<関西大弾圧はねかえそう!2.3全国集会>
によせられた
獄中からのメッセージを紹介します。
以下、Hさん、Aさん、Mtさんの順で掲載しています。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
★Hさん★
正直なところ2ヶ月超える勾留には、もううんざりしていますが、原子力産業相手に闘えばいずれ弾圧はあるだろうとは思っていたので、今は外に出られる日までを充電の時だと思うことにしています。
一連の弾圧は抗議行動を威力業務妨害や公務執行妨害罪として逮捕勾留するという、表現の自由を無視し、公安・警備警察が法を恣意的に便利使いするというもので断じて許されないことです。しかもそれだけでなく、裁判所が民主主義の上に立つなら当然期待していい役割、「人権を護る立場」では機能していないということを自分が弾圧を受ける中で見ました。裁判所は黙秘が権利であることを忘れて検察に寄り添い、被疑者の意見など始めから聞く気がありません。そこで私が気づくのは、日本の裁判所は、検察公安部や公安警察という治安を守るために人権を抑圧する組織を信頼している国家体制を守る権力の一角だということです。
私たちが弾圧をはね返し、権力による犯罪をさばいて行くためには、この弾圧に荷担する裁判所も糾弾していかなければならないと考え、それは公判の中での闘いを、私たちの持つ全てのチャンネルを使って社会全体にさらすということでできると思います。また、それは、裁判所を体制から離脱させるという闘いにもなると思うのです。
この一連の弾圧が一気に拡大してきたのは、一つには反原発運動の中で、ガレキ問題を焦点化させようとしたことがあると思います。「原子力村」の住民である大手のテレビ、新聞が「風評被害」「食べて応援」という大キャンペーンをはってきた事実から見て、「3.11福島第一原発の事故が苛酷事故であることは隠せないが、放射能の実害は見えなくすることは可能」とするのが原子力産業の戦略であり、そのために被曝する危険を利権にすり替えて震災ガレキの広域処理を実現し、人々の意識を復興という美名で惑わすということがあり、私たちのがれき反対がこの思惑を破綻させる危険があるとして権力が反応したのだということと、もう一つが、私たちが何がなんでも止めるという覚悟でもって、その行動の質をより激しいものに変えてきたことに公安警察が過敏に反応したということがあると思います。私自身は、この間の行動で怒りを表現することにこだわりを持って来ました。それは10年ほどの自分の運動体験で感じてきたことと、原発震災に見舞われて苦境にある東北の人々が、強力なメディアによる同調圧力に圧迫される姿に、この社会の支配の仕組みが見えるからです。
喜怒哀楽は人間ならあたり前に持つ感情です。なぜ怒ることだけが抑制されるのか、それで誰が徳をするのかを考える時、私は怒りを表現することが闘いつづけるための生命線であると考えます。また威力の無い運動で世界は変わるものか、民に変える機会の無い社会など私たちのものではないと、弾圧を加える勢力にぶつけて行きたいと思います。
最後に、弾圧は様々なイシューにかけられています。原発という一つのイシューだけの運動で、権力に勝てるというものではないと思います。他者の犠牲の上に生きる社会を変えていく力は、社会全体を見渡す広い視野から生まれるものと思います。無関心でいることは罪であることを再確認しながら全ての運動とつながりながら闘って行きましょう。
2013.1.28
[注]
Hさんは、<11.13がれき説明会弾圧>で逮捕され、さらに「10.17大阪駅前街宣」弾圧で、12.11に獄中再逮捕されました。
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★関電前10.5弾圧・Aさん★
Aです。
寒い中ご苦労様です。今日2月3日で逮捕から121日が経ちました。
自分が逮捕されたのちに多くの大事な仲間が、
「どう法律を捻じ曲げて解釈すればそうなるん?」とゆう
ワケが分からん理由で逮捕されてしまい、未だに拘留され、
Pさん達には接見禁止(面会や手紙みのやり取りの禁止)
が付いたままです。
原発瓦礫焼却反対ゆーただけで、威力業務妨害、不退去。
誰でも出入りできるパブリックスペースで、
そこに「おっただけで!」で誰にどんな迷惑かけたんでしょうか?
お上に逆らう人間が気に入らんかったんでしょうか?
もう多くの人間が、
原発は安全安心でクリーンでエコなものではないことくらい
わかっていると思います。
地球上にいらん原発なんて廃炉にして、
放射性廃棄物は地下処分などせずに、
出した者の責任で未来永劫監視し続けるべきだと思います。
外で皆さんに会えるのは、もう少しかかりそうですが、
それまで、この独房の中で闘っております。
たくさんの支援ありがとうございます。
これからもがんばって、「反原発」目指して闘っていきましょう!
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★Mtさん★
「2・3関西大弾圧をはねかえそう!全国集会」参加の皆さん。1年で一番寒い季節の屋外集会にお集りいただき、本当にありがとうございます。私は10.5関電前弾圧で、11月16日に逮捕され、現在大阪拘置所にいるMtと申します。
逮捕以来、本当に多くの皆さんから、面会、差入れ、手紙などをいただき、特に書籍は1メートルほどになり、嬉しい悲鳴をあげています。これまでいただいたすべての皆さんの心づくしに、この場を借りて、厚くお礼申し上げます。
さて、この間の関西の弾圧は、一つ一つをとっての「事件」などというものではなく、全部一つながりの、原発と放射能拡散を許さない反原発闘争への大がかりな政治的・組織的な弾圧だと思います。
私が逮捕された関電前では、毎週金曜日、再稼働反対の自由な表現活動が何のトラブルもなく行われていました。そこへ10月5日、突然警察が介入して、「事件」が発生したのです。3.11福島原発事故を経験した市民が、今、日本で唯一原発を動かしている関電に、停止を求めるのは当然の権利です。この市民の広場には、警察が行使する公務(私は公務執行妨害で逮捕)は、存在しないのです。否、むしろ規制されるべきは活断層上で原発を動かしている関電経営陣です。
10.17大阪駅での弾圧は、私も現場にいましたが、更にひどいものです。駅広場やコンコースは、誰もが自由に通れる空間で、そこはアピールや音楽や集合、待ち合せに(人の妨害にならない限り)使われるべき公共在です。そこでビラをまいた、アピールしただけで、50日後に突然逮捕、勾留されるなら、全国どこでもビラまきひとつ出来なくなります。
思想・信条の自由などは、表現の自由を伴ってはじめて意味を持ちます。これが国家の手で規制されるなら、憲法に保障された基本的人権(11条から40条まで)は、意味を失います。21条の表現の自由はそれほど大切なものなのです。これを破壊せんと、自民党の改憲案は狙ってますし、今回の弾圧は、これの先取りでもあるのです。これを打ち破るには、この権利の侵害に怒るすべての人々の声を集め、弾圧をすればかえって運動が拡大するようにする事だと思います。
集会参加者の皆さん。3.11福島原発事故、東日本大震災以降、私たちは、これまでの大量生産・大量消費の社会生活を反省し、金や経済が第一ではなく、人々の助けあいで営む社会をめざしました。脱原発の署名が1000万集まり、数十万の人々が、自分で考え、行動を始めました。
これを元に戻し、原発を再稼働させ、経済成長第一の「夢」を追う、ごく一握りの人々がいます。私たちはこれと対決し、もうひとつの社会(オルタナティブ)は可能だ、と「イマジン」できます。なぜならこの運動は、国境を越え、「アラブの春」や、アメリカのオキュパイ運動ともつながっているからです。
今、私は獄中にいますが、いかなる権力をもってしても、この私の意志を奪うことはできません。そして、春のそう遠くない日、またOさんの作ってくれる、沖縄の布に、脱原発の文字のはいったエプロンをつけて、関電前に立ちます。その時はぜひ声をかけて下さい。またともに闘いましょう。本日は本当にありがとうございました。
2013年2月3日 Mt(阪神社会運動情報資料センター)
によせられた
獄中からのメッセージを紹介します。
以下、Hさん、Aさん、Mtさんの順で掲載しています。
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★Hさん★
正直なところ2ヶ月超える勾留には、もううんざりしていますが、原子力産業相手に闘えばいずれ弾圧はあるだろうとは思っていたので、今は外に出られる日までを充電の時だと思うことにしています。
一連の弾圧は抗議行動を威力業務妨害や公務執行妨害罪として逮捕勾留するという、表現の自由を無視し、公安・警備警察が法を恣意的に便利使いするというもので断じて許されないことです。しかもそれだけでなく、裁判所が民主主義の上に立つなら当然期待していい役割、「人権を護る立場」では機能していないということを自分が弾圧を受ける中で見ました。裁判所は黙秘が権利であることを忘れて検察に寄り添い、被疑者の意見など始めから聞く気がありません。そこで私が気づくのは、日本の裁判所は、検察公安部や公安警察という治安を守るために人権を抑圧する組織を信頼している国家体制を守る権力の一角だということです。
私たちが弾圧をはね返し、権力による犯罪をさばいて行くためには、この弾圧に荷担する裁判所も糾弾していかなければならないと考え、それは公判の中での闘いを、私たちの持つ全てのチャンネルを使って社会全体にさらすということでできると思います。また、それは、裁判所を体制から離脱させるという闘いにもなると思うのです。
この一連の弾圧が一気に拡大してきたのは、一つには反原発運動の中で、ガレキ問題を焦点化させようとしたことがあると思います。「原子力村」の住民である大手のテレビ、新聞が「風評被害」「食べて応援」という大キャンペーンをはってきた事実から見て、「3.11福島第一原発の事故が苛酷事故であることは隠せないが、放射能の実害は見えなくすることは可能」とするのが原子力産業の戦略であり、そのために被曝する危険を利権にすり替えて震災ガレキの広域処理を実現し、人々の意識を復興という美名で惑わすということがあり、私たちのがれき反対がこの思惑を破綻させる危険があるとして権力が反応したのだということと、もう一つが、私たちが何がなんでも止めるという覚悟でもって、その行動の質をより激しいものに変えてきたことに公安警察が過敏に反応したということがあると思います。私自身は、この間の行動で怒りを表現することにこだわりを持って来ました。それは10年ほどの自分の運動体験で感じてきたことと、原発震災に見舞われて苦境にある東北の人々が、強力なメディアによる同調圧力に圧迫される姿に、この社会の支配の仕組みが見えるからです。
喜怒哀楽は人間ならあたり前に持つ感情です。なぜ怒ることだけが抑制されるのか、それで誰が徳をするのかを考える時、私は怒りを表現することが闘いつづけるための生命線であると考えます。また威力の無い運動で世界は変わるものか、民に変える機会の無い社会など私たちのものではないと、弾圧を加える勢力にぶつけて行きたいと思います。
最後に、弾圧は様々なイシューにかけられています。原発という一つのイシューだけの運動で、権力に勝てるというものではないと思います。他者の犠牲の上に生きる社会を変えていく力は、社会全体を見渡す広い視野から生まれるものと思います。無関心でいることは罪であることを再確認しながら全ての運動とつながりながら闘って行きましょう。
2013.1.28
[注]
Hさんは、<11.13がれき説明会弾圧>で逮捕され、さらに「10.17大阪駅前街宣」弾圧で、12.11に獄中再逮捕されました。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
★関電前10.5弾圧・Aさん★
Aです。
寒い中ご苦労様です。今日2月3日で逮捕から121日が経ちました。
自分が逮捕されたのちに多くの大事な仲間が、
「どう法律を捻じ曲げて解釈すればそうなるん?」とゆう
ワケが分からん理由で逮捕されてしまい、未だに拘留され、
Pさん達には接見禁止(面会や手紙みのやり取りの禁止)
が付いたままです。
原発瓦礫焼却反対ゆーただけで、威力業務妨害、不退去。
誰でも出入りできるパブリックスペースで、
そこに「おっただけで!」で誰にどんな迷惑かけたんでしょうか?
お上に逆らう人間が気に入らんかったんでしょうか?
もう多くの人間が、
原発は安全安心でクリーンでエコなものではないことくらい
わかっていると思います。
地球上にいらん原発なんて廃炉にして、
放射性廃棄物は地下処分などせずに、
出した者の責任で未来永劫監視し続けるべきだと思います。
外で皆さんに会えるのは、もう少しかかりそうですが、
それまで、この独房の中で闘っております。
たくさんの支援ありがとうございます。
これからもがんばって、「反原発」目指して闘っていきましょう!
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
★Mtさん★
「2・3関西大弾圧をはねかえそう!全国集会」参加の皆さん。1年で一番寒い季節の屋外集会にお集りいただき、本当にありがとうございます。私は10.5関電前弾圧で、11月16日に逮捕され、現在大阪拘置所にいるMtと申します。
逮捕以来、本当に多くの皆さんから、面会、差入れ、手紙などをいただき、特に書籍は1メートルほどになり、嬉しい悲鳴をあげています。これまでいただいたすべての皆さんの心づくしに、この場を借りて、厚くお礼申し上げます。
さて、この間の関西の弾圧は、一つ一つをとっての「事件」などというものではなく、全部一つながりの、原発と放射能拡散を許さない反原発闘争への大がかりな政治的・組織的な弾圧だと思います。
私が逮捕された関電前では、毎週金曜日、再稼働反対の自由な表現活動が何のトラブルもなく行われていました。そこへ10月5日、突然警察が介入して、「事件」が発生したのです。3.11福島原発事故を経験した市民が、今、日本で唯一原発を動かしている関電に、停止を求めるのは当然の権利です。この市民の広場には、警察が行使する公務(私は公務執行妨害で逮捕)は、存在しないのです。否、むしろ規制されるべきは活断層上で原発を動かしている関電経営陣です。
10.17大阪駅での弾圧は、私も現場にいましたが、更にひどいものです。駅広場やコンコースは、誰もが自由に通れる空間で、そこはアピールや音楽や集合、待ち合せに(人の妨害にならない限り)使われるべき公共在です。そこでビラをまいた、アピールしただけで、50日後に突然逮捕、勾留されるなら、全国どこでもビラまきひとつ出来なくなります。
思想・信条の自由などは、表現の自由を伴ってはじめて意味を持ちます。これが国家の手で規制されるなら、憲法に保障された基本的人権(11条から40条まで)は、意味を失います。21条の表現の自由はそれほど大切なものなのです。これを破壊せんと、自民党の改憲案は狙ってますし、今回の弾圧は、これの先取りでもあるのです。これを打ち破るには、この権利の侵害に怒るすべての人々の声を集め、弾圧をすればかえって運動が拡大するようにする事だと思います。
集会参加者の皆さん。3.11福島原発事故、東日本大震災以降、私たちは、これまでの大量生産・大量消費の社会生活を反省し、金や経済が第一ではなく、人々の助けあいで営む社会をめざしました。脱原発の署名が1000万集まり、数十万の人々が、自分で考え、行動を始めました。
これを元に戻し、原発を再稼働させ、経済成長第一の「夢」を追う、ごく一握りの人々がいます。私たちはこれと対決し、もうひとつの社会(オルタナティブ)は可能だ、と「イマジン」できます。なぜならこの運動は、国境を越え、「アラブの春」や、アメリカのオキュパイ運動ともつながっているからです。
今、私は獄中にいますが、いかなる権力をもってしても、この私の意志を奪うことはできません。そして、春のそう遠くない日、またOさんの作ってくれる、沖縄の布に、脱原発の文字のはいったエプロンをつけて、関電前に立ちます。その時はぜひ声をかけて下さい。またともに闘いましょう。本日は本当にありがとうございました。
2013年2月3日 Mt(阪神社会運動情報資料センター)