空手道へっぽこ稽古日誌 An ordinary person's karate practice diary

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<川崎社会保険病院>売却へ 医師ら4割退職、あす一般競争入札/12.05.17/毎日新聞

2012年05月18日 | 【NEWS】
<川崎社会保険病院>売却へ 医師ら4割退職、あす一般競争入札
地域医療の要、住民・患者に動揺
2012年5月17日(木)18:00 毎日新聞

旧社会保険庁改革の一環で民間売却が決まった川崎社会保険病院(川崎市川崎区、308床)で、先行き不安から医師や看護師の退職が相次ぎ、18日の一般競争入札を前にその数が約4割に達している。稼働中の公的医療機関が一般競争入札で民間譲渡されるのは今回が初めて。地域の中核病院としての機能維持が困難になっている上、売却後の在り方も不透明で、地域住民や患者に動揺が広がっている。【倉岡一樹、高橋直純】

同病院は1948年開設。京浜工業地帯の労働者が多く住む臨海部にあり、訴訟になった大気汚染公害によるぜんそく患者の治療で知られた。地域住民の高齢化に伴い、現在はリハビリや訪問診療、看護など高齢者医療に軸足を置く。

ここを含め公的保険料で整備された全国63の社会保険病院と厚生年金病院は「保険料の無駄遣い」として、小泉純一郎政権下で民間売却や廃止の方針が決定。一方、民主党政権は地域医療への影響を考慮して公営維持に傾き、現在も61病院が存続するが、厚生労働省は昨年12月、川崎社会保険病院の売却を決めた。

 ●累積赤字48億円

売却決定の背景には10年度の病床利用率が41%にとどまり、累積赤字が48億円に達していることや、都市部にあり民間の買い手が見つけやすいとの判断もあったとみられる。

それ以降、病院の将来に不安を感じ、25人いた常勤医師のうち10人が退職。看護師も約130人中約50人が去った。このため三つあった一般病棟を一つに集約し、2月からは新規入院の受け入れを中止、救急搬送も断ることが多くなった。患者への転院相談窓口も設置し、外来患者は売却方針決定前の約6割に落ち込んでいる。

内科に通う70代男性は転院を勧められ「足腰が悪いので遠くに通うのは難しい」と困惑する。「いつまで面倒を見られるか分からない」と医師に告げられた患者もいるという。

 ●リストラ懸念も

譲渡に際しては病床数や訪問診療の維持などの条件が付されているが、経営改善のためには、更なるリストラで医療サービスが低下する懸念もある。

病院がある大師地区町内会連合会は3月、厚労省に医療機能確保を求める要望書を提出。相沢弘保副会長(79)は「70~80代が多いこの地区には不可欠の病院だ」と強調する。

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 ■ことば

 ◇社会保険・厚生年金病院の売却問題

 社会保険料や年金保険料で整備された全国63病院について、自公政権は自治体や民間への売却か廃止を進める方針を打ち出し、05年設立の独立行政法人「年金・健康保険福祉施設整理機構(RFO)」に保有させた。2病院は公立病院に統合されるなどし、川崎社会保険病院の売却と健康保険鳴門病院(徳島県)の譲渡は決まったが、残りは停滞。民主党政権下の昨年6月、病院を存続させて安定運営を担うため、RFOを独立行政法人「地域医療機能推進機構」に改組することが決まった。14年春に発足予定。