母のジャケットを着る

母がジャケットをくれた。
まだ仕事をしていた頃よく着ていた記憶がある。
太ったから着られないと言うので私が袖を通すとちょっとブカブカだったけど肩が落ちてなかったので普通に着られた。

会社に着ていく。

母が守ってくれているような気分だった。

最近夜寝るとき、よく言う台詞がある。

なくなった兄に対して「兄ちゃん、ありがとう」
父と母に対して「お父さん、お母さんありがとう」


兄に話しかけた日は毎回花の夢を見る。

たくさんの梅の花が咲いている夢であったり、マーガレットであったり。


兄にしてみたら私にエールを送っているのだろうと思う。


「兄ちゃん。ありがとう。いつもありがとう。」とつぶやいて寝る。

母のジャケットと兄の花の夢でちょっとだけ心強くなりながら生きてる今日だな。