どもに承継する

  2. 子ども以外の親族に承継する

  3. 社内の役員や従業員に承継する

  4. 外部から招聘する

    a)~d)がすべて無理な場合は

  5. M&Aで会社を売却して、事業承継する

    会社の内容からM&Aが出来ない場合は・・優良な事業のみ事業譲渡や会社分割で存続させる

  6. 第2の人生のために、「最善の廃業」をめざす

というのが井上経営研究所の基本的なスキームです。

 

 私たちは、子どもがいないから、ついでくれないから「廃業」とは考えません。

私たちは、赤字だから、債務超過だから、「倒産」しかないと考えません。

 

 「ニーバーの祈り」 をご存知ですか?

神よ!

変えることができないことは、受け入れる冷静さを

変えることが出来ることは、変える勇気を

そして、その違いを見分ける知恵を与え給え

 

 「ニーバーの祈り」の通り、会社でおこる問題も人生で起きる問題もこの2種類です。

変えられない問題も受け入れてしまえば、最悪の事態を避けるスキームが出来ます。

変えられる問題も、変える勇気がなければスキームも成功しません。

 

次回は(2)会社を親族に 〈譲る〉 「親族内継承」を予定しています。

 このブログ、「中小零細ファミリー企業版 『長寿幸せ企業』の実践経営事典2018」は井上経営研究所が発信しています。
 井上経営研究所(代表 井上雅司)は

2002年から、「ひとりで悩み、追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を旗じるしに、中小企業・小規模零細ファミリー企業を対象に

  1. 赤字や経営危機に陥った中小零細ファミリー企業の経営再建や経営改善をお手伝いする「経営救急クリニック」事業
  2. 再生なった中小零細ファミリー企業を俯瞰塾などの実践経営塾と連動させて、正常企業から、健全企業、無借金優良企業にまで一気に生まれ変わらせ、永続優良企業をめざす「長寿幸せ企業への道」事業
  3. 後継者もおらず「廃業」しかないと思っている経営者に、事業承継の道を拓くお手伝いをし、「廃業」「清算」しかないと思っている経営者に、第2の人生を拓く「最善の廃業」「最善の清算」をお手伝いする「事業承継・M&A・廃業」事業

に取り組んでいます。詳しくはそれぞれのサイトをご覧ください。

  1.「経営救急クリニック」

  2.「長寿幸せ企業への道」

 3.「事業承継・M&A・廃業」

(注1) http://www.nenkin.go.jp/service/nenkinkiroku/torikumi/teikibin/20150331-05.files/2-1.pdf 日本年金機構HPより

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第7章(7) 会社を 〈たたむ〉 「廃業」で第二の人生をスタート

2018年06月30日 | 第7章 経営者人生の終い方「出口戦略」事業承継・M&Aと廃業

第7章 経営者人生の終い方「出口戦略」事業承継・M&Aと廃業

(7) 会社を 〈たたむ〉 「廃業」で第二の人生をスタート

「廃業」という言葉が頭をよぎったら、これを読まないと後悔します。

 

2010代に入って、中小零細企業の経営者からの事業再生や経営改善の相談に代わって、多くなってきたのが「廃業」と「事業承継」に関する相談です。

 2010年代のはじめは、

   A)資金繰りに窮しておりこのままいけば経営が行き詰まってしまうが、「倒産(法的整理の破産)」はなんとしても避けたいので、私的整理で「廃業」したい

というご相談か

 B) 今はなんとかやりくりできているが、これ以上事業を続けていても良くなる見込みはないので「廃業」したい

というご相談が中心でしたが、

 

2015年くらいから目だって増えてきたのが、

 C)事業はなんとか続けたいが、高齢で後継者もいないので「廃業」せざるを得ないので悩んでいる

いうご相談です。

 私はこの問題を「廃業」ではなく「事業承継」の問題と捉えています。詳しくは、次回の「(8) M&Aによる事業承継は 従業員も取引先もお客様も幸せで 経営者のあなたもハッピーリタイアメントで第二の人生」を参考にしてください。

 

さらに最近急激に多くなってきているのが

 D) うちみたいな中小零細企業でもM&Aで会社を売れるのですか

という相談というより問い合わせです。

 

 私が経営再建・事業再生のみならず廃業や事業承継に関する経営相談でプログラムや解決スキームをアドバイスするときに必ず重要視することは、

  • 本当に経営者が考えているような選択肢しか取れないのか

  • 経営分析をして、この経営状況でどのようなプログラムや解決スキームが可能なのか

  • 経営者が可能性のあるプログラムや解決スキームなどの変化を受け入れる実行する能力(いわいる高学歴や勉強できるという学力ではありません)などがあるのか、年齢的にやり遂げる気力があるか

  • 可能性のあるプログラムや解決スキームが本当に経営者の幸せにつながるのか

  • 私が推奨するプログラムや解決スキームの優先順と本人がやりたいことが一致するか

などです。

 大変だが頑張り抜けば達成が可能なプログラムや解決スキームでもその年令や家族環境などによって私がおすすめする順番は違います。同じような財務内容でも100社あれば100の対応方法があります。事例は参考になりますが、そのまま横展などすれば逆に失敗する可能性のほうが大きくなります。特に注意しなければならないのは成功事例をいろいろ組み合わせて、病気をさらに悪化させる「薬の飲みあわせ」です。
 個人差はありますが、似たようなケースでも、たとえば壮年期の経営者には「可能性がある限り歯を食いしばって経営再建プログラムで生き残ろう」というようなケースでも、経営者が極端に若い場合や高齢者の場合は「第2の人生を再スタートするためにもう頑張り続けつことはやめましょう」と法的整理をおすすめする場合さえあります。

 A) B) は一見似ているようですが、全く別もので達成が可能なプログラムや解決スキームも大きく違ってきます。

 A) タイプの多くは、債務超過か長期の赤字状態で資金繰りに逼迫していて、経営者は毎日苦しくて逃げ出したくなっています。 

倒産というのは法的用語はありません。どんな対策を打っても早晩倒産を免れないのであれば、出来るだけ早く法的整理で会社を破産させるほうが経営者の再起は一番早い方法です。それでも人間的にまともな経営者であればあるほど、債権者や連帯保証人に迷惑をかけたくない一心で「倒産への負の連鎖1の道を突き進んでいく傾向にあります。 毎日が支払日状態になって資金繰りに窮してくると「倒産」という言葉が頭から離れなくなります。その上倒産すれば何が起こるのかわからないので恐怖心が大きくなると、ますます正常な判断ができない状態になっていきます。

 創業期や成長期の中小零細企業の経営者には見栄やプライドが必要な面もありますが、見栄やプライドが高い中小零細企業のワンマン経営者で「倒産は一家の恥」だから何としても法的整理の倒産ではなく、私的整理で「廃業」したいと固執し、個人の再起、第二の人生が非常に困難な「最悪の倒産」に陥る場合が散見されます。

 逆に、私から見て経営再建や私的整理ができる可能性がある状態でも、経営者によってはもう倒産しか残されていなしと過度に反応する人がいます。この段階の経営者によく見られる行動が、「自宅だけはなんとしても守りたい」と連帯保証人になっていない奥様や子どもさんなど名義変更したり、預貯金を隠したりすることです。このような行為は詐害行為2になる可能性がありますので厳に慎んでください。


 このような方は時間が勝負です。今すぐに、信頼できる専門家にご相談ください。
 24時間対応】「井上雅司の直通携帯電話への無料経営相談」(初回のみ無料で利用できます) をご活用ください。

 

 B) のタイプの経営者は「プログラムや解決スキームを経営者が変化を受け入れる実行する能力」があれば、スキームを成功する可能性が高くなります。これ以上事業を続けていても良くなる見込みはない。毎年利益も出て、資金繰りにも大きな問題はないので、今のうちに廃業したいという危機感をお持ちの方です。

しかし、実はこのタイプは①「やめたいときに、やめれる会社」②「やめたいのに、やめれない会社」とに分かれます。

「やめれる企業は優良企業」という言葉があります。A) タイプの経営再建プログラムに着手した企業が、経営再建プログラムをクリアーして、【俯瞰塾】に入塾しての最初の目標は「やめたいときに やめれる会社」になることなのです。では「やめたいときに やめれる会社]とはどのような会社なのでしょうか。

ここで右の表をご覧ください。

 表の上段はある会社の廃業時のBS(貸借対照表)です。この段階では、会社の資産は17,000万円、負債が12,700万円でその差額純資産は4,300万円ですから、自己資本比率約25%のまずまずの会社で債務超過状態ではありません。一見すると①の「やめたいときに、やめれる会社」だと錯覚しがちです。

 しかし、これは会社が動いているときの話です。この会社を廃業するためには資産を売却して負債を返済しなければなりません。そのために下段の清算BS(貸借対照表)を作成しなければなりません。資産のうち現預金は数字どおりの額を現金に変えられますが、廃業するときに急げば急ぐほど額面どおり100%の現金を回収するのは不可能です。赤字の部分をご覧ください。売掛金は9掛け、在庫商品は足元を見られますので6がけにでもなれば上々で、建物や建物附属設備などは原状復帰の契約なら、ゼロどころか解体費用や廃棄費用などでマイナスのなることも珍しくありません。黄色で塗りつぶしている土地の場合はそのままも評価で処理していませんが、簿価より売却価格が高いことは特別な地域を除いては少ないと思います。

 反対に、負債はBSの数字通りの金額を返済しなければなりません。そうすると、下段のように換価できる会社の資産は10,190万円、負債は変わらず12,700万円でその差額純資産はマイナス2,510万円ですから、自己資本比率は正反対のマイナス約25%の債務超過の②「やめたいのに、やめれない会社」になってしまいます。

この会社が廃業するためには

  1. 経営者個人が老後のために蓄えた預貯金から2,510万円を払って廃業する
  2. 時間をかけてソフトランディング型の廃業プログラムで廃業計画を立て、売却価格をあと2,510万円以上あげる戦術を実行する
  3. 経営改善プログラムで会社の「企業価値をあげる」ことに取り組み、②「やめたいのに、やめれない会社」まで引き上げる
    Bのタイプの経営者のように債務超過でなく、営業利益が出ている段階で経営改善プログラムに取り組めば成功確率は非常に高くなります。
  4. 正しくは廃業ではありませんが、動いている状態で会社を売却するM&Aに取り組みむ

 などのスキームが考えられます。

これが「廃業」の現実です。


 井上経営研究所(代表 井上雅司)は2002年から、「ひとりで悩み、追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を旗じるしに、中小企業・小規模零細ファミリー企業を対象に

  1. 赤字や経営危機に陥った中小零細ファミリー企業の経営再建や経営改善をお手伝いする「経営救急クリニック」事業
  2. 再生なった中小零細ファミリー企業を俯瞰塾などの実践経営塾と連動させて、正常企業から、健全企業、無借金優良企業にまで一気に生まれ変わらせ、永続優良企業をめざす「長寿幸せ企業への道」事業
  3. 後継者もおらず「廃業」しかないと思っている経営者に、事業承継の道を拓くお手伝いをし、「廃業」「清算」しかないと思っている経営者に、第2の人生を拓く「最善の廃業」「最善の清算」をお手伝いする「事業承継・M&A・廃業」事業

 に取り組んでいます。詳しくはそれぞれのサイトをご覧ください。 

 1.「経営救急クリニック

 2.「長寿幸せ企業への道

 3.「事業承継・M&A・廃業

 

 

1「井上雅司の経営再建講座」http://www.chojyu-siawase.com/keiei-kaizen-koza  第3章経営危機の乗り越え方資金繰りに困ったり、急激に売上が落ちてきたら、この章をお読みください。(1)「倒産への負の連鎖」

2債務者が、故意に財産を減少させ、債権者に十分な弁済を受けさせないようにする行為。権威者はこの行為を取り消すことができる。(広辞苑/岩波書店より)

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第7章(6)老舗中小企業の廃業、倒産を防ぐ「宗家承継」という考え方

2018年06月04日 | 第7章 経営者人生の終い方「出口戦略」事業承継・M&Aと廃業

第7章 経営者人生の終い方「出口戦略」事業承継・M&Aと廃業

(6)老舗中小企業の廃業、倒産を防ぐ「宗家承継」という考え方

 戦後1947年の憲法民法の改正後の大きな税制改正以降、最初の団塊世代を中心とする後継者への事業承継は中小企業の体力もあったので、相続税もの問題もなんとかクリアー出来ました。承継者もまだ長兄が家督相続するのが当たり前の時代でしたので、相続問題もそう大きな問題ではありませんでした。

 わたしも長兄で父は姉妹に「釜戸の灰まで雅司のもの」と言っていたのを聞いています。

 私が全国を相手に事業するのに一番便利な東京を選択せずに、和歌山県のそれも特急電車で和歌山市から1時間以上かかる田舎町を拠点として選択したのも長兄が家を守るという義務感が刷り込まれていたからにちがいありません。

 

 しかし、時代とともに中小企業の経営環境も大きく変化し、「マスコミ」が権利、権利と過剰に反応し過ぎて権利意識が異常に増大し、いわゆる「有識者」とやらが法律が道徳より正しいかのごとく大衆をあおっているきらいがあります。

 明治以来、日本の有識者や知識者といわれる人々と政府は欧米を追いすぎます。ハンチントンのいうように日本は他の文明とは違い一刻で独立した一つの文明だと言えます。神道の影響下、他の文化を受け入れて融合するのに優れてる国です。労働は罰だとは考えませんから日曜日はありませんでした。「働くことは労働ではなくて生きること」と考えました。「和を以て貴しとなす」国ですから、欧米の個人主義的な法ではなく、日本人の特性を活かした法に変われば、日本人の幸せに対する考え方も変わるように思えてなりません。

 老舗と言われるような、長く続く会社はいい会社です。お客様、従業員、取引先や地域社会全てに認められ信用されないと100年、200年という長寿企業にはなりえません。詳しくは、第4章(5)これから100年間潰れない会社への挑戦」を参考にしてください。

「なぜ今老舗の倒産が増加しているのか!?

 会社の業績が良かった老舗の財務状態が急激に悪化し、経営危機に陥る大きな原因の一つが相続税や遺留分の問題です。

 仲良かった兄弟が両親を中心として一つにまとまっていたのに、結婚して家族を持てば両親を向いていた彼らの眼は自分の配偶者や子どもに眼が向きます。彼らから見れば、長兄だけが親の財産を多く取るのは許せないのは当然のことです。長兄が継いだ事業がうまくいくために相続分が少なくなることに納得せず、自分の家族のために権利分の土地や株を売って現金化するように要求してくるのがふつうです。このことを悪く言うわけにはいきません。遺留分は当然の権利として行使すると考える時代です。

  この章の(1)から次項の(7)会社を親族以外の一代限り経営者に任せる「代打継承」までは、嫡流の家系つまり「宗家」1の範囲内での承継を前提としています。

 ここで私の考える「宗家」とはどのようなものかお話しましょう。「宗家]とは事業を取り仕切る家のことですが親族すべてを言うのではありません。社長①を中心に考えると、社長の父②(会長と言われる場合が多い)と母③がいて、社長の配偶者④と後継者である子ども一人⑤で構成されます。後継者以外の子どもは親族であっても「宗家」の一員ではありません。

  後継者⑤以外の兄弟姉妹、その愛すべき子どもたちを差別扱いするという考え方ではありません。親としては、血を分けた子どもたちはすべて愛すべき子どもたちです。その子どもたちが、権利とはいえ兄弟で争うことになっては、「幸せ企業」とは言えません。

 だからこせそ、経営者の方は、子どもが出来たときから、事業承継のことを想定しておかなければなりません。特に優良企業で株価が高い場合、遺言書で株をすべて次期社長予定の子どもに相続しても、事業承継しないその他の子どもさんの遺留分がどれだけになるのかを早すぎるくらいからチェックし、株に変わる同額の現金を他の兄弟に渡せるように貯蓄だけでなく退職金や保険などを検討して早目に準備しておくことが重要になります。

  

1 この「宗家」という考え方は、SMC税理士法人曽根康正著 「自分の会社を100年続く企業に変える法」(写真左上) の「家」がベースになっています。

 井上経営研究所(代表 井上雅司)は2002年から、「ひとりで悩み、追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を旗じるしに、中小企業・小規模零細ファミリー企業を対象に

  1. 赤字や経営危機に陥った中小零細ファミリー企業の経営再建や経営改善をお手伝いする「経営救急クリニック」事業
  2. 再生なった中小零細ファミリー企業を俯瞰塾などの実践経営塾と連動させて、正常企業から、健全企業、無借金優良企業にまで一気に生まれ変わらせ、永続優良企業をめざす「長寿幸せ企業への道」事業
  3. 後継者もおらず「廃業」しかないと思っている経営者に、事業承継の道を拓くお手伝いをし、「廃業」「清算」しかないと思っている経営者に、第2の人生を拓く「最善の廃業」「最善の清算」をお手伝いする「事業承継・M&A・廃業」事業

 に取り組んでいます。詳しくはそれぞれのサイトをご覧ください。 

  1.「経営救急クリニック

  2.「長寿幸せ企業への道

  3.「事業承継・M&A

 

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第7章(5)会社を子ども以外に〈譲る〉「親族継承」その② 娘の配偶者に承継する

2018年05月15日 | 第7章 経営者人生の終い方「出口戦略」事業承継・M&Aと廃業

第7章 経営者人生の終い方「出口戦略」事業承継・M&Aと廃業(5)会社を子ども以外に〈譲る〉「親族継承」その② 娘の配偶者に承継する

 ここからは、娘の配偶者に承継する親族内継承を考えてみましょう。

 事業を繋いできた老舗の経営者に息子がいない場合、娘が継ぐのは稀で娘の配偶者に継承するのが一般的でした。その理由は「孫の代に血を繋げる」からです。どんなに理屈で説いても「血を繋ぐ」というのは生物が本能的に欲する天地自然の理です。

 

 「娘の婿があとを継いでくれる」と諸手を上げて喜ぶ前に、相関図などをきちんと作成したのち、配偶者と経営者の権利と期限(出口)について膝を交えて話合うことです。そのうえで、配偶者が社長の「目的地(ビジョン)」と明確な「使命(ミッション)」を持ってもらう必要があります。
 自分も娘婿の配偶者である現経営者が、自分が承継するときはなんの問題なかったからなんとかなると考えるのは早計です。

 

 加えて、およそ3組に1組が離婚する時代ですので、娘婿に事業承継させたのに離婚ということも十分ありえます。経営者でありながら、株も持たせてくれても少数しか持てせてくれず、資産もゼロというのであれば、モチベーションに影響してくることも考えられます。だからといって短絡的に養子縁組をするという考え方はしてはいけません。

 娘婿と義父はお互いに遠慮があって、会話が弾みにくいものです。言いたくても言えないでストレスが溜まってくることもよくあります。だからこそとことん話し合うことが大切です。

 

 みなさんもご経験あるかもしれませんが、親族内で改まって真摯に話をするのは意外と難しいものです。血が濃ければ濃いほどお互いに甘えが出て、言い争いになってしまうことが多いものです。

 

 一般に、父と子とも二人きりで話合いをするのが苦手です。父が子に一歩的に話をして、子供の意見を聞かずに子どもが反発して言い争いになることが多いものです。ひどい場合は会社や家を飛び出してしまうこともあります。
 それを防ぐために、企業承継の場合もどんなに嫌でもとことん話し合って結論を出す必要があります。私のクライアントさんも、父子の会話は幹部など第三者が入ることによってなりたっている場合が多いようです。

 しかし、承継などプライベートな問題の場合は、幹部では力関係を含めて無理が生じます。
 そのためか私のクライアント様からも、私を含めて親子と3人で事業承継について話し合いたいので出席して欲しいという要請をよく頂きます。

 特に、改善・再建プログラムを成功させて、永続優良企業『長寿幸せ企業』を目指している俯瞰塾会員企業の経営者は 約3割が10年以上、半数は5年以上お付き合いいただいているクライアント様です。プライベートなこともよく存じ上げて信頼関係を築いています。

 私がいることで、親から子、子から親ではなく、親から私、子から私へという会話を親子が聴くというパターンが出来上がり、冷静にじっくりと話し合いができるのです。

 特に親族内継承ほどとことん話し合って、それぞれの思いを摺り合わせていくことが重要です。

 次回は「第7章 経営者人生の終い方「出口戦略」事業承継・M&Aと廃業(6)『長寿幸せ企業』の「宗家承継」という考え方」を予定しています

  このブログ、「中小零細ファミリー企業版 『長寿幸せ企業』の実践経営事典2018」は井上経営研究所が発信しています。

さらに詳しくお読みになりたい方は井上経営研究所のホームページ「長寿幸せ企業への道」の「井上雅司の経営再建講座」をご覧ください。

 井上経営研究所(代表 井上雅司)は

2002年から、「ひとりで悩み、追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を旗じるしに、中小企業・小規模零細ファミリー企業を対象に

  1. 赤字や経営危機に陥った中小零細ファミリー企業の経営再建や経営改善をお手伝いする「経営救急クリニック」事業
  2. 再生なった中小零細ファミリー企業を俯瞰塾などの実践経営塾と連動させて、正常企業から、健全企業、無借金優良企業にまで一気に生まれ変わらせ、永続優良企業をめざす「長寿幸せ企業への道」事業
  3. 後継者もおらず「廃業」しかないと思っている経営者に、事業承継の道を拓くお手伝いをし、「廃業」「清算」しかないと思っている経営者に、第2の人生を拓く「最善の廃業」「最善の清算」をお手伝いする「事業承継・M&A・廃業」事業

 に取り組んでいます。詳しくはそれぞれのサイトをご覧ください。 

  1.「経営救急クリニック」

  2.「長寿幸せ企業への道」

  3.「事業承継・M&A・廃業」

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第7章(4)会社を子ども以外に〈譲る〉「親族継承」その① 一次避難的に配偶者や父母に継承する

2018年05月08日 | 第7章 経営者人生の終い方「出口戦略」事業承継・M&Aと廃業

(4) 会社を子ども以外に 〈譲る〉 「親族継承」 その① 一次避難的に配偶者や父母に継承する

 非相続人の配偶者や父親または母親に継承するのは、年齢的に経営トップとしての体力や精神力からみて現実的でない場合が多いので、火急のケース以外はおすすめできません。

 しかし、親子の順番どおりではなく逆縁の場合もあります。予想もしていない事故や病気で死亡したり、経営者の業務を継続するのが不可能に陥る場合は想定しておかなけれなりません。私自身、20年弱の業務の中で3人の経営者の長逝を経験しました。

 実際に、北関東のクライントで40代の経営者に進行の早いがんが見つかり亡くなられたケースでは、死期を感じられた経営者のご要望で奥様や中高校生の子どもさんたちと自宅のベッドを囲み最後の家族会議を開きました。本人が絞るように最後の思いをお話になり、私が善後策としてのスキームをお話させていただきました。経営再建プログラムがようやく成功し、企業が正常化して一安心のときに見つかった癌でしたので、彼の無念さが伝わって、「この家族は絶対幸せになる(権利ではなく)義務がある」と思い、最後に、「わたしにできることはなんでも、お手伝いさせていただきます」と申し上げたのを記憶しています。幸い配偶者である奥様は優秀な頑張り屋さんで、ずっと事業の中枢におられましたので、現在も無借金企業の社長として活躍されています。

 個人事業である井上経営研究所のコンサル業務は、すべて直接私が対応しています。そのため、クライアント数は多くありません。約3割が10年以上、半数は5年以上お付き合いいただいているクライアント様ですので、プライベートなこともよく存じ上げています。そんな俯瞰塾会員様の中にはご家族で私の自宅を拠点として、和歌山を旅行していただくことも時々あるくらいです。

 経営再建プログラムや経営改善プログラムなど大変な変革を成し遂げられ、さらに俯瞰塾会員としてご一緒に永続優良企業から長寿幸せ企業をめざています。

 そのような関係ですので、経営者の奥様にはご主人が万が一の場合に緊急連絡先としての名刺をお渡ししています。

 このように、わたしを含め経営者の方々もすべていつ事故や病気にあうかもわかりません。

 子どもさんやお孫さんがまだ若年の場合は中継ぎ経営者として配偶者やご両親を検討する必要もありますが、配偶者やご両親が経営にノータッチの場合は、中継ぎ経営もままならない場合があります。
 いずれにしても親族内外、
M&Aを含めて短期間に検討実行する必要があります。また遺留分や相続税の関係で法務や税務の問題も抜きにして考えられませんので、その分野に詳しい専門家に相談されることをお勧めします。

 井上雅司の無料相談でよろしければこちらからどうぞご利用ください。

次回は(5)会社を子ども以外に〈譲る〉「親族継承」その② 娘の配偶者に承継する を予定しています。

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  1. 赤字や経営危機に陥った中小零細ファミリー企業の経営再建や経営改善をお手伝いする「経営救急クリニック」事業
  2. 再生なった中小零細ファミリー企業を俯瞰塾などの実践経営塾と連動させて、正常企業から、健全企業、無借金優良企業にまで一気に生まれ変わらせ、永続優良企業をめざす「長寿幸せ企業への道」事業
  3. 後継者もおらず「廃業」しかないと思っている経営者に、事業承継の道を拓くお手伝いをし、「廃業」「清算」しかないと思っている経営者に、第2の人生を拓く「最善の廃業」「最善の清算」をお手伝いする「事業承継・M&A・廃業」事業

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第7章(3)継ぐべきか、継がざるべきか(星野佳道と考えるファミリービジネスマネジメントより)

2018年05月01日 | 第7章 経営者人生の終い方「出口戦略」事業承継・M&Aと廃業

章 経営者人生の終方 「出口戦略」 事業承継・M&Aと廃業

(3)継ぐべきか、継がざるべきか(星野佳道と考えるファミリービジネスマネジメントより)

 ファミリーが築いてきた事業を目の前にして、「継ぐべきか、継がざるべきか」と悩んでいる人が多数いる。また「事業をどう引き継いでいったら良いのか」と考え続けるファミリービジネスの経営者も多くいる。私が講演させていただく機会に、よく聞かれるのはこのテーマである。

「自分には継ぐことのできる家業が目の前にある。家族からも継ぐことを期待されている。でも今の仕事にもやりがいを感じる。どうしたらいいだろうか。どう考えるべきだろうか」

という質問を受ける。尋ねてくる人の業種などはバラバラであり、日本中どこでも同じ質問が出てくる。それだけ大きなテーマであることは間違いない。

そんなとき、私の答えは「継ぐべきだ」である。

製造業であれ、サービス業であれ、農業であれ、その他の分野であっても、地域がどこであっても、もしファミリービジネスとして継ぐことができるものがあるのならば、継ぐべきだし、継いでほしいと思う

 なぜ継ぐべきと考えるようになったのか、そこにはビジネス理論的な側面と人生論的な側面の2つの理由がある。

 ファミリービジネスを継ぐことは「リスクの軽減された起業」

 第1のビジネス理論的な理由は、私はファミリービジネスを継ぐことを「リスクの軽減された起業」と考えているからだ後継者が「継ぐべきか、継がざるべきか」と悩むのは

「父の仕事はかっこ悪い」

「自分が進めたいビジネスと違う」

「同族間の人間関係が嫌で、とても引き継ぐ気持ちになれない」

というケースがよくあるからだ。中には「それならば、自分で起業したい」という人もいる。

 アントレプレナーとして事業を新たに立ち上げるのは、ビジネスパーソンとして究柩の自己実現かもしれない。しかし現実には、大半の新規事業は長続きせずに終わっている。これは経営手法が間違っていたということだけではなく、そもそも新規事業を軌道に乗せることは難易度が高いからだ。

 事業のアイデアが間違っていなくても、市場が狙った通りに存在していても、製品やサービスの質が高くても新しい事業が実際に利益を生み出すまでには相当の時間を要するケースが多い。やりながら学び、-略上の修を繰り返すことも必要だ。

 多くの失敗ケースにおいては、思っていたタイミングで予想していた収益が出なかったということなのであり、事業の発想が間違っていたということでは必ずしもない。つまり思っていた状態になるまでのサバイバルリスクが大きい、ということなのである。

 これに対して、ファミリービジネスは、起業する時のサバイバルリスクを完璧にヘッジしている。現状では全く成長していないかもしれない。かっこ悪いかもしれない。市場のニーズといずれているかもしれない,長期的には衰退ビジネスに見えるかもしれない。それでも長い間リバイバルし きたことは事実であり、おそらく今後もしばらくはサバイバルしていくことは 想できる サバイバルするリスクを<ッジしている起業」と えたときに、これほど恵まれた機会はない。

 一方、ファミリービジネスが抱えている多くの経営課題は、自分で起業しても存在する課題である。いずれにしても、克服しなければいけないという点で変わりない。 

 後継者にしかできない「仕事」がある

 第2の人生論的な理由は、自分に与えられた使命とは何かという論点だ。

 人生とは、やりたいことをやるのが良いのか。それとも、その人だけに求められている役割があるならば、それをやっていくべきなのだろうか。それらが一致していれば素晴らしいが、異なっていることのほうが多い。私は学生時代にアイスホッケーというスポーツを真剣にやっていたことがあるが、チーム事情を考え、やりたいポジションよりも自分にしかできないポジションをやることに役割を感じた。これは社会でも同じかもしれない。自分にしか継ぐことができない事業があるならば、継ぐべきだと私は思う。

 後継者がファミリービジネスを継がないときには、他の会社で働くことになる。しかし他の会社の仕事が「ずっとやりたいこと」だったとしても、それは「あなた」でなくてもできる仕事かもしれない。一方、家業に戻ってそれを継ぐことは、ファミリービジネスの後継者として生まれた「あなた」にしかできない。他の人が「あなた」と同じ役割を果たすことは不可能だ。

再び駅伝に例えると、「あなたにしかつなげないたすきがあるならば、それを引き受け、全力で走り、次につないでいくことはあなたの使命だ」ということだ。「継ぐと決める」ことは、自分の人生に与えられた使命を理解する瞬間に他ならない。

 どうせ継ぐならば、大きくすれば良い。自分が誇りを持てる会社に変えれば良い。成長したときには、自分がやりたかったビジネスを始めれば良い。そして、あなたのファミリービジネスの変革と成長は、日本経済の発展に貢献する堂々たる大事業であることを知ってほしい。 

 

 

 ここまでは、中沢康彦著・日経トップリーダー編 「星野佳道と考えるファミリービジネスマネジメント[1]継ぐべきか、継がざるべきか」 日経BP社 からの抜粋ですが、もう一つは私が言いたいことは

後継者がやりたい仕事は必ず家業とつながる

ということです。

 中小ファミリー企業が『長寿幸せ企業』として生き続けるためには、
第4章『長寿幸せ企業』の取り組みの(5)これから100年間潰れない会社への挑戦「なぜ今老舗の倒産が増加しているのか!?
でお話した「中小零細ファミリー企業が永続企業であるために重要な4つの鉄則」

  1. 自己資本比率50%以上=実質無借金経営

  2. 投資対策=新規事業と人(採用と教育)への投資

  3. 早い段階からの継承対策=後継者対策、相続及び相続税対策・保険対策

  4. 「不易流行」=「本末」の「本」と「末」、「人間学」と「時務学」

が重要です。

 この4つの鉄則の内、2.の「投資」と4.の「流行」に具現化するのが新規事業開発です。

 現在の事業が非常に好調であっても、会社の柱の事業が1本では、やがては衰退期に入りますし、社会的環境などに大きな変化があればたちまち事業が傾いてきます。それを未然に防ぐために、余裕のあるときから、新規事業への継続的な取り組みや投資が欠かせません。
 
無借金優良企業のであっても、変化できないは死を意味します。

 新規事業も、今後は単に新しい業種や商品ではなく、BtoBtoCビジネス、マッチングやプラットフォーム型ビジネス、民間や公共なども絡んだ社会の課題を解決するソーシャルビジネスなど「何屋」では表現できないビジネスがどんどん生まれています。特に今後21世紀中頃まで日本では、少子高齢化空き地空き家問題などを原因とする、新しい「不」が雨後の筍のように増えてくる状況は間違いなく、その生活者の「不」に対応できる会社だけが生き残れるのです。その時、家業承継者である子どもさんが、やりたいと温めてきたことが、新規事業として現実のものとなることは十二分に考えられます。

 やりたいことや好きなことがあるので家業を継ぎたくないという子どもさんのほうが、やりたいことも、好きなこともないので仕方なく実家でも継ぐかと考える子どもさんたちよりはるかに、経営者としての資質があると言えます。

 ぜひとも、親子で徹底的に徹底的に話し合ってみてください。親子で話し合っても、すぐにケンカになって話にならないというかたに、
井上経営研究所では、経営者である親、後継者候補である子どもさんそれぞれからの個別「無料経営相談」の後、「1日経営ドック」で親子お二人と井上雅司の3者面談を設定することも可能です。
また、

  • 実家の事業を継ぐ必要ができたが、何から手を付けたらいよいのかわからない!

  • 後継者に基本的なヒト・モノ・カネについての基本的な経営実学を身につけさせたい!

  • 起業はしたいが倒産などで家族には絶対に迷惑をかけたくないから、経営の基礎を学びたい!

などのための無料の起業・家業承継プログラム「両潤塾」もご興味ありましたらご覧ください。

次回は(4)会社を親族以外に 〈譲る〉 「親族外継承」 を予定しています。

 

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2002年から、「ひとりで悩み、追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を旗じるしに、中小企業・小規模零細ファミリー企業を対象に

  1. 赤字や経営危機に陥った中小零細ファミリー企業の経営再建や経営改善をお手伝いする「経営救急クリニック」事業
  2. 再生なった中小零細ファミリー企業を俯瞰塾などの実践経営塾と連動させて、正常企業から、健全企業、無借金優良企業にまで一気に生まれ変わらせ、永続優良企業をめざす「長寿幸せ企業への道」事業
  3. 後継者もおらず「廃業」しかないと思っている経営者に、事業承継の道を拓くお手伝いをし、「廃業」「清算」しかないと思っている経営者に、第2の人生を拓く「最善の廃業」「最善の清算」をお手伝いする「事業承継・M&A・廃業」事業

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  2.「長寿幸せ企業への道」

3.「事業承継・M&A・廃業」


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第7章(2)会社を親族に 〈譲る〉「親族内継承」

2018年04月27日 | 第7章 経営者人生の終い方「出口戦略」事業承継・M&Aと廃業

章 経営者人生の終方 「出口戦略」 事業承継・M&Aと廃業

(2) 会社を親族に 〈譲る〉 「親族内継承」

 今世紀に入るまでは、中小零細ファミリー企業の継承は息子がいれば

  1. 息子に承継する

のが当たり前でした。息子がいなければ

  1. 娘に承継する

  2. 子どもの配偶者や孫に承継する

  3. 兄弟や甥姪に承継する

ことで、後継者探しという点ではそう難儀ではありませんでした。

 しかし既に、子どもが家業のあとを継ぐのは当然だという時代はおわりました。大家族制の崩壊で兄弟家族との交流も希薄になり、家を出た兄弟や甥姪とも疎遠で交流が少なくなり、親族内承継も難しい時代です。

 最近では子どもが何人かいても、中小企業経営者の子どもは総じて高学歴で、大企業で働いていたり高度専門職についており、誰もあとを継がないということが珍しくなくなりました。

 親から、「後を継げ」と言われても、今の安定した生活をなげうって、リスクを取ってまで継ぐのを嫌がるのは理解できます。

 経営者である親も、自分の子どもに自分と同じような苦労をさせたくないと思う人が多いのも理解できます。

 しかし、そんな後継者候補の中に、

  • 家業を継ぐのは嫌だが、自分でやりたいとことがあるとか

  • 家業は業種が違うからやりたくないが、今の会社から独立して、起業したい

からという方々が少なからずいます。

 2章「(1)起業して10年以内に95%の会社は消えていく」で触れたように

 法人の存続率は、起業から5年後まで生き残っている企業はわずか15%前後で、8割以上の企業が倒産や廃業に至っています。

 起業して2~3年後に、精気のない顔で無料経営相談で私の前に座し
「私は他の社員と比べて営業力や販売力があって、会社に大きな貢献をしているのに他の社員と比べても評価に大きな差がない。顧客や仕入先も協力すると言ってくれている。起業して自分でやればもっと自分の思うようにして、もっと稼げる」と言って起業した30~40代の人が散見されます。

 この章で、

中小企業庁の「創業・起業早わかりガイド」のなかに「創業・起業カンタンステップ」というページがありますが、これは「はじめて会社(という入れ物を創る)カンタンステップ」でしかありません。これを見て起業されたら、3年後には三分の一の会社も残らないのも仕方がないと思ってしまいます。「読むべき本・マニュアル」もこの段階で優先して読むべき本が少ないように思います。ほとんどの人が起業前に失敗の原因をつくっています。

とも話しましたが、親族内継承を考える経営者と親族内継承を打診されている子どもさんにぜひとも読んでいただきたい本があります。

この書籍を熟読した後、言い争いになることも覚悟して、双方が本音をぶつけ合って話をしていくことです。

そうすれば親子ですから承継する、しないのどちらの結論が出てもお互いが理解して応援しあえるようになります。

この書籍は

中沢康彦著・日経トップリーダー編 「星野佳道と考えるファミリービジネスマネジメント①継ぐべきか、継がざるべきか」 日経BP社です。

 次回は、(3)継ぐべきか、継がざるべきか(星野佳道と考えるファミリービジネスマネジメントより)を予定しています。 

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 3.「事業承継・M&A・廃業」

 

 

 

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井上経営研究所代表者のプロフィール

 井上 雅司(いのうえ まさじ) 1951年和歌山県生まれ。 早稲田大学教育学部卒業後日本航空開発株式会社を経てスーパーマケットを創業。20余年の経営の後倒産。自らの経験を踏まえ「倒産から学ぶ『経営実学』」を研究。自分と同じ体験をする人を一人でも少なくしたいの信念のもと「追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を目指して、2002年、「経営救急クリニック」井上経営研究所を設立。2002年、「追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を旗じるしに、赤字や経営危機に陥った中小零細ファミリー企業を『経営再建プログラム』で再生させる「経営救急クリニック」事業を創業。  さらに再生なった中小零細ファミリー企業を俯瞰塾などの実践経営塾と連動させて、正常企業から、健全企業、優良企業、無借金企業(超優良企業)そして、企業に関わる多くの人が幸せになれる「幸せ企業」にまで一気に生まれ変わらせる企業再生手法を確立。  2010年、永続幸せ企業をめざす中小零細ファミリー企業のための「『長寿幸せ企業』への道」事業を開始。 ●企業再生コンサルタント   ●論語指導士(論語教育普及機構認定資格) ●M&Aシニアエキスパート(一般社団法人金融財政事情研究会認定資格) ●事業承継・M&Aエキスパート(同)

井上経営研究所とは

 井上経営研究所は中小零細企業の再生・再建から健全企業化、さらに『長寿幸せ企業』への道をお手伝いする経営コンサルタント事務所です。  ホームオフィスは、紀伊半島の最南端から少し北西(大阪寄り)に戻った 南高梅や紀州備長炭で有名な自然に恵まれた「みなべ町」という小さな町にあります。この町から日本全国にクライアント様を持ち、対応させていただいています。私、井上雅司がこの不便な田舎価値を起点にビジネスを展開している理由は、プロフィールをお読み頂ければお分かりいただけると思いますが、私が人生の危機に陥った時、全てを掛けて私を助けてくれた、年老いた両親がいるからです。  また、コンサルタント事務所といっても、総務以外は、すべてのサービス業務やプログラム診断業務はもちろん、経理も、このホームページ作成も、全て私一人で対応させていただいています。  というわけですので、無料相談といえどすべて私が直接責任をもって対応させていただいています。