ある日曜日。
息子とケンカした。
色々と小言をいい、なかなかいい足りることがなく、しまいには本気でキレ出す私。
2階に上がった息子は返事もしない。
そうか。それなら勝手にせえ!!!とほっとく。
しばらくすると降りてきて、あちこち掃除をしたり忙しくしてる私のあとをなんとなくついてくる。
というかワザと視界に入ろうとする。
「昼ご飯はどうするんだと言っても返事もしないのだからお母さんは知らんよ」とあえて突き放す。
でも視界に入ろうとする。そして横目でちらりと見る。
「なんね!」
という。
「ボク、朝にお母さんがお蕎麦屋さんに行くかって言ったからいかないのかなあと思って・・・もうお昼の時間過ぎたからしまってるのかな。」
怒りも通り過ぎる。
そして私達は遅めのお昼ご飯にお蕎麦屋さんへ向かった。
車の中はケンカの余韻で沈黙・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
するとしばらくして、ブ~ンと一台のバイクが後に着いた。
ミラーで確認すると触角が見える。
???なぜ触角????
よく見ると赤いスカーフも見える!!!!
「ちょ、後!後に仮面ライダーがいる!!!!!本当に仮面ライダーがこの車の後にいるんだって!!!!!」
息子はまさかという顔をしながらもすぐ振り返り、そこに1号さんがバイクで追いかけてきているのを確認した。
「うわあああああああ~!!!!なんで!なんで仮面ライダーが来たのぉぉぉぉぉ!!!」
息子は大興奮!もう険悪な空気どころじゃない!!!
「写メだ!写メ撮って!!!!」
息子はパシャパシャ撮影。
結構な時間、ずっと仮面ライダーさんは車の後を走っていた。
「どうしよう。お蕎麦屋さんについてしまう。でも仮面ライダーさんが後にいるのに・・・とりあえずお蕎麦屋さんまで行ってもまだ後にいてくれたらいったん通り過ぎよう。」
そんなことをつぶやいているとお蕎麦屋さんの直前で、仮面ライダーさんは休憩に止まってしまった。
でも気がつけば私達の親子げんかは沈静化していた。
やっぱり正義の味方だ。ありがとう1号さん。また会えたらいいな。
ケンカしてなくて、丁度よさげな時間に出かけていたら1号さんには会えなかっただろう。
もっと言うと朝、所さんの目がテンで手打ちお蕎麦が登場しなかったら「今日はお蕎麦を食べに行きたいね」とは言わなかった。
遅めのお昼にありがとう。仮面ライダーさんありがとう。