くまちゃん。の冷吟閑酔ドールなblog

人形に嵌った人形者の怪しい毎日

出棺

2006年05月31日 | もろもろ
2日間親父も自宅に戻っていたが、通夜の関係上出棺しお見送り。

白いさらしの経帷子(死装束)を着せるというか置くと言うか・・・。
経帷子は手甲や脚絆をつけて足袋を履かせる、わらじはお棺の中に入れただけ、よくある頭の三角布は昨今付ける事は無いようだ。
手に数珠を持たせ、首から六文銭の入った頭陀袋をかけるが、六文銭は紙に書いてあるだけ。
昔は金属の模造の物とか使っていたようだが、最近はダイオキシン問題とかで駄目らしい。
一緒に入れる副葬品も金属類やプラスチック製品は避けて欲しいといわれた。
経帷子は本来巡礼の装束で、死後は西方浄土に向けて巡礼に出発するという発想がから来ているようだ。

お棺に収める時は手伝ったのですが、やはり親父の体重が減っているのを感じる。
軽くなったなぁ・・・。
そういえば人間が亡くなると1オンス・約28gほど、平均21g軽くなるとアメリカのマサチューセッツのある博士が、実験で調べた事があったな。
映画のタイトルにもなってたし。
まぁそれ以上軽くなっている訳で、長期入院がかなり身体に影響を与えていたのだろうか?

お棺のふたが閉められてお見送り。
お通夜までしばらくお別れ。

部屋に戻って親父が寝ていた所に寝てみる。
天井・・・。
自宅の天井・・・。
せめて生きている間に見せてあげたかったかなぁ。
病院の白い天井ばかり見ていたからね、同じ白い天井でも自宅の方が、何倍も良かっただろう・・・。

親父がいなくなってもあまり寂しさを感じない。
入院が長かったからいない事に慣れてしまったのか・・・。
でもやっぱり寂しい。



めんどう・・・。

2006年05月31日 | もろもろ
連日何かと慌しい。

そういえば祭壇に蝋燭と線香があるが、昔は絶やさないようにと夜通し気を使っていたようだが、最近はいいのがあるようだ。
蝋燭も長時間灯っているのがあるし、線香も12時間焚ける渦巻き型のお線香があった。
時期的に虫とかが寄ってこないようにと、蚊取り線香かと思った・・・(-_-;)ヾ

葬儀委員長も決まり、訃報も回るにつれ色々と問題も出てくる。
質素にと、思ったが葬儀屋と葬儀委員長が話した結果、かなりの人数が来るかもしれないと・・・。
何人会葬者が来るのかで費用も変わるから抑え目にと思ったが、厳しいのか?
葬儀屋も少し大き目の会場に変えますかと言って来る。
さらに何かとお節介煩い人もいて、ああしろこうしろと口出してくるし。
何かあっても間抜けな喪主のせいですからと人柱になるか・・・。

仕事関係もあまり声掛けしないようにと思ったが、仕事の組合には連絡したけどそこからメーカーさんに連絡しちゃったり・・・。
他のメーカーには連絡していないと言ったら、そりゃ不味い!A社には連絡行ってB社に連絡無いと後で色々と問題でますよと言われる・・・。
結局Aは生花が出て名前があって、Bが無かったらそのBは他の人に何か言われるって事だよねぇ。
故人の意向も何も無いな。

ああ、めんどくさ・・・。

テラへ

2006年05月30日 | もろもろ
竹宮惠子さんの「地球(テラ)へ」じゃないです・・・(^^;

縁のあるお寺に行って葬儀のお願い。

さてどう交渉したらいいやら・・・。

戒名にはお金が掛かるとは聞いている。

なんとか信士 は幾ら
なんとか居士 は幾ら
なんとか院とか院号が付けば さらに高く・・・。

しかし本来戒名って法要や儀式を受けたり、寺院に貢献した人が受けるモノだろうに。
死者の名前であると思っている人も多いからな。
でも一般的に仏教徒って言うわけで無くとも日本人ならつけるからねぇ。

お寺に行って相談、はっきりと良く判らないと。
ぶっちゃけ長期入院でお金が掛かっているので、そんなに出せないと切り出す。
お寺さんはお金の問題ではないとは言うが、ごく一般的には60~100万ぐらいらしい。
葬儀屋が言っていただいたいの予想金額とまぁ似たり寄ったり。
都心だから高いとか、地方だから安いとかは無いらしい。
来てくれる僧侶の人数やその寺院の格式やらなんだかんだと・・・。
むしろ地方の方が高いこともあるようだ。
叔母の旦那さんの親が亡くなられた時は、200万ぐらい要求されたそうだ。
地方の某有名寺院だからなのかなぁ。

お布施はお気持ちですからというのでとりあえず一度帰って家族と相談。

最近はネットでも戒名が付けられるし僧侶の手配も出来る。
葬式坊主に頼めば値段も安くなるだろう。

まぁ今後の付き合いもあるだろうしでそれなりの金額でという事で。
後日お布施を持ってお願いしに行く。

地獄の沙汰も金次第とはよく言ったものだ。





人の付き合い

2006年05月30日 | もろもろ
朝から弔問の来客が多い。
まだ訃報も出していないのにねぇ、光の速さで亡くなった事の話が広まっているのかなぁ
突然の事だからねぇ、みんな驚いている、そりゃ自分も驚いてますので・・・。
枕花の用意と思ったが、結構気を利かせて持ってきてくれる人が多い。

しかし親父ってこんなに人気者だったかと思うほど良く人が来る。

会の発展に尽力を尽くして・・・
色々相談に乗ってくれたのですよ・・・
よくお茶に誘ってくれてね・・・
困っている時助けてくれたのですよ・・・
とってもいい人でしたよ・・・

自分の知らない一面が見えてくる、自分の知らない親父がいる。
近すぎて判らない事が多かったのか?

そういえばよく誰かとお茶は飲みに行ってたものなぁ。
ただのお茶好きでは無かったか。
世話好きだったし何かとあちこちに顔出してたのは知っているが・・・。

亡くなって交友範囲の広さが判る。

打ち合わせ

2006年05月29日 | もろもろ
葬儀屋との打ち合わせ。
斎場の部屋の大きさ、祭壇をどうするか、お清めの食事の用意、お返しは・・・もろもろもろもろ・・・。
気になるのは値段。
ぶっちゃけ親父の入院でも金が掛かっている、関東で標準的な価格って?
まぁ、知り合いの紹介と言うことでもあるので色々安くしてもらう。
と言ってもいい値段。
生前は親父もいろんな所で葬儀委員長とかやっていた事もあったから、盛大にやるのは大変だからと万が一の時は質素にと言われていたが、そうはいかない点もある。
最後の見栄って言うわけではないが、それなりのところじゃないと貧相な感じになる。

まだまだやることはある。
親族や親父の友人や仕事関係・町会関係にお知らせ。
それにお坊さんの手配。

何かと動いている間に親族が話し合い、自分が喪主になったらしい。
喪主?
何すればいい?
うはは、大変だ。


帰宅

2006年05月29日 | もろもろ
葬儀屋の車で病院を出る。
普通の車で帰りたかっただろうにね。
病院を出る前に病棟の看護婦・看護師さんがお見送りに来てくれた。
なんか親父のいた病室のフロアの全員が来ている感じなんですけど・・・大丈夫?
長く入院してたからな・・・お騒がせな患者だったし。
有りがたい事だ。

親父にとって久しぶりの帰宅。
本当は生きて帰したかった。

突然の事からなにも用意出来ていない。布団を敷き、さてシーツ・・・。
白シーツが無い、最近は色柄が入った物が多いからな。
近所のおばさんが、何処かにあったはずと自宅に帰って探してきてくれた。

そして親父が帰って来た。
自室は曲がった階段を上がらなければならない。
葬儀屋の人と親族で抱えて上げるが、あまりの軽さに闘病の凄さを感じる。

布団に寝かせ、前に仮祭壇が組まれ、灯明と線香が焚かれる。
亡くなった実感が湧いて来た。

まだ温かかった身体もこの時期だからドライアイスに囲まれて次第に冷たくなっていく。


手配

2006年05月28日 | もろもろ
葬儀屋の手配・・・。

そんなもの普段は考えたことも無い。
近所には葬儀屋があるが、電話番号も知らないし・・・そりゃ当然だ、使うことなんて無いものなぁ。

互助会でも入っていれば簡単なんだろうが、入ってないし。
親族が心あたりがあると知人に電話する。
霊安所ににも詰めている葬儀屋らしき人はいるが、安易に頼むとボッタくられるとも聞くし、とりあえず連絡が取れるまで待つ。
その間に臨終に間に合わなかった親族も来る。
しばらく親父と会っていなかった人・・・嗚咽が聞こえる。

葬儀屋とも連絡が取れた。
すぐに来てくれるそうだ。

1時間ぐらいして葬儀屋の人が来た。
細かい話は後だが、とりあえず斎場の手配らしい。
斎場・・・焼き場か・・・。
さっき亡くなったばかりなのにもう焼く話しか・・・。
仕方ないよなぁ、焼き場も申し込み順らしい、とにかく押さえないと何時になるか判らない。
通夜・告別式・・・間に友引が入るので数日先になる。

親父の亡骸をどうするか決める。
自宅には一度戻してやりたい、帰りたがっていたしね。
無言の帰宅・・・って奴か。
とにかく連れて帰りたい。


いろいろと

2006年05月28日 | もろもろ
その後は色々と忙しい。

骸となったおやじはお世話になっていた看護士さん達で綺麗にしてもらいました。

でもすぐに霊安所に・・・。

通路側の病室の扉が閉められる・・・。
そういえば親父が言っていたな、誰かが亡くなって運ばれる時は病室の扉が閉められると・・・。
患者さんに見せない配慮だと思うが、親父のように長く入院している者はそれが何かと判って来るようだ。
自分もそうなって出て行くとは思ってはいなかっただろう。
でも最後の方はそうなるかと判っていたのか・・・。

通路の奥の今まで行った事の無いエレベーターで降りる。
業務用っぽいが、ココから降りていく患者は亡くなった人たちだけだろうか・・・。

地下に到着、長い廊下を無言で歩く・・・。
まぁ霊安所は何処も似たような所だ。
人気も無く、機械室の奥とか、薄暗い感じとか・・・。
普段は見るようなところじゃないところ。

一時安置されている間に次の手配・・・。
葬儀屋さんか・・・。
悲しんでいる暇も無いぐらいこれから忙しくなるだろう。

強い

2006年05月27日 | もろもろ
病院にいる家族から電話。

脈や呼吸レベルが乱れているから早く来いと・・・。

駄目な時は駄目、間に合わなければ仕方がない。
こうなると以外と冷静な自分、冷たいのか? いろいろとあったからな、嫌いなところもあるし・・・。
でも大好きが勝っている。
本当に大好き。

なかなか来れなかった義弟も来る。

意識が無いので反応も無いのだが、声が聞こえたのだろうか、脈も酸素レベルもあ上がり安定する。
本当にしぶとい(笑)
待っていてくれたのかと思うと涙が出る。