ちびたの日常

のんびり息子と猫たち&イギリス人ハニスケと

「か」に点々が分からなかったの

2008-02-27 | 子育て日記

子供が学校で上級生に嫌なことを言われ、その事で萎縮していた部分があった。
別件で担任と話すことがあって、その上級生のことについて話した。
その子は母親がいないようで、地域の父母もどこか偏見のようなことを言っていたのを聞いたことがあった。
近所の子をいじめたりゲームのソフトを盗んだりといろいろやらかしているようで、先生も困っていると言った。
でも私はその子が気の毒になった。
私の子供に辛いことを言った張本人だったが、その子の父親は精一杯しているつもりじゃないのか?それでも母親がいないと言うだけで、悪いことがあるとその事を持ち出され「ああやっぱり」とでも言うようにその12歳の心を傷つけているのではないか?
私も大人になるまで父親がいなかった。
自分も一人になって、我が息子に同じ思いをさせてしまった。
もし、自分の子供が同じ扱いをされていたらと思うとぞっとする。
教頭先生ともいろいろ話をした。
「お父さんという人は忘れ物があるからと、土砂降りの日に修学旅行先まで持ってきてくれました。ちゃんと愛情がある人ですよ。」
と、聞いた。
私はその子を待ってみようと思った。
でも私の子はひたすら我慢をしなければならない。
そして、私の我慢の限界を超えた。
近所の奥さんは自分の子がいじめられることを恐れて、何も言えずにいる。
私はその子の担任に今までの敬意を全て話した。
「親に直接言うのでその前に先生に報告しました。」というと「私にしばらく預けて下さい。」と言ってうちの息子の担任と二人で「必ずよい方に向かうように頑張りますから」と言った。
「その子の環境も悪いんです。周りの大人にいじめられているんです。きっと根はいい子のはずなんです。」と言うと「そう考えてもらえると嬉しいです」
と言っていた。
その後その子は呼びだされ、先生と長いこと話をしたらしい。
今ではもう何も言われないようになったが、私の心はなぜか晴れ晴れとしない。可哀相だったからかもしれない。
息子も「お兄ちゃんの優しいところがちょっと小さすぎるの。僕が優しくしてあげるの」と言っていた。
だからなのか「お兄ちゃん先生に怒られたみたいで元気がなかったよ」と自分が嫌なことを言われ続けて悲しかったことよりもっと悲しそうに言った。
「なんか食べたいものとかある?」と言うと「えっとね、チョコポテト!」と言った。
二人で買いに言ったがお店に売ってなかった。
がっかりした息子の顔を見て、昼休みに近くのコンビニで見つけてそっとこたつの上に置いてまた仕事へ出かけた。
会社から帰ってきて、子供の顔をこそっと見てみるとこちらを見てニヤッとしながら「全部食べちゃった。」と言った。
夜、布団の中で「チョコポテト嬉しかった?」と聞くと「うん。お母さんが買ってくれたと思ったからパソコンでメールをしようと思ったんだけど、”チョコポテトがうれしかった。買ってくれてありがとう”の「か」に点々がわからなかったの」と言った。
私は涙ぐむのを我慢して「お前いい奴だなあ」と言った。

コメント (2)
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