たとえば
そこらへんに
転がってる石ころや野草に
妙にひきよせられ
えもいわれぬ魅力をかんじ
価値たかくおく、ありよう、から、
あらゆる高価なひかりかがやく貴金属を
たんなるガラス玉感覚でしか
ないありようも、ある
一方では
そこらへんにある自然なりし
造形なりし石ころ、野草には
つゆとも
目もいかずに
すどおりされ
華々しきいろあい、ゆたかなりし
華麗な花から
キラキラ貴金属などや
あらゆる
本物しこうにしかめがいかなき、
とりこまれゆかれし、ありようも、ある
それぞれが
それぞれなりし
本物なんて、こたえなんてない
そのすべてがありて、
そのすべてがない
ありようから
そんな瞬間瞬間もある
それぞれたりし
自身を
それぞれたりしいしきを
ただ
投影してゆくのを
観てゆくだけ
かのように