ちびたの日常

のんびり息子と猫たち&イギリス人ハニスケと

7回忌

2009-09-23 | 家族のお話
私の従兄弟は 癌で亡くなりました。
とても頭がいい人で、テレビ局に就職したのちアナウンサーになりました。
若くで出世してできる人だったのも関わらず、そのことを鼻にかけることも無く誰からも好かれる優しい人でした。
しかし、結婚が決まりその半年前に癌が末期だとわかってその1ヶ月後に亡くなりました。
38歳でした。

昨日はその従兄弟の7回忌で、私はお寺に行きました。

いろんな話しをしていて、とにかく昨夜は従兄弟の友達も兄弟も交えて楽しく話しをして その楽しげな姿を従兄弟に見せてあげたいと全員が思っているかのように大騒ぎして笑いました。

従兄弟は末期癌という診断がくだされる前、職場で定期検診がありました。
結果は異常なし。その3ヶ月後に末期癌だと分かったんです。
異常なしですよ。そのあとすぐがんで死ななくてはならなかった。
亡くなる1ヶ月ほど前に転勤先から宮崎へ里帰りしたときはもう倍に腫れた足で黄疸もはっきりでていました。
それをみたおばさんは空港からすぐ病院へ直行。そしてすぐ入院になったのです。
だれも見てくれていない。こんなに見てはっきり分かるほどおかしかったのに。と、そう嘆きました。
従兄弟もまさか自分が死ぬような病気だと思っていなかったのでしょう。

いろんなことが見逃されました。死に急ぐように分かりやすいサインさえ見逃されていたんです。
そして従兄弟は亡くなり、みんなは後悔の気持ちでいっぱいになりました。
みんな自分を大事にしなきゃこんなにも苦しい思いを家族や友人にさせるのかと、その死から嫌というほど感じました。ある人はすぐに癌検診へ行ったりしてみんなそれぞれ考えました。


従兄弟は生前、北海道へ旅行した際に1本のウイスキーを作りました。
10年後の自分へのプレゼントだったんです。
妹の名前で実家へ送られるように自筆で申込書を書きました。
そして昨日、「あの子が残したウイスキーがあと2年で飲めるようだから、みんな元気でまた集まろうね」と話しがありました。


毎年いろんな人がお参りに来てくれます。亡くなってみてその人の偉大さがわかるものなんだと思いました。
それでは遅いんですが。


人は独りよがりで不満をもって、被害妄想だったりいろんな人がいるけれどそんな人生の使い方に価値があるのかあらためて思います。
明日、急に自分が死んでしまうことになっても自分は安らかに眠れるのだろうか。
自分の欲を果たすことと幸せになることは違うねと そんなこと思いました。
誰かが亡くなったり、痛い思いをしたり、そんなことがないと気がつかないのかもしれませんが できればそんなことがなくてもあと少し自分を大事にできる人生を送れたらいいのにとか まじまじと考えた一日でした。
コメント (2)
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