空手道へっぽこ稽古日誌 An ordinary person's karate practice diary

いい歳こいて空手を学ぶおっさんの備忘録。
23年7月2日に二段になりました。
まだ続けるのこれ?

カラシニコフ I &II(朝日文庫)

2010年02月24日 | 【紹介】書籍
カラシニコフ I (朝日文庫)
松本 仁一 (著)
文庫: 274ページ
出版社: 朝日新聞出版 (2008/7/4)
ISBN-10: 4022615745
ISBN-13: 978-4022615749
発売日: 2008/7/4

内戦やクーデターが起きるたびに登場する銃、ソビエト製突撃銃 カラシニコフ=AK47。
開発者カラシニコフやシエラレオネの少女兵、ソマリアのガードマン、作家フォーサイスなどへの取材を通し、銃に翻弄される国家やひとびとを描く。朝日新聞特派員として数々の紛争取材に携わった著者による迫真のルポルタージュです。


その簡素な構造と耐久性の高さが、世界に2億丁ある非合法の銃の半数を占めるといわれ、「悪魔の銃」と誹られる理由でもあります。アフリカや南米の紛争地帯では、10歳前後の従順な少年少女にこの銃を持たせて兵士に仕立てあげるそうですが、自己抑制が未発達な状態でこの強大な武器を持たされてしまうと、自分に強大な権力があると思い込んでしまい、紛争後、社会復帰が容易ではないそうです。

武装解除をされてなお、情緒が不安定・ガマンがきかない・その場その場でうそをつく・犬やネコを殺す・家族や友人にも暴力を簡単に振るうなど…

武道・武術は所詮人殺しの技だとはいいつつ、技の習得に時間がかかり、また技を使う覚悟をもつにも同様に時間がかかります。
それに比べ、銃=器械がもつイージーで強力な力は本当に恐ろしいと思います。なんの覚悟もなく引き金を引いてしまい、紛争が終わった後、自分が人を殺してしまったことに怯える少年少女の談話は芯から身が冷える思いで読みました。

開発者カラシニコフは祖国防衛のために開発したのだそうですが…

ご興味のある方は是非。おすすめするにはつらい本ですが。
本書は単行本の文庫化です。続巻のIIとあわせて1冊分ですのでそのつもりで御覧ください。

カラシニコフ II (朝日文庫)
松本 仁一 (著)
文庫: 296ページ
出版社: 朝日新聞出版 (2008/7/4)
ISBN-10: 4022615753
ISBN-13: 978-4022615756
発売日: 2008/7/4

ロシア製の突撃銃カラシニコフ=AK47を切り口に、国家とは、武力とは何かを考える。南米、アフガニスタン、イラクなどを舞台に、アメリカをはじめとする大国のエゴと、それが引き起こす諸問題を報告。パキスタン北部にある銃密造の村ダラのルポも収録する。