ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」・・・ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

三日月

2016年12月05日 | 自分的名盤名曲
【Live Information】 


 最近はテレビの歌番組もほとんどないし、付録目当てに売れる(しかもひとりが何十枚何百枚と買う例もある)CDはヒットチャートの順位の信頼性を失わせているしで、何の曲がヒットしているかが見えにくい時代だと思います。
 そんな中でも、自分のアンテナに引っかかる曲には、時々出会います。
 
 
【三日月】(2006年9月)
 [作詞] 絢香
 [作曲] 絢香・西尾芳彦
 [編曲] L.O.E
 [ 歌 ] 絢香
 [最高位]オリコン週間1位(2006年10月9日付) オリコン年間49位(2006年度)
 [収録アルバム] 「First Message」「ayaka's History 2006-2009」

 < 歌 詞 >


 たまたま依頼のあった音楽教室の発表会での演奏で、渡された音源と譜面の中に「三日月」がありました。
 ヒットしてから10年ほど経っているんですが、恥ずかしながらオリジナルをちゃんと聴いたことがありませんでした。
 二、三度通して聴くうちに、すぐ「三日月」が大好きになりました。
 依頼のあった約20曲(ほとんどが知らない曲)を、本番までの短期間でまんべんなく仕込んでおかなければならないのに、気づけば、すでに感覚を掴んでいる「三日月」ばかり弾いてしまっていました(^^;)


 


 「三日月」は、絢香の4枚目のシングルです。
 まだ上京する以前の2004年頃に書かれたそうです。
 遠距離恋愛をテーマにした、素晴らしいメロディを持つバラードです。
 リリースされたのは2006年9月ですが、前年12月からすでにアジア各国ではインターネットでの配信が行われていました。
 オリコンチャート初登場1位、というデータが物語っているように、リリースと同時に多くの音楽ファンの心を掴みました。


 ピアノとストリングスだけをバックに歌う絢香の歌声は、クリアで初々しく聴こえます。
 伸びやかで、込められた気持ちがまっすぐに伝わってくるような真摯な歌声だからこそ、大勢のリスナーの心に響いたのでしょう。
 そして、サビで聴かれるファルセットは、実に印象的。
 

 
 

 中間部分でガラッと空気が変わります。
 転調に加えて、ネオソウルとでも言ったらいいのか、いま流行のR&Bのエッセンスを振りかけたようなアレンジが躍動感を醸し出していて、とてもカッコいいのです。
 そして曲は劇的なエンディングへと向います。


 「三日月」は、ダブルミリオンを記録する大ヒットとなり、絢香はこの曲で2006年の日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞しました。
 森山良子、コブクロ、華原朋美など、多くのミュージシャンにもカバーされています。
 21世紀が生んだ名曲のひとつで、きっと後世に歌い継がれてゆくことでしょう。


 





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七転び八起き

2016年12月04日 | 価値観
【Live Information】 

 
 昨夜の自分の演奏は、思い出すのも嫌になるくらい良くなかった。
 でも、嫌でも振り返ってみなければ次へ進めない。
 すると、練習不足もあるが、一番大きな理由は、「弾いている時の自分は、自然な自分ではなかった」ことだということに思い至った。


 「あれくらいのことできて当然」だと思っていたし、「カッコいいことを弾いて『さすが』と思われたい」というところに囚われてもいたんだと思う。
 世界レベルの方との共演だったので、「評価されたい」という気持ちも大きかった。
 また、いつもできることができなかった、というのは、できているつもりになっていただけで、実はまだしっかりできていなかった(体にしみこんでいなかった)ということだ。
 久しぶりに自分に腹が立ったし、けっこう深く落ち込んだが、一晩寝て、「また課題が見つかった」と思えるようになった。
 
 
 6~7年前に一緒の職場にいたある管理職の方に、
 「何度も転び、何度でも立ち上がる、なんて素晴らしい人生!」という言葉をいただいたのを思い出した。
 何度でも出直してやるぞ~!
 

 

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2016年12月のライブ情報

2016年11月20日 | ライヴ情報
                          ♪風邪に注意が必要な季節になりました。余計な薬に頼らず、自然治癒力に任せてみようと思います。


【Live Information】 

 
 12月2日(金)
  岡山天神山文化プラザ
 (岡山市北区天神町8-54 tel 086-226-5005)
  ♪青木研(banjo)
     with 藤原和泉&ブラックスネイクス [藤原和泉(vocal)、山本俊(mandolin)、藤原浩史(tenor-guitar)、遠藤仁(sax)、皆木秀樹(bass)]
     guest:藤井政美(sax)
  【料 金】前売2000円、当日2500円、学生500円
  【時 間】開場18:30、開演19:00


 12月3日(土) 
  岡山喫茶壱番館
 (岡山市北区表町3-9-22 tel 086-233-1560)
  ♪青木研(banjo)
     with 藤原和泉&ブラックスネイクス [藤原和泉(vocal)、藤原浩史(tenor-guitar)、遠藤仁(sax)、皆木秀樹(bass)]
  【料 金】前売3000円(1ドリンク付)、当日3500円(1ドリンク付)
  【時 間】開場18:30、開演19:00

 
 12月8日(木) 
  岡山ピアノバー
 (岡山市北区野田屋町1-11-10 清水ビル3F tel 086-222-8162)
  ♪真嶋美穂(piano)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】800円(飲食代別途)
  【演 奏】21:00~、22:00~ (2回ステージ)
   ※シットイン可


 12月9日(金) 
  岡山Second Simpson
 (岡山市北区表町3-15-15 2F tel 086-234-5009)
  ♪森啓子(vocal)、古山修(guitar)、中村哲(drums)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】1500円(飲食代別途 学生は学生証提示で500円割引) 
  【演 奏】21:00~、22:00~(2回ステージ)
   ※シットイン可


 12月11日(日)
  玉野Musik
 (玉野市築港5-9-6 tel 0863-23-4820)
  ♪吉田和美(sax)、山本ヒロユキ(piano)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】1000円(飲食代別途)
  【演 奏】19:00~ (2回ステージ)


 12月16日(金) 
  岡山ピアノバー
 (岡山市北区野田屋町1-11-10 清水ビル3F tel 086-222-8162)
  ♪美淋つゆ子(piano)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】800円(飲食代別途)
  【演 奏】21:00~、22:00~ (2回ステージ)
   ※シットイン可


 12月17日(土) 
  高松SO NICE
 (高松市丸亀町9-7 杉山ビル2F tel 087-873-2117)
  ♪森藤みちる(piano)、皆木秀樹(bass)、久保義清(drums)、平田ひとみ(vocal)
  【料 金】2500円 
  【演 奏】20:30~、21:30~、22:30~(3回ステージ)


  12月20日(火)
  岡山ルネスホール
 (岡山市北区内山下1-6-20 tel 086-225-3003)
  ♪荒木博司(guitar)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】
  【演 奏】


 12月28日(水) 
  倉敷アヴェニュウ
 (倉敷市本町11-30 tel 086-424-8043) 
  ♪古山修(guitar)、中村哲(drums)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】500円(飲食代別途)
  【演 奏】20:00~、21:00~、22:00~ (3回ステージ)


 12月30日(金)
  倉敷木庵
 (倉敷市川西町18-23 tel 086-421-9933)
  ♪皆木秀樹(bass) ほか 
  【料 金】飲食代のみ
  【演 奏】19:00~ (2回ステージ)





 

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板橋文夫FIT!+3@岡山蔭涼寺

2016年11月06日 | 音楽の現場で
【Live Information】 


板橋文夫FIT!+3@岡山蔭涼寺
(2016.11.2)
・板橋文夫(piano)
・瀬尾高志(bass)
・竹村一哲(drums)
・類家心平(trumpet:guest)
・纐纈雅代(sax:guest)
・高岡大祐(tuba:guest)
 

 板橋文夫氏のピアニスト生活は国立音大在学中に始まりました。
 活動歴はすでに半世紀近くになりますが、より自由なアプローチで、唯一無二の音楽を発信し続けています。
 デビュー以来、渡辺貞夫クインテットや日野皓正クインテットなどに参加したり、エルビンジョーンズ(Drums)やレイアンダーソン(Trombone)のワールド・ツアーにも参加したりと、長年にわたって日本のジャズ・シーンに影響を与え続けてきました。
 現在は2010年に結成した自身のトリオ“FIT!”を中心に、多彩な活動を展開しています。


 
 

 強烈、というか、濃い、というか、深く印象に残るライブでした。
 板橋さんのピアノは何度も聴いたことがありますが、それはいずれもピアノ・トリオとして。
 トリオ以外のこういう(3管入り)フォーマットだからでしょうか、プレイヤーとしてより、バンドマスターあるいはコンダクターとしての比重が大きかった気がします。
 日本のジャズ・シーンを牽引してきた板橋さんが率いる5人の若武者、彼らが秘技秘術を尽くして音楽の場に立ち向かう、そんな印象を受けました。また彼らに自分の音楽を委ね、頼もしそうに見守る板橋さんの眼差しも心に残りました。


   
 

 ピアニストとしての板橋さんもまだまだ健在です。相変わらず熱くて、濃くて、パワフル。
 でも、叙情性の方なんだと思います。どんな破壊的な音を出そうが、奥底に必ず美しい歌を感じます。


  


 他のメンバーも素晴らしかった。
 とくにドラムスの竹村一哲さん。バンドの活力とドライブ感を増幅させる彼のドラムは、素晴らしく切れ味が鋭かった。
 そしてコントラバスの瀬尾高志さん。パワフルに、そして自由にガット弦をかき鳴らし、存在感を見せつけてくれました。
 さらにチューバの高岡大祐さん。チューバの概念を覆してくれた自由な発想と自在な演奏には目を見張らされました。
 はたまたトランペットの類家心平さん。噂はかねがね聞いていましたが、素晴らしかった。豊富な音色と独創的な歌はまさに彼独自の音楽。
 そのうえアルトサックスの纐纈雅代さん。自分の限界に挑み続けるかのようなテンションの高い演奏と個性的な表現はとても熱かった。
 
 ・・・あれま!「とくに」って言いながら結局全員の名前を挙げてしまっている!w 
 それだけ素晴らしいバンドだったということが言えるのです。


   
  

 大盛り上がりのステージが終わり、熱烈なアンコール。曲は「Isn't She Lovely」でしたが、これにはちょっと意表を突かれました。
 そしてメンバー全員が舞台裏に消え、最後に聴かせてくれたのは、板橋さんのソロ。
 このツアー中に突然亡くなった、画家の堀越千秋氏(板橋さんの新作ジャケットも手掛けた)に捧げられたものです。
 板橋さんの心象風景を綴ったような、エネルギーに満ちてはいるけれど、どことなく切ない、美しいソロでした。 


 


 3時間以上に及ぶ長丁場、あれだけ強烈な音を受け続けたらさすがに聴いてるこちらも疲れます。。。
 でもそれは、板橋を体験した心地よい疲労感であり、「客として共演」した満足感なのです(^^)b yeah!
 





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高免信喜トリオ@岡山壱番館

2016年11月03日 | 音楽の現場で
【Live Information】 


高免信喜トリオ
(2016年10月20日 岡山 喫茶壱番館)


 
 左から會川直樹(drums)、高免信喜(guitar)、棚橋俊幸(bass)
 
 
 ギタリストの高免信喜さん。
 「1977年広島市生まれ。2004年バークリー音楽大学を首席で卒業、同時に活動の拠点をニューヨークに移す。ニューヨークを中心とした演奏活動に加え、カナダやヨーロッパでのツアーも行う。また世界最大級のモントリオール国際ジャズフェスティバルなど数多くのジャズフェスティバルにも出演。欧米のメディアからも高い評価を受けている。」


 お名前だけはジャズ雑誌で目にしていましたが、未だ未聴。
 ところが、よく行く喫茶店「壱番館」で高免さんのライブがあるという。ママからも強く推されたので、聴いてみようと壱番館に行ってきました。


 気がつけば、最後までただただ夢中で聴きいっていました。
 言葉が見つからないです。素晴らしいライブ、素晴らしいギタートリオでした。
 楽しかったなあ。。。
 

 


 セットリストはほぼオリジナルでしたが、曲がこれまたいいのなんの。
 バラエティに富んだ曲調の数々で、しかもどの曲もシンプルでメロディが親しみやすい。
 妙にこねくり回していないので、ストレートに伝わってくる感じがとても心地よいのです。
 それでいて盛り上がり方は劇的で、目を(耳を)離すことができません。
 ジョン・スコフィールドを彷彿とさせる曲(Untitled Tune)でKOされ、ジャジーな「Gee Seventh Avenue」、素朴なバラードの「Homeward Bound」、フォーキーな「Wonderful Days」など、続々披露される佳曲の数々で耳はすっかり釘づけです。
 感涙のラスト・ナンバー、「Memories to Remenber」(7/4拍子の曲。原題はクロアチア語で「Sjecanja za Pamcenje」)では血が沸騰するかと思うような盛り上がりでした。


 幅広い音楽性を持つ高免さんのギターは、あまり派手ではないものの、高度な技術と豊かな歌心に満ちていて、演奏には引き込まれっぱなしです。
 元ヤクルトの古田敦也氏を思わせる風貌と素朴な雰囲気からも、親しみが感じられました。
 ベースの棚橋俊幸さんのボトムを支える安定したプレイ、ドラムスの會川直樹さんの引き出しの多さとグルーブ感も素晴らしかったです。
 アメリカで出会ったというこの三人のサウンドの絶妙なブレンド具合、とても心地良いものでした。
 聴きながら、「あ〜あ、コーフンしてまた寝られんなぁ(^_^;)」と思っていました。


 
 
 高免信喜「LIVE IN JAPAN」

 
 
 それにしても、どれだけ素晴らしいと思っているかをミュージシャンに伝えたい時って、感激のあまり自分でも何を言うてんのかわからんようになりますね(> <;)

 
 





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2016年11月のライブ予定

2016年10月25日 | ライヴ情報
                                         ♪黒田博樹投手引退。やはり惜しまれる存在です。

【Live Information】 

 
 11月4日(金) 
  岡山ピアノバー
 (岡山市北区野田屋町1-11-10 清水ビル3F tel 086-222-8162)
  ♪美淋つゆ子(piano)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】800円(飲食代別途)
  【演 奏】21:00~、22:00~ (2回ステージ)


 11月5日(土)
  倉敷木庵
 (倉敷市川西町18-23 tel 086-421-9933)
  ♪皆木秀樹(bass) ほか 
  【料 金】飲食代のみ
  【演 奏】19:00~ (2回ステージ)


 11月11日(金) 
  岡山セカンド・シンプソン
 (岡山市北区表町3-15-15 2F tel 086-234-5009)
  ♪角堂りえ(piano)、中村哲(drums)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】1500円(飲食代別途 学生は学生証提示で500円割引) 
  【演 奏】21:00~、22:00~(2回ステージ)
   ※シットイン可


 11月12日(土) 
  倉敷市水島西常磐町第2公園
 (倉敷市水島西常盤町49)
  水島ふれあい秋まつり2016  ミズシマ夕暮れガーデン
  ♪16:30~ ザ・ホット
  ♪17:30~ フェリーペ中村(guitar)ほか
  ♪18:30~ DUVALI(from大阪)
  ♪19:30~ EGリビング+1 [赤田晃一(sax)、赤田美由紀(keyboard)、新田佳三(drums)、皆木秀樹(bass)]
  【料 金】無料
  【イベント時間】15:00~21:00
  ※駐車場は東常磐町第1公園または水島支所


 11月23日(水) 
  倉敷アヴェニュウ
 (倉敷市本町11-30 tel 086-424-8043) 
  ♪古山修(guitar)、中村哲(drums)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】500円(飲食代別途)
  【演 奏】20:00~、21:00~、22:00~ (3回ステージ)


 11月25日(金) 
  岡山セカンド・シンプソン
 (岡山市北区表町3-15-15 2F tel 086-234-5009)
  ♪MMQ [美淋つゆ子(piano)、長崎キンターナ(percussion)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】1500円(飲食代別途 学生は学生証提示で500円割引) 
  【演 奏】21:00~、22:00~(2回ステージ)
   ※シットイン可


 11月26日(土) 
  岡山GROOVY
 (岡山市北区田町2-5-23 tel 086-221-7721)
  ♪山本ヒロユキ(piano)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】3000円(飲食代別途)
  【演 奏】20:00~ (2回ステージ)
   ※シットイン可



  
 

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コントラバス・ソロ @「ゆくり」

2016年10月24日 | 音楽の現場で

【Live Information】 

 
 10月22日の夜は、コントラバス・ソロ演奏でした。
 場所は、岡山市撫川にある、器や木工作品のギャラリー「ゆくり」です。
 皆さまと楽しい時間を共有することができました。緩い幸福感のせいで、まだボーッとしています。


 


 とても、とても、いい夜でした。
 たぶん、途中からぼくが一番楽しんでいたのではなかろうか、と思っています(^^;)
 思いきり「やり切った感」を味わっています。ありがとうございました。

 
 今回のこのライブは、「ゆくり」店主の安田尚美さんから、「富士山麓で創作活動を続けている木工作家・中矢嘉貴さんの個展初日に、コントラバス・ソロで演奏してくれませんか」という依頼があったのがきっかけです。
 あえて「コントラバスのソロ」というフォーマットにしたかったんだそうです。
 中矢さんの作品に合うのは、ピアノでも管楽器でもギターでもなく、弦楽器、それもコントラバスだ、と。
 その時に感じたのは、とにかく面白そうだということ。
 しかし、選曲の段階から難産でした。
 候補というか、やりたい曲のリストは合計70曲以上にものぼったのですが、実際弾いてみるとイメージに合わなかったり、コントラバス・ソロでの表現としては自分の手に負えない曲が続出、直前までセット・リストが固まりませんでした。


 

 
 反面、打ち合わせでお店へ伺って店主の安田尚美さんと話したり、中矢さんの作品群の資料を見ているうちに、「曲だけは、やりたいものをやや多めに用意し、できるだけ固定観念を捨て、あとは当日その場の雰囲気で演奏したい曲を決めよう」という気持ちになりました。


 当日は、午後から雨。
 でも、不思議とがっかりもせず、むしろ古びた撫川の町並みの静けさが際立って良いなあ、などと考えていました。
 開演時間になり、気づけばお客さまもおおぜい来てくださっています。
 出店として来てくださっている玉野市の「31コーヒー」さんの淹れるコーヒーが、とてもいい香り。気分が和らぎます。


 
 

 正直、コントラバス一本で音楽を創るということは、いまのぼくにとってはたいへんな作業でしたが、演奏に入ると不思議とプレッシャーや欲にとらわれることなく、ナチュラルに自分らしく弾き終えることができました。
 お店は、いわば古民家で、ステージとなったのはその一室。
 廊下に立ち、座敷に向って弾く形です。
 アンプを使わず、生音で弾いたのですが、天井も廊下も木なので楽器との相性が良いのでしょう、自然で美しい響きが得られました。また板敷の場で弾いたおかげだと思うのですが、低音が足元から自分に伝わってきたのも心地よかったです。


 

  


 最初こそ多少不安もありましたが、すぐに演奏に集中することができました。
 あとは、普段の自分らしい、自然な演奏ができたと思います。
 実は、ぼくは弓弾きは苦手なのですが、この夜は気負うことなくいつもより自由に弓が使え、しかも弾きたいように弾くことができました。
 また、ゲストで歌をお願いした、あかしゆかさんの素直なパフォーマンスもお店や作品にとても合う、心地よいものでした。
 それもこれも、やはり聴いてくださった方々の温かい後押しが大きかったからです。
 そして、お店の雰囲気や、中矢さんの作品群が醸し出していた落ち着いた空気があったからこその演奏内容だったということは明言しておきます。自分だけではあんな演奏にはならなかった。


 
 
 


 盛大なアンコールもいただき、(しかも2曲やれ~、とまで)とても嬉しかったです。
 自分で言うのもなんですが(汗)、われながらMCも面白かったですし (^w^)


 
 
 
 店主の安田さんは、「自分が音楽を知らないからムチャ振りしちゃって・・・(^^;)」と恐縮しておられましたが、固定観念にしばられていないからこその発想だったわけで、おかげでぼくは自分の音楽を練り直し、自由な気持ちで奏でられることができたんですね。ぼくにとっては、ありがたいことこのうえない「ムチャ振り」でした。




 ゆくりは岡山市撫川の静かな古い町並みの中にあるギャラリーです。興味がある方は気軽に覗いてみてください。
 また中矢嘉貴さんの個展は10月30日(日)までです。気持ちが安らぐ作品ばかりです。お店は期間中お休みなしで営業していますので、ぜひぜひご覧になってみてください。


 

 

  


ゆくり
 岡山市北区撫川173-1 tel 086-292-5882
 中矢嘉貴木工展 「木の声を聴く」
 10月22日(土)~10月30日(日) 11:00~19:00
 (通常営業日=木、金、日 11:00~16:00)

  

 
10月22日 セット・リスト

【1st Stage】
1. 里の秋
2. Scarborough Fair
3. God Bless the Child
4. Norwegian Wood
5. Day by Day  ※vocal:あかしゆか


【2nd】
1. 月星メドレー(見上げてごらん夜の星を~Moon River~Star Dust~Blue Moon)
2. In a Sentimental Mood
3. What a Wonderful World
4. Misty  ※vocal:あかしゆか
5. I Let a Song Go Out of My Heart  ※vocal:あかしゆか


【Encore】
1. Improvisation From NAKAYA's Work〜Oh My Little Girl
2. Chaplin Medley・・・Eternally~Smile




 

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生活向上委員会2016@岡山ルネスホール

2016年10月07日 | 音楽の現場で
【Live Information】 


2016年10月6日 岡山ルネスホール
生活向上委員会2016 
 原田依幸(piano)
 梅津和時(alto sax, soprano sax, clarinet, bass clarinet)
 ドン・モイエ(drums, conga)



 
 
 ちかごろ、いわゆるフリー・ジャズ(フリー・インプロビゼイション、即興演奏)を行うこともままあります。
 よくわかってやっているわけではないのですが、わからないなりに心がけていることは、「相手の音をよく聴くこと。自然に相手の音を受け取り、感じたまま音を出すこと」です。
 音楽=相手との会話だとすると、会話の始まりは相手を受け入れることだと思うからです。


 「生活向上委員会」は、1980年にメジャー・デビューした、日本ジャズ史に残るグループです。原田依幸、梅津和時、早川岳晴、片山広明ら、錚々たるメンバーを擁した伝説的なバンドですが、このたび原田、梅津の両人に、アート・アンサンブル・オブ・シカゴの名ドラマー、ドン・モイエが加わったトリオでツアーを行うことになる、というニュースを耳にしました。しかもそのうち10月6日は岡山公演だというのです。







 いろんな意味で難解なイメージが強いフリー・ジャズですが、あるがままのお互いを受け入れ、お互いに自然に反応しあうということにおいては、他のいろんなスタイルの音楽と全く変わらない、と思いました。
 ただただプリミティヴな感情のおもむくまま弾きまくり、叩きまくるケースもしばしばある中、当たり前のことではありますが、各々のセルフコントロール(とでもいうのかな)が素晴らしかった。決して気持ちの高ぶりに溺れることなく、お互いの音をよく聴き、メリハリのついた音を出していました。そして際立っていたのが、彼ら三人の音色の美しさです。
 それもこれも、土台となる演奏技術が卓越したものだからでしょう。



 
 
 中でも、2ndセットに突如現れたR&B系ロッカ・バラード風のアプローチの美しかったこと。この美しさを表す言葉が、いくら探しても見つかりません。
 最後の「アメイジング・グレース」も、感動ものでした。





 いろんな感じ方や答えを、聴く側も自由に見つけて構わないのだと思いました。
 そして、今夜感じたこと、思ったことが正解かどうかということが問題なのではない、とも思っています。
 とてもいい夜でした(^^)

 

 
 





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2016年10月のライブ予定

2016年09月26日 | ライヴ情報
                            ♪9月は、広島の25年ぶりのリーグ優勝と、長谷川穂積の3階級制覇で大盛り上がりでした!



【Live Information】 

 
 10月14日(金) 
  岡山セカンド・シンプソン
 (岡山市北区表町3-15-15 2F tel 086-234-5009)
  ♪森啓子(vocal)、古山修(guitar)、中村哲(drums)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】1500円(飲食代別途 学生は学生証提示で500円割引) 
  【演 奏】21:00~、22:00~(2回ステージ)
   ※シットイン可


 10月22日(土) 
  岡山ゆくり
 (岡山市北区撫川173-1 tel 086-292-5882)
  中矢嘉貴 木工展 「木の声を聴く」
  ♪皆木秀樹(bass)ソロ guest:あかしゆか(vocal)
  【料 金】2500円(1ドリンク付)
  【演 奏】19:00~、20:00~(2回ステージ)


 10月26日(水) 
  倉敷アヴェニュウ
 (倉敷市本町11-30 tel 086-424-8043) 
  ♪古山修(guitar)、中村哲(drums)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】500円(飲食代別途)
  【演 奏】20:00~、21:00~、22:00~ (3回ステージ)


 10月28日(金) 
  岡山セカンド・シンプソン
 (岡山市北区表町3-15-15 2F tel 086-234-5009)
  ♪宗友厚(piano)、赤田晃一(sax)、中野まちこ(drums)、皆木秀樹(bass) ほか
  【料 金】1500円(飲食代別途 学生は学生証提示で500円割引) 
  【演 奏】21:00~、22:00~(2回ステージ)
   ※シットイン可


 10月30日(日)
  倉敷木庵
 (倉敷市川西町18-23 tel 086-421-9933)
  ♪森藤みちる(piano)、皆木秀樹(bass) 
  【料 金】飲食代のみ
  【演 奏】18:30~ (2回ステージ)




 

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EIGHT DAYS A WEEK  The Touring Years

2016年09月23日 | お気に入り映画

【Live Information】 


 ことしのぼくの誕生日に、1枚の映画チケットをいただきました。
 ぼくがいつも演奏させていただいているお店のオーナーからのプレゼントです。
 その映画とは、1960年代前半のビートルズを追ったドキュメンタリー、「エイト・デイズ・ア・ウィーク」です。

 
  


 【ザ・ビートルズ  エイト・デイズ・ア・ウィーク】
 [原題] The Beatles: Eight Days a Week - The Touring Years
 [制作] 2016年(イギリス映画)
 [配給] KADOKAWA
 [上映時間] 140分
 [監督] ロン・ハワード
 [脚本] マーク・モンロー
 [編集] ポール・クラウダー
 [キャスト] ザ・ビートルズ(ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スター)
        ニール・アスピノール
        リチャード・レスター
        シガニー・ウィーバー
        ウーピー・ゴールドバーグ
        エルヴィス・コステロ
        エディー・イザード
        浅井慎平         ほか
                   


(以下、多少ネタバレあります)
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 ビートルズは、1966年8月29日に行ったサンフランシスコのキャンドルスティック・パークでのコンサートを最後に、一切のライブ活動を停止しました。
 あまりにもスケジュールが過密で、押し寄せる聴衆に危険すら感じるようになったこと、録音内容や録音技術の向上でステージでの再現が当時は不可能だったこと、などがその理由にあげられます。
 この映画は、サブタイトルにある通り、初期のハンブルグ時代、リバプール時代、1963年に始まった15ヵ国90都市166公演に及ぶビートルズのツアーの様子を収めた公式ドキュメンタリー映画です。


 「エイト・デイズ・ア・ウィーク」は、1964年12月4日に発表された4枚目の英国盤オリジナル・アルバム『ビートルズ・フォー・セール』のB面1曲目に収録されています。もちろんレノン=マッカートニーの作品です。1965年2月にはシングル・カットされ、ビルボードでチャート1位を記録、アメリカだけで100万枚以上を売り上げました。
 当時のビートルズは過酷なスケジュールの渦中にいました。ドラマーのリンゴ・スターは「週に8日も仕事だなんて…」とこぼしましたが、そのセリフがそのままタイトルとなったのだそうです。


 


 ポール・マッカートニー、リンゴ・スター、シガニー・ウィーバー、ウーピ-・ゴールドバーグ、エルヴィス・コステロなどが語る、ビートルズと自分自身にまつわる思い出を絡めながら、ライブ映像がたっぷり楽しめます。
 もちろん東京の武道館や、最後のライブとなったキャンドルスティック・パークでの演奏も観ることができます。


 聴衆の熱狂ぶりは今見ても新鮮です。
 ヒステリックに叫び、泣き、興奮状態で自分がコントロールできなくなっている、会場からあふれんばかりの女性たち。
 なぜこれだけの人々を虜にできたか、という以前に、これほど多くの人々を熱狂させることのできるビートルズにエネルギーには、改めて驚くばかりです。
 この興奮状態の聴衆がわれを忘れてビートルズを追いかけるわけですから、追われる身からすると恐怖も感じることでしょう。
 とにかく、大規模なライブにおける警備から機材の輸送まですべてに前例がなく、そしてビートルズのライブがすべてにおいて前例になった、といっても差し支えないのではないでしょうか。


 また、当時の音響設備の貧弱さが見てとれますね。
 1000人規模の会場でさえ、例えばドラム用のマイクはセッティングされていません。1965年のニューヨーク、シェア・スタジアムのライブでやっとドラムの真上にマイクがセットされていますが、よく見ていると、それはドラム用ではなく、リンゴのためのボーカル・マイクだったりします。
 球場でのライブで、観客席に向けたスピーカーが写しだされていますが、スピーカーから出てくる音は非常に雑で、演奏はとても聴き取りにくい感じです。
 ステージ用のモニターもなかったんだそうです。
 むしろ、それでよくあれだけの演奏やコーラスができたものだと思います。
 ツアー日程だけではなく、未熟な音響システムもステージで演奏するビートルズにとっては問題だったみたいですね。


 ドキュメンタリー映画というだけあって、ビートルズを追うことが必然的に当時の世相を伝えることにもなっています。公民権運動、ケネディ暗殺、ベトナム戦争・・・。つまり、ビートルズはこれらと並ぶ、大きな社会現象だったと言えるわけですね。
 もちろんスクリーンに映し出される当時のファッション、車、街並みなどを見ても、当時の雰囲気がしっかり伝わってきます。


 
 

 音楽だけではなく、ユーモアとウィットに富んだ彼らの受け答えの様子も見ることができます。
 当意即妙というか、頭の回転が速いのでしょうね。
 大事なのは、音楽も、インタビューに対する答えも、彼ら自身の言動にも、管理されている様子が感じられないことです。自由に、やりたいように生きているように感じます。
 おそらくマネージャーのブライアン・エプスタインが冷や汗をかくことも多かったでしょうが、ブライアンはビートルズの魅力をそぐことなくマネージメントしており、その裏には、ビートルズの4人に対する信頼もあったのではないか、と想像したりします。


 武道館公演の前に、右翼団体が「ビートルズの武道館使用は冒涜である」との宣伝を繰り広げましたが、それについての感想を尋ねられた彼らは「ぼくらは演奏するだけで、冒涜などしていない」と明快に答えています。
 その通り、ビートルズは武道館や、日本人が大切にしているものや気持ちを冒涜したことは一切ありません。力ずくで武道館を使用したわけでもありません。もし仮に武道館の使用が日本への侮辱・武道館への冒涜になるのであれば、それは武道館の使用を許可した側が負うべき責任なのです。
 スターは、大きな人気を得るかわりに、いつか足元をすくってやろうとする悪意にも対峙しなければならなくなります。
 ビートルズが蒙ったトラブルの多くは、ビートルズに問題があったのではなく、ビートルズに問題があることにしようとした側(例えばマスコミ)が、問題のないところにわざわざ作った問題だったのだと思います。
 それでも誰に媚びることもなく自分たちの道を進んで行ったことこそが、ビートルズの偉大なところなのではないでしょうか。


 本編終了後に、30分ほどのとても嬉しい特典があります。映画館でのみ観ることのできる、貴重な映像です。
 それもまた、きっと夢中で観ることができますよ(^^)
 
  


 

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鈴木良雄 Special Trio

2016年09月20日 | 音楽の現場で


【Live Information】 


 台風の影響で雨模様だった9月19日。
 夕方になって向かったのは、岡山市にあるルネスホールでした。
 鈴木良雄スペシャル・トリオの演奏を聴くためです。





 鈴木良雄さんは、長い間日本ジャズ界を牽引してきたミュージシャンのひとりで、「チンさん」の愛称で親しまれています。
 渡辺貞夫や菊池雅章らのグループを経て渡米、スタン・ゲッツ(sax)やアート・ブレイキー(drums)のバンドのレギュラー・ベーシストとして活躍したのちに帰国、トップ・ベーシストとして日本のジャズ界に君臨してきました。
 その鈴木さんの、早稲田モダン・ジャズ研究会の後輩が、増尾好秋さんです。


 増尾さんも渡辺貞夫グループを経て渡米、ジャズ・レジェンドであるソニー・ロリンズ(sax)・グループの一員として活躍したほか、エルビン・ジョーンズのアルバムに参加したり、リー・コニッツ(sax)やロン・カーター(bass)などと共演するなど、輝かしい経歴を誇ります。


 井上信平さんは、高校卒業後に渡米、バークリー音楽院などで学んだのちニューヨークを拠点にアメリカ各地で活動を続けてきた実力派で、2001年には巨匠ハービー・マン(flute)との共演アルバムを発表しています。





 三人の活躍ぶりはもちろん知っていますが、実際に音を聴くのは初めて。
 何度ライブに足を運んでも、「どんな音なんだろう」と想像するとワクワクしてしまうのは止められないですね。
 

 会場のルネスホールは、大正時代に造られたギリシア風の建物で、1987年までは日本銀行岡山支店として使われていました。
 雰囲気のある外観で、中もゆったりとしています。
 キャパシティは最大298ですが、ホールは天井が高いせいか広々していて圧迫感もなく、居心地が良いです。







 開演予定の19時を少しまわったところで、三人が登場。
 演奏曲目は、「I Thought About You」などのスタンダードと、鈴木さんのオリジナル、増尾さんのオリジナルです。
 とてもオーソドックスな演奏でした。
 難易度の高い凝ったアレンジも多く聴かれる昨今ですが、鈴木トリオの演奏は、とりたてて高度な技術を見せつけるわけではないので、一見地味に思える部分はありますが、オーソドックスなだけにむしろ明快です。





 「Summertime」では鈴木さんがアルコでテーマを弾きましたが、その音色の美しさと衒いのない演奏は非常に強く印象に残っています。
 また、亡き旧友の思い出を語ったあとで演奏された鈴木さんのオリジナル「My Dear Friend」の美しかったことも忘れられません。
 増尾さんのオリジナルを聞いていると、情景が自然に頭の中に湧き出てきます。ストレートで親しみやすい曲ばかりだったような気がします。


 三人の演奏は、決して派手ではありませんでしたが、鈴木さんの演奏はベースの在り方をきちんと示してくださっていたし、増尾さんのギターは「これぞジャズ」だったし、井上さんのフルートのふくよかな音色は明るく楽しいものでした。
 三人の職人芸というか、いぶし銀の演奏をたっぷり味わうことができました。


 それにしても、やはり存在感がありますね。
 鈴木さんは、MCの時は優しい笑顔で語り口も紳士的ですが、いざ演奏となると顔つきがまるで厳格な将校のように、威厳があふれたものになります。
 増尾さんは終始柔和な微笑を浮かべています。増尾さんの作る曲のような、爽やかで温かい笑顔です。演奏ぶりもそんな感じでした。
 井上さんは、一番やんちゃでいたずらっぽい感じ。俳優の寺島進さんのような苦み走った渋い顔立ちですが、演奏中はとても楽しそうです。
 大人の「余裕」と、子供の「(音楽が)好き」が合わさったステージでした。
 客席からの拍手も大きく、最後は熱いアンコールもかかっていました。





 帰路へ着きながら、やはり先輩方が培ってきた技術や経験には敬意を払うべきだし、聴くという作業でサウンドを体感したり、イメージを体に取り込めるわけですから、貴重な勉強の機会にもなるということを改めて強く思いました。
 芸能の世界ですから、その時々の流行があるのは仕方ないことなのでしょうけれど、驚異的なテクニックが前面にくるライブばかりではなく、こういう味のあるステージこそ、もっと若いプレーヤーたちは聴くべきだと思います。
 といっても、かつての自分も派手なプレイにばかり気を取られていて、音楽ってそういうものじゃない、というのが分かってきたのはだいぶ後になってからでしたけどね(^^;)

 
 
 

 

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実はできていた

2016年09月12日 | 価値観
【Live Information】 


 卑下するわけではないけれど、ぼくは、まあ公平に見て、そんなに突出してうまいベース弾きではありません(自分がダメだとも思ってないですけどね)
 そして、そんなぼくと一緒に演奏したあと、
 昨日まで「自分なんて全然ダメなんです、弾けないんです」と言っていた人が、
 「きょうは皆木さんのおかげでとてもうまくいきました」
 と喜んでくれることがあります。
 
 
 ひとつ言いたいのは、
 もともと「全然ダメ」なんかじゃなかった、ってこと。
 昨日のあなたと今日のあなたで、そんなに大きな違いはあったでしょうか。
 技術が劇的に飛躍するような出来事があったでしょうか。
 突然うまくなるほど猛練習する時間は、物理的になかったはず。
 ということは、
 ぼくのおかげでできるようになったのではなくて、もともとできていたんです。
 ただ、自分で「自分はダメだ」「自分にはできない」ということにしてしまっていただけなんです。
 そしてその前提を取っ払えばよかったんです。
 「できない」のではなく、「出せない」だけだったんですね、きっと。
 

 昨日まで出せなかったことが出せる、自分にはないと思っていたものが、実はすでにあったことに気づく。
 気持ちを切り替えるだけでできることは、とてもたくさんあるんですね。
 
 



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自由への讃歌

2016年09月03日 | 自分的名盤名曲
【Live Information】 


 アメリカは「自由の国」と言われます。
 民主主義を掲げ、自由を侵す勢力と戦ってきたことを自他ともに認めています。
 しかし、その陰には、長年にわたる人種差別がありました。
 リンカーン大統領は、有名な「奴隷解放宣言」を行いましたが、それ以降も人種差別は合法化され、公然と行われてきました。
 現在では、「アメリカの人種差別はなくなった」と思っている人たちも少なくありません。しかしこれは主に北部の中流以上の階層としか交流していない人たちの感想であり、未だに一部では「南部では、見知らぬ有色人種が車を運転していると、いきなり撃たれるおそれのある地域がある」とも言われています。撃たれても、裁判において陪審員が白人ばかりである場合、発砲者は有罪にはならないこともあるんだそうです。


 アメリカのジャズ音楽の世界では、黒人に対する差別は比較的うすかったようです。
 しかし、マイルス・デイヴィスが「オレはいい音を出すのであれば、肌が緑のヤツだって雇うぜ」という言葉を残しているように、こだわりなく白人ミュージシャンを使うマイルスに対する強い風当たりもあったようです。
 そのマイルスも、ただ黒人というだけで警官から不当な拘留や暴力を受けたことがあるのです。


 しかし、1950年代から1960年代にかけて、「公民権運動」が盛んになります。アメリカの黒人(アフリカ系アメリカ人)が、公民権の適用と人種差別の解消を求め、ある意味命がけで行った社会運動です。
 「ローザ・パークス事件」「リトルロック高校事件」「マーティン・ルーサー・キング牧師」「ワシントン大行進」「血の日曜日」などの、できごとや人名は、多くの人がどこかで見たり聞いたりしているはずです。
 そんな激動のさなかの1962年、公民権運動を支持する曲としてジャズ・ピアニストのオスカー・ピーターソンが「自由への讃歌」を発表しました。


 自由への讃歌 [Hymn To Freedom]
 [作曲] オスカー・ピーターソン Oscar Peterson
 [作詞] ハリエット・ハミルトン Harriette Hamilton
 [演奏] オスカー・ピーターソン・トリオ
      オスカー・ピーターソン Oscar Peterson(piano)
      レイ・ブラウン Ray Brown(bass)
      エド・シグペン Ed Thigpen(drums)
 [収録アルバム] 「ナイト・トレイン」[Night Train] (1962年12月録音)


 


 


 ヴァーヴ・レコードのノーマン・グランツ社長はこの曲をたいへん気に入りました。そして歌詞をつけることを思い立ち、編曲家のマルコム・ドッズに相談したところ、ドッズは黒人霊歌を手がけてきたハリエット・ハミルトンを紹介しました。そしてハミルトンが作詞することになったというわけです。
 現在では、コーラス曲としても、よく歌われています。


 オスカーのピアノは、実にすばらしいスイング感と明るさを持ち併せていますが、それがともすれば暗く攻撃的なメッセージを持ちかねない、この重いテーマから希望を感じさせてくれるのだと思います。
 曲のメロディーは、ゴスペル・タッチの荘厳なものです。ブルース・フィーリング豊かで、そのうえ美しさにあふれています。


 淡々、訥々と語るイントロ。
 静けさと温かみを感じることができます。
 コーラスを重ねるごとに、徐々に音に厚みが増してゆきます。
 ベースも、ドラムも、シンプルで、そしてゆるぎないサウンドを奏でています。
 そのふたりに委ね、自在にピアノで歌うオスカー。
 圧巻は、3分48秒からの、オスカーによるトレモロ奏法。
 エンディング・テーマは、一転して穏やかなトーンになります。
 静かなエンディングは、希望の光がひとすじ射しこんでくるかのようです。まさに愛ですね。


 
  Oscar Peterson Trio Live in Denmark,1964.


 ほかに公民権運動に関わるジャズの曲として、チャールズ・ミンガスによる「フォーバス知事の寓話」が知られています。
 また、人種差別に関わる曲としては、ビリー・ホリデイの「奇妙な果実」があまりにも有名です。


 現代のポピュラー・ミュージックには、黒人音楽をルーツにもつものがたいへん多く、ぼくたちは知らず知らずのうちに黒人文化から多大な影響を受けています。
 ポール・マッカートニーとスティーヴィー・ワンダーが歌ったように、ピアノは白鍵盤だけ、黒鍵盤だけでは演奏できません。その2種類があってはじめて豊かな音楽が生まれるのです。
 そして、生まれるのは、音楽だけではないんですね。





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2016年9月のライブ予定

2016年08月22日 | ライヴ情報
                                       ♪今年の夏の甲子園は、作新学院高が54年ぶりに優勝。


【Live Information】 

 
 9月3日(土)
  玉野Musik
 (玉野市築港5-9-6 tel 0863-23-4820)
  ♪山本ヒロユキ(piano)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】1000円(飲食代別途)
  【演 奏】19:00~ (2回ステージ)


 9月4日(日)
  岡山JORDAN
 岡山市北区表町2-5-23 ニュー表町プラザ2F tel 086-237-2012)
  ♪河村恭子(vocal from神戸)、山本ヒロユキ(piano)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】2500円(ドリンク代別途)
  【時 間】開店17:00、開演18:00(2回ステージ)


 9月11日(日) 
  岡山MO:GLA
 (岡山市北区中央町3-17 tel 086-235-3277)
  ♪竹内藍(vocal,guitar)
  ♪和佐田達彦(bass)  
  ♪TAKA☆TAKA
  ♪まるにし [あかしゆか(vocal,keyboard)、皆木秀樹(bass)]
  ♪よっし~&マディ
  ♪allegretto
  【料 金】前売2000円、当日2500円(飲食代別途)
  【時 間】18:30開演、19:00開場


 9月16日(金) 
  岡山セカンド・シンプソン
 (岡山市北区表町3-15-15 2F tel 086-234-5009)
  ♪伊達史典(guitar)、なかだたかこ(vocal)、皆木秀樹(bass) ほか
  【料 金】1500円(飲食代別途 学生は学生証提示で500円割引) 
  【演 奏】21:00~、22:00~(2回ステージ)
   ※シットイン可


 9月17日(土)
  倉敷木庵
 (倉敷市川西町18-23 tel 086-421-9933)
  ♪美淋つゆ子(piano)、皆木秀樹(bass) 
  【料 金】飲食代のみ
  【演 奏】19:00~ (2回ステージ)


 9月18日(日) 
  岡山Ark
 (岡山市北区番町1-14-29 キマチビルB1F tel 086-234-0130)
  ♪テンションノート
  ♪HaMaNa
  ♪赤田晃一(sax)、皆木秀樹(bass)、河田嘉彦(Didgeridoo)
  ♪tres
  ♪KB Cafe
  【料 金】1500円(飲食代別途)
  【時 間】18:30開場、19:00開演


 9月24日(土) 
  岡山GROOVY
 (岡山市北区田町2-5-23 tel 086-221-7721)
  ♪山本ヒロユキ(piano)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】3000円(飲食代別途)
  【演 奏】20:00~ (2回ステージ)
   ※シットイン可


 9月28日(水) 
  倉敷アヴェニュウ
 (倉敷市本町11-30 tel 086-424-8043) 
  ♪Sachiko(vocal)、古山修(guitar)、中村哲(drums)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】500円(飲食代別途)
  【演 奏】20:00~、21:00~、22:00~ (3回ステージ)


 9月30日(金) 
  岡山セカンド・シンプソン
 (岡山市北区表町3-15-15 2F tel 086-234-5009)
  ♪辻川弘子(sax from神戸)、山本ヒロユキ(piano)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】2500円(飲食代別途 学生は学生証提示で500円割引) 
  【演 奏】21:00~、22:00~(2回ステージ)
   ※シットイン可




 

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2016.8.14 西宮PIANO CLUB

2016年08月19日 | 音楽の現場で
                                      ♪西宮は夙川からジャズを発信しているPIANO CLUB


【Live Information】 

 
 すばらしいミュージシャンは、みなフォトジェニックだと思う。
 単純に「容姿が良い」ということではなく、とにかくカッコいいのである。
 それぞれのフォーム、アクション、表情、そのどれをとっても「作品」にしか見えない。
 精魂をこめ、かつ奔放に演奏するその姿は、写真におさめてもなお生き生きと輝いている。
 
 
 写真は、穏やかな笑顔のみねさん、クールな恵子さんと魚谷さん、感情むきだしの小柳さんとヒロシさん。
 でも、その内側には、みんながそれぞれ独自の炎を秘めていて、5種類の違った火柱が燃えさかっている。 
 
  
 おかげで、ちゃんとしたカメラで思う存分撮ってみたい、という欲が湧きあがっているのだが、さあどうしよう(^^)




















 
 小柳淳子(vocal)
 みね栄二郎(sax)
 岩崎恵子(piano)
 魚谷のぶまさ(bass)
 田中ヒロシ(drums)


 



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