地球の宝さがし

~ 徘徊老人のボケ防止 ~

ウスチュルト台地~マンギスタウ/カザフスタン

2020-09-11 10:20:37 | 旅行

カザフスタンは、カザフ人の国。

1991年「カザフスタン共和国」としてソ連から独立。

人口の約7割はカザフ人が占めるが、ロシア人も2割を構成。

カザフスタンには、遊牧民の国のイメージがあるが、

石油・天然ガス、石炭などに恵まれた資源大国。

マンギスタウは、カザフスタン西部のカスピ海沿岸の州で、

内陸部には、ウスチュルト台地が広がる。

この台地は、カスピ海からアラル海までに亘って広がる砂漠地帯で、

今回の旅のターゲット。

このエリアの大地の形成過程は、かつて地球に存在したテチス海にまで遡る。

テチス海は、約2億年前に始まるパンゲア大陸の分裂により生まれた

ローラシア大陸とゴンドワナ大陸に挟まれた海域で、

地中海から中央アジア・ヒマラヤ・東南アジアにまで広がっていた。

カスピ海、黒海、地中海は、このテチス海の名残で、

大陸移動により550万年前に陸地に閉じ込められたもの。

この地球規模の大陸の形成過程で、マンギスタウに神秘的な景観が出現した。

インチョン空港を経由して、カザフスタンの首都アルマトイまでアシアナ航空を利用する。

中央アジアへのアクセスには欠かせないルート。

翌朝、カザフスタンの航空会社エア・アスタナでカスピ海に面した州都アクタウヘ。

アクタウは、石油・天然ガスの天然資源とともに水産資源の基地でもあり交通の要衝。

活気に満ち溢れており、行きかう人々の笑顔が絶えない。

出会った学生たちは、皆、着飾っており、学校イベントの一環だという。

海岸沿いの公園には、多くの家族連れで賑わっていた。

快適なホテルで一泊した後は、翌日からは5日間のキャンプ生活が始まる。

最初の絶景スポットは、ウスチュルト台地のボスジラ。

夕陽に赤く映える奇岩と影。

やがて訪れる満点の星の世界。

日の出とともに、暗闇から出現するシルエット。

時間とともに変化する色は無限。

それを表現する言葉は見当たらない。

台地におけるキャンプは、決して飽きさせることがない。

砂漠の移動は要注意。

4WDの作った轍に陸亀が屯する。

ドライバーは、わざわざ車を停車させて、一匹ずつ摘まみ上げては、

通り道から離れた所へと放り投げていた。

炎天下の砂漠には日影がないため、轍の作った日影の居心地が良いのだろうか。

次のスポットは、シェールカラ。

シェールはライオン、カラは城。

横から見ると、ライオンが横たわっているように見える。

ここで地元民のライダーにお目に掛かった。

こんなところで人に合うとは・・・と、お互いカメラを向けた。

中でも、日本人は珍しいのだろうか。

それにしても、ツーリングで、こんな絶景エリアを旅することが出来るとは。

実に羨ましい。

そして、トゥズルバイ塩湖

ウユニ塩湖を凌ぐ絶景かも知れない。

白亜の大地が湖面に浮かび、そのシルエットが、より一層ここの魅力を増幅する。

自分たち以外に人間がいないのだから、鏡のような湖水を独り占め出来る。

飽きるほど燥ぎ、飽きるほどシャッターを押した。

子供の頃に帰ったように、何時間でも遊んでいられる。

こんな経験は、大人になってから、すっかり忘れていた。

煩わしい世の中にあって、すさんだ心が洗われるような思いが。

アトラクションは化石探し。

サメの骨やイカの軟骨。

そしてウニ?!

アンモナイトも。

太古の時代を生き抜いてきた生物が大地にその痕跡を残している。

ゆったりと流れる時間と、止まったままの時計の針が融合する瞬間のようだ。

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