拒食症

私のトレードマークは
ふっくらとした丸顔のほっぺた

それも過去の話

うつ病と診断され症状が進むにつれ
お腹がすいていても何も食べたくない
無理に何かを胃袋に入れると吐いてしまう

『食べなくちゃいけない』
頭では理解できる
油分の少ないパンや果物
スーパーで購入し冷蔵庫に入れてみるものの
それらはパッケージを開けられることなくゴミへと変わる

拒食症だった

食べても吐き続ける
どんどん『食べる』という行為が
面倒になる
体力を奪われることも嫌だった
ただでさえ
薬の副作用で体はふらついていたのだから

うつ病を診断される前
仕事と職場ストレスで食べ続けたチョコレートで
どんどん増え続けた体重が
みるみるうちに激減を始めた

最終的な下げ止まりは
ピーク時の体重より－10kg
一ヶ月で落ちた体重
痩せたというよりやつれていた

そんな私を見て友人たちは口々に言う
『ダイエット成功? いいな～。どうやって痩せたの? 』
力なく笑うことしかできない
本当のことなど言えるわけがない

ずっとつるんでいた仲間たちに
『うつ病』
だと知られたくなかった
『うつ病』の真実を知ることない仲間たちが
離れていってしまいそうで怖かったから

弱い自分