経済記者山田くん

愛媛の経済に関する『話題のネタ』。時々『愛媛の企業検定』から出題。

話題のネタ帳14。低迷する住宅業界でも需要はある。

2010-04-21 | 愛媛の企業
 今回は、低迷する新築住宅でも需要はある、という話。

 県内の住宅業界は、全国的な新築住宅着工戸数の減少と同様に芳しくない。しかし「需要が縮小していても、売れる価格帯はある」そうだ。

 そうした底堅い需要を支えているのは30代後半から40代前半。「そうした年齢層が変える価格帯に設定すれば売れる」ということらしい。

 ある住宅業者の話。
 今は確かに、新築住宅の売行きは低いですよね。将来的にもリフォーム市場の方が上向くでしょう。しかし新築住宅の商品も販売してゆかねばならない。その際にどういう商品を売ってゆくか。
 今はやはり価格でしょうね。土地代を含めて3千万円台の商品を作りました。その時は動きが鈍かった。しかし、土地の広さを変えるなどして価格を2300万~2400万円台に設定し直すと、結構、好調に売れました。こうした状況をみると、価格ですね。
 以前の家選びは、総額で2500万円位に設定していた人が多かった。モデルルームやモデル住宅に来場し、色々な住宅設備を見ていくなかで、予定の金額を若干オーバーする、というのが一般的でした。
 それが今は、お客様は上限額を決めています。2400万円に決めていれば、そこから交渉に来ます。例えば「土地を含めて2300万円にしたいのですが、何とかなりませんかね」と相談に来る。昔とは全く違っています。
 こうした年齢層は、やはり30歳代後半から40歳代前半にかけての年齢層です。給与が伸び悩むなかで頭金、親から借りるお金、そして今までの生活の筆も落としたくない。すると住宅ローンの月々の返済額が決まる。生活水準を落としてまでは新築の家に住みたくない、という感覚なのでしょう。

 業界不況というのありますが、そのなかでも企業間の格差が出ている。その差は、アイデアで出てくるのでしょう。