今日は、受難日である。すなわち、神の御子イエス・キリストが十字架に架かり、私たち人類の罪の身代わりに死なれたことを記念し覚える日である。聖書のコリント人への手紙第二 5章21節にはこのように書かれている。「神は、罪を知らない方(イエス・キリスト)を、私たちの代わりに罪とされました。それは、私たちが、この方(イエス・キリスト)にあって、神の義となるためです。」
さて本書は世界的な神学者であるパッカー博士が書いた本で、書名通り聖書の教理94が簡潔に説明されているキリスト教の神学入門書である。その94の単元が大きく言うと4つに分けられている。創造主として啓示された神、救い主として啓示された神、恵みの主として掲示された神、運命の主として啓示された神である。
著者は「まえがき」でこのように書いている。「神学は神賛美と献身のためのものである。すなわち、神を賛美し敬虔な生き方を実践するためのものである。したがって神学は神の臨在に私たちの目を開かせるような方法で提供されなければならない。神学が最も健全であるのは、神学が自ら語っている神のまなざしの下に意識的にとどまる時であり、そして神の栄光をほめたたえる歌を歌うときである。」
著者は「神学は専門家のものではなく、普通のキリスト者のためのものである」という考えのもとに書物を書いているようだ。素晴らしいことである。
訳者が「あとがき」で書いているように一般的にキリスト教神学書、もしくは組織神学書は大部のものが多く、ややもすると迷いやすくなりやすいのであるが、本書はうまくまとまっていて、読みやすく分かりやすい本であった。教会開拓の準備において参考になる一冊となりそうだ。