老夫婦バックパッカー世界旅

定年退職後、老夫婦で安宿を泊まり歩きの世界旅の記録です

悲嘆

2010-04-07 06:30:00 | 冥土への旅(前立腺がん闘病記)

医師より「前立腺がんです」と面と向って宣言された。或る程度は覚悟をしていたが、あらためて正式に宣告されたのでことで精神的にまいった。

身近にゴルフ仲間のS宮さんが、前立腺がんで2008年10月11日、72歳で逝去されている。俺も間もなく死ぬのかと思うとなんだか虚しくなってくる。反面、ゴルフの杉原選手のようにがんと宣告されて10年以上も命を永らえて現役選手として活躍している人もいる。俺もすぐには死ぬことはないだろうとも思ったりする。何れにせよ私の心は良いほうに、あるいは悪いほうにと動揺した。

特に妻・キヨ子は落胆はなはだしく「私より早く死なないでくれ」と泣いてせがまれる。あたかも、もう間もなく私が臨終のごとくである。

たしかに、今、私が死んだとしたら、税金のことにしろ財産のことにしろ保険のことにしろ市民生活全般の諸届け類一切を私が執り行ってきたので、妻は皆目どうしたら良いものか解らないであろう。

そんなこともあり、妻の悲嘆ぶりは誠に激しく、それを聞くと私もどうしようもなく悲しくなってしまった。

<写真:ブエノス・アイレスの動物園にて>