くつろぎ日記

ストーリーとセリフに注目したドラマレビューです。

功名が辻 第38話

2006-09-25 17:30:37 | 功名が辻

借金した大名39名。

これが秀次を追いつめた証拠ですか。

                    

一豊が秀次を連れてこなければ一豊も同罪とみなす。

秀吉の言葉は重く、一豊も決心しました。

「自分で申し開きせよ」というのが上様の言伝です。

ならば、申し開きすれば救われるのか?

・・・わかりません。

一豊も言いながらどうしてよいかわからぬというのが本心でした。

しかし、自分が命にかけても秀次を守るというのです。

こんなに凛々しくきっぱりと話す一豊って・・。やはり命を前提としている場合は

違いますね。しかし、秀次の家臣団は一豊の首をはねるとまで言い出します。

そんなところに千代が「治兵衛どの」とやってきます。

伏見に行けと言うだだろうというのに・・無視して叫びます。

「出家なされよ」もしくは髪を下ろすだけでも違うという千代。

秀吉の心証を少しでもよくしようとするのが見える千代がやはり母心のようです。

そんな千代を切りつけようとする家臣。かぶさる一豊。

「やめよ!」秀次は、最後の務めを果たそうと思うと決意を表明しました。

しかし千代にはそれが何を意味するかわかっています。死んではなりませぬ。

治兵衛さま・・・必ずもう一度お目にかかりとうございます・・・

・・・わかった!

こうして秀次は秀吉の下に参りました。


でんでん太鼓をゆらしながら来るのも遅いという秀吉。

関白職を返上するから最後の仕事をしたい・・それは

関白として太閤殿下に申し上げます。唐入りの兵を一日もお引きなさいませ。

 唐入りに蓄えをつぎこみ諸大名とその領民を疲弊せしめ、さらには政を意味なき

 金殿玉楼を伏見の丘に築城した行い、言語道断!

 天下は天下のための天下。太閤殿下だけのものではございませぬ。

ぎくっ!秀吉の地雷を思いっきり踏んでしまった!!でんでん太鼓をぽきっと折り、

「追って沙汰するまで高野山で謹慎いたせ」

こうして秀次は高野山で切腹となってしまいました。その死に際まできりりと美しく

見事に演じた成宮君に拍手「千代殿・・すまぬ」が最後でした・・・

そして将衛門も息子景定とともに切腹。申し開きをすればという一豊に、

妻も旅立った今、見苦しくしたくないと。息子には「ようやった」と声をかけ。

介錯人によろしくとお願いしていましたが・・。首と腹と両方ですよね・・ぞくっ・・・

そして悪魔のささやきが秀吉に入り込む

  娶楽第を壊し、そこに住まわす人々を成敗くださいませ。

京の三条川原で秀次の妻子39人が惨殺されたという。

すごい事になりました。道に立つ人々は手を合わせていましたが、女子供を殺してし

まうというのはやりすぎではないですか・。狂人のようです・・秀吉。

 

再び六平太登場。拾がたくましく育ったことに目を細めています。

そして、山内家の跡目争いに巻き込んではならないというのです。

その夜は蛍です。秀次とその妻子たちの魂だという蛍がはかなく光る様に合掌。

そんなところに拾は一豊に槍の稽古をつけてくれと言ってきます。一豊はそんな拾が

かわいくなってきています。ゆくゆくは山内家を継がせようと言い出すのです。

しかしこれを聞いて家臣は黙っていません。吟の息子新一郎が康豊のところまで

談判にでかけました。まだ2歳の国松を跡取りに・・。康豊は腰がひけているようでし

た。そして小倉さんと吟さんは碁を打ちながらの討論です。こちらも吟さんのみが

反対の様子。のちに吉兵衛の夢を見たと吟さんが語りますが弟の小倉さんは

拾が跡目で十分と賛成してるんですね。勝手に吉兵衛を夢に登場させなくても(笑)

その夜は、千代が一豊に苦しく相談してしまいます。我が子同然に育てた拾を外に

出すのは断腸の思いだったはずの千代が能天気な一豊に相談するのですから

相当な覚悟です。家臣が割れれば山内家は衰える。あえて拾のために、外に出す

という必死なものを嗅ぎとり一豊も真剣になりました。・・・そして結論を出します。


 掛川城主となるまで人をあやめてまいった。首をとらなければ自分が殺される。

 しかし相手にも妻や子がいたかもしれない。常にこれでよいのかと我が身に問いな

 がらこれまで参った。いかに乱世の世とはいえその業を背負っていかねばならな

 い。その業を清めてほしい。仏門に入ってほしい。父を宿業から救ってほしい。

一豊は切々と諭すように拾に話しかけています。これは命令ではあるけれど、拾は

まだ子供。厳しく辛く感じるのは当然のことなのです。案の定、拾は泣きながら武士

になりたいと言いました。まことに辛い説得の時でした。

「母上、私は捨て子ゆえに武士になれぬのでございますか?」

知っていたのかと驚く二人ですが、人づてに聞いていたと語る拾。

  「そうです。父上と私が拾をかわいがるほどに家臣は拾を憎むようになる。

  仏門に入れば皆、そなたに感謝します。」

拾の泣きの名演に再び貰い泣き。

今回は千代にとって二つの別れがありました。

   そなたは賢い、後世まで語り継がれる高僧になれよう。

一豊の予言はいかがでしたでしょうか。

雪が舞い降りてきたある日、拾はいよいよ山内家を去ることになりました。

  「拾、達者に・・達者に暮らすのですよ」    号泣・・

                    

今週は別れと涙の回でした。

拾の名演に拍手。子役のこの子にはとにかく泣かされました。

 

秀次が切腹したあと、前野は景定の父だから切腹したのですか?

息子たちの暴走を諌めはしたけど決して唆したわけではないのですよね。

それなのに切腹しなければならなかった。歴史は実に無情です。


とにかく成宮秀次です。

爽やかできりっとしてりりしくて・・。秀吉に最後に関白として物申す。

「天下は天下のための天下」

すばらしい進言でした。

この言葉で秀次の命はなくなったけれど唐から兵は戻ってきたのでしょ?

関白としての正装で臨んだ最後でした。すっごくかっこよく決めていましたよね。

これでおしまいかと思うとまことに残念で・・・

 

そして次回の秀吉。歯が真っ黒になってたし、かなり壊れてる風でした。

いよいよ秀吉も最期なんですね。

残り少ないので、すごく早いという気がします。

とにかく理解していかないと・・



20 コメント

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こんばんは (ikasama4)
2006-09-25 19:27:47
今回のドラマで

爽やかな秀次像を描いた事で新たな一面を見せてもらいました。



あくまで秀次は謀反の罪を着せられたようです。



木下藤吉郎は情に厚く人の痛みが分かる人だったのですが

豊臣秀吉になってかつての面影を無くした主君の姿に

失望し、妻も亡くしこれから息子も亡くしてしまう今

この世に留まる必要がなくなってしまったからかもしれません。





それにしても秀吉は権力を握ってしまったために

今のような性格になってしまったのか



それとも元々このような性格だったのだけど

自分が権力を握るためにあえてその本性を隠し

誰も自分を諌める人物がいなくなった事で

その本性が明らかになったのかもしれません。



なんか、「拾」を演じた彼があの子だったもんで

自分は後者の方だと思っています。
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こんばんわ (くう)
2006-09-25 21:16:47
あの子役の子も、仲間由紀恵ちゃんも、すごく良い演技でしたね~。

上川さんは言うに及ばず。。。

ずっとウルウルしてしまいました。

10年も育てた子供に出て行けと言うのは、辛すぎる

選択だったと思います。

仲間由紀恵ちゃんが、辛い母親を、すごく良く表現していましたね。

。。。と、後半ばかりを誉める結果になってしまいました(^^;)

来週は、「怪談」みたいになりそうですね(^^;)
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こんばんは。 (もちきち)
2006-09-25 21:41:56
拾役の子、名演技でしたね。

思わずもらい泣き…。来週はとうとう秀吉が去るんですね。

秀次が散った次の回で秀吉か…。秀次が秀吉の

枕元に立ったりして?
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こんばんは~! (さくらこ)
2006-09-25 21:45:05
最近一豊が何だか頼もしい感じではありませんか?

やっと上川さんの魅力発揮ですね~。

成宮秀次がとても魅力的そして素晴らしい演技だっただけに、あっけない最期が残念でなりません。

今回の話はどちらかというと山内家の家督問題がメインだったような感じですよね。

初めから家督を継がせる気はない、この子が今生きて行く事が大事なのだ、で始まった拾との生活なのに、何故あんな風に「父上」「母上」と呼ばせる育て方をしたのだろう、と疑問です。

情が移ったからなのか、あの頃の千代を思い浮かべるとあまりにも安易に捨て子の「母」になってしまっていたような気もします。

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こんばんは。 (くみ)
2006-09-25 21:54:00
本当に成宮くんは素晴らしい演技でした。

命をかけたからこそいえるセリフ、見事でした。

それにくらべ、愛妾のたわごとを聞いてしまうサル殿下にはがくし↓です。

前野父は昔の秀吉が本当に好きだったんではないでしょうか?

だから、今の秀吉に申し開きをしなかったのではないか?と思いました。

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Unknown (「感動創造」)
2006-09-25 23:29:19
こんばんはー。



これまでの秀次像を一新するかのような、新秀次でしたね。



あの死をかけた直言は感動しました。



しかし拾も不憫でしたね。



泣けました。
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おはようゴザイマス♪ (bluestar1719)
2006-09-26 10:22:32
cocktail-lightのbluestar1719です。

いつもありがとうございます。



あれは完全に濡れ衣ですよね。

秀次、謀反なんて企んでなかった

んぢゃないかな。歴史は表のことしか

書かないから事実はどうだったか・・。

若い頃の秀吉なら淀の言いなりには

ならないでしょうが、老いたのかな。



http://tb.plaza.rakuten.co.jp/bluestar1719/diary/200609240001/84702/

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こんばんは♪ (ミチ)
2006-09-27 00:09:08
せっかくの秀次のお話が、拾のお話でかすんでしまったような気がします。

秀次の最後の言葉はとても良かったですね~。

言う事は言いましたが、秀吉には届かなかった・・・(泣)

そして拾、家臣としての別の人生はなかったのかなと考えてしまいます。

あまりにも健気でかわいそうです。
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Unknown (りっきー)
2006-09-27 18:32:18
かりんさん、こんばんは!

TBのみで遅くなり申し訳無いです。。。

今回は、秀次も可哀そうでしたが、拾の方が

扱いは上でしたね。

拾の旅立ち。。。ここまで取り上げていると

言う事は、今後一豊と関わりを持っていくと

言う事なんでしょうか。

気になるところです。



来週は・・・利家が出てくるので、ちょっと楽しみですね♪
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成宮さん、おつかれさまでした (劇団たぬき)
2006-09-27 23:57:48
こんばんは!



秀次、ホント立派でした♪

秀吉に諫言したシーンは「すばらしい」の一言に尽きます。

あの場面が「すばらしかった」がゆえに、そこから「ぐいーッ」と引っ張られるかと思いきや、すぐに「切腹」。。



「蟄居」から「切腹」までの秀次の思いやそこに千代や一豊の思いを絡ませるってなるのかなァ~と思ってましたから。。そこが残念でした。
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