伊達だより 再会した2人が第二の故郷伊達に移住して 第二の人生を歩む

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道の駅で・・・沖縄から宗谷岬へ

2019-06-06 23:32:09 | 伊達・暮らし
 先日道の駅で沖縄からヒッチハイクしてきたという中一と高三年の男子が

 カンパを求めていた

 聞くと歩いてきたとのこと?

沖縄から宗谷岬へ行く途中

 急いでいたので詳しくは聞かなかったが

 学校はどうしたのかな・・・。

 



 

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ジャコシカ121

2019-06-06 11:29:12 | ジャコシカ・・・小説
 一旦岩山の陰に隠れた人影が再び現れた時、高志はその服装から、やっと女だと気が付いた。

 フード付きの淡い狐色の七分コートの襟には、同じ色のボアが付いている。

 黒のブーッには雪がまとわり付いている。

 フードを被っているので顔は良く見えないが、時折のぞく白い面立が、強く高志の眼を射た。

 二人は小屋の前でその姿が、近付くのを待った。

 若い女だ。

 高志は思わず何だか笑い出したくなった。

 あり得ないことが起きている気がしたのだ。


 近付く姿はしなやかに、弾むように揺れている。やがて二人の前に立った彼女は、両手を上げて
 
さっとフードをはずした。

 瞬間、漆黒の髪が両の肩に溢れ出た
 
 彼女はうるさそうに首を振り、両手でその流れる髪を後ろに弾いた。

 少こし吊り上がった、一重で鳶色(とびいろ)のきつい眼が、挑むように二人を見ている。

 尖った顎と通った鼻筋、その二つに抗うように引き結んだ厚めの唇が、高志をたじろがせた。

 どこかちぐはぐで、見る人を不安にさせる面立だ。

 高志は心の隅で、これはやはりあり得ないことだと思った。

 沈黙がそんな気持ちを一層強めた。

 三人は暫くはただ互いを見つめ合っていた。

 いや、そうではない。女は鉄五郎だけを見ていた。

 高志がその沈黙に耐え切れなくなった時、鉄さんが呻くように言った。

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