軽井沢高校 校長日記 『つれづれ軽井沢だより~乞う「ちょうどええ」』

学校の様子を校長の視点から伝えたいと思い、校長日記を書くことにしました。授業日毎日更新を目指します。ご愛読ください。

 9月 1日(水) Madama Butterfly(蝶々夫人) 103

2010-09-01 22:53:15 | 日記
 
 今日から9月。

 午後5時過ぎだったでしょうか、事務長さんが「校長先生、ちょっと来てください」と呼びます。
 事務長さんが呼ぶのは珍しいので、何事かと思って事務室に行くと「これ見てください」とパソコンの画面を示します。
 インターネットのニュースで、今日の最高気温が、全国各地で軒並み「9月の気温としては観測史上最高」を記録したと伝えていました。
 オバマさんがアメリカ大統領になった時に注目された小浜市に至っては「観測史上の最高気温」を、7月や8月ではなく、今日9月1日に記録したようです。
 2日前のブログのタイトルを「最高ですかー?」なんてしたのがいけなかったのでしょうか。
 毎日「暑い、暑い」と口癖のように言っていますが、本当に暑いわけで、ここまで暑いと、さすがに「地球は大丈夫?」と不安にもなります。

 午後、前回の軽高時代の教え子のKが校長室にやって来ました。
 明日軽井沢で式を挙げるため、既に入籍を終えている旦那さんと一緒に、今日軽井沢に来たそうです。
 明日の打ち合わせや準備で忙しい中、私の校長就任祝いの花束と菓子折りを持って来てくれたのです。
 「この間の同級会にも来たかったなあ」としみじみ言います。
 今県外にいるのですが、二人とも東信の出身で、Kは「軽井沢で挙式」が夢だったとのこと。
 わずか30分ほどでしたが、幸せそうで何よりでした。
 これからもお幸せに。

 16時30分からは、教頭さんと担任の須澤先生と一緒に、2年生の齋藤君を連れ、町役場に佐藤町長を訪ねました。
 齋藤君が北信越代表として、千葉の本国体少年男子ゴルフ競技に出場するのですが、その表敬訪問です。
 教育長と教育次長が同席しました。
 役場の担当、中澤さんは本校生の保護者で「ブログ読んでいます」と言っていただきました。
 信毎、FM軽井沢、軽井沢新聞、軽井沢タイムスの4社が取材に来ていたようです。

 学校に戻ると、高崎商科大学の学長室に勤務されている西村さんが、約束の時刻よりも早く着いて、校長室で待っていました。
 西村さんは、軽高の私の前任校長の京田さん(現須坂東高校長)とともに、長野県初の民間人校長を務め、この3月に小諸商業高校の校長を最後に退職しましたが、その前の小諸高校の校長時代に、2年間教頭として一緒に仕事をさせていただいた間柄です。
 「軽井沢に行く用事がある」というお電話をいただいたので、教頭さん、事務長さんと軽井沢駅前で一席設けましたが、盛んに「このままだと日本はダメになってしまう」「何とかしないと」とおっしゃいます。
 以前にも書きましたが、私も、様々な分野で、日本の良質な部分が少しずつ融け出しているのではないかという危機感は抱いています。
 同時に、今ならまだなんとかなりそうな気もしています。

 教育の世界でも、どこの大学に何人なんてことばかりいつまでも言っていないで(それが大事ではないとは言いませんが、それだけに固執するのではなく)、もっと本質的なところで、社会をよくしようと考えそれを実行できるような(「人材」ではなく)「人財」というか、人間というか、そういう若者を育てていくにはどうしたらいいかを真剣に考えていかないといけない、生徒一人一人に情熱や使命感といったものを含めた、社会をよりよい方向に変革できる「力」をつける教育をしていかないといけない、と思っています。
 大学に行くにしても、「どこの大学に行きたいの?」だけではなくて、「そこで何を勉強したいの?」「それで、その先どうしたいの?」「それってやり甲斐はあるの?」「どんな役に立つの?」ということが大事で、それは、大学以外のところに進学する場合でも就職する場合でも同じではないかと思っています。