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中小零細ファミリー企業版『長寿幸せ企業』の実践経営事典2019
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第7章(9)「M&A・事業譲渡」を目的にすると、第二の人生で後悔する

2018年09月18日 | 第7章 経営者人生の終い方「出口戦略」事業承継・M&Aと廃業

(9)「M&A・事業譲渡」を目的にすると、第二の人生で後悔する

 M&Aや事業譲渡を決して最終目的にしてはなりません。M&Aや事業譲渡は経営者一族のみならず、加えて従業員も安寧な生活を確保でき、会社や事業に関わってきた人々がより良い第二の人生をスタートできることにあります。 

 経営者がM&Aで多額のお金を手に入れることがハッピーリタイエメントとではありません。

 たとえ経営者がM&Aや事業譲渡に成功してお金に困らない老後になっても、その後の人生の目的がはっきりしていなければ、M&Aが成功でも彼の人生は成功とは言えません。多くの経営者は、いままで仕事ばかりに打ち込んでいたから当面はのんびりしたいとか、趣味のゴルフや釣りなどに没頭したいとか、ゆったり海外旅行や家庭菜園を楽しみたいなどおっしゃられます。

 しかし、現実はどうでしょうか?

 最初は楽しくてしようがありませんが、使命(ミッション)や将来像(ビジョン)をもって経営にたずさわってきた経営者ほど数年、いや多くは数ヶ月で物足りなさにさいなまれます。釣りは趣味であるから楽しいいのです。漁になれば仕事ですから使命(ミッション)や将来像(ビジョン)がなければ苦しみです。同様に家庭菜園も農業になれば仕事です。

 のんびりと人生を楽しみたい、と言っても使命(ミッション)や目的地(ビジョン)のない人生は一月もすれば苦痛に変わります。

 「朝起きて、なすべきことのあることは幸せ」だということを実感するのです。私自身、倒産した後1週間ほど押し寄せる債権者の方々に頭を下げながらの対応をしている間は恐怖感とともにある種の緊張感がありましたので虚しさや孤独感はありませんでしたが、そのあと「朝起きて、なすべきこと」が全く無くなった後は、苦しくてしようがありませんでした。

 私のような「倒産」だけではなく、リタイア、廃業、M&Aや事業譲渡された経営者においても同様です。
私はこれらの対策プログラムにおいて、「これらは目的ではなく手段であり、通過点であるに過ぎない」と繰り返し申し上げます。

 第二の人生設計をしっかりやっておいてM&Aや事業譲渡に着手すれば、経営者人生の『長寿幸せ企業』が『長寿幸せ人生』となるのです。

(次回に続く)

 

 第7章 経営者人生の終い方「出口戦略」事業承継・M&Aと廃業 の (1)から(8)をお読みでない方は

井上雅司の経営改善講座

をご覧ください。


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