毎日情勢が変化して目が離せないライブドアによるニッポン放送株買収問題。まさに毎日更新なブログ向きな今回の件ですが、ライブドアがニッポン放送株の過半数を確保した事で落ち着くのかと思いきや、また大きな動きが有りました。ライブドアが今度はフジテレビを買収するとの憶測が流れ始めたのです。
ニッポン放送の所有するフジテレビ株は22.51%です。過半数には残り約30%の株式の買収が必要になります。ライブドアはLBO(レバレッジドバイアウト)と呼ばれる手法で、買収先企業の資産を担保にして買収資金調達する方法を取るそうです。外資系金融機関などからなる融資団からの買収資金は3000億円と言われています。正直単なるブラフの可能性が高いと思いますが、もし実現すれば日本では過去最大級の企業買収になりそうです。ニッポン放送買収資金としてMSCB(転換価格修正条項付き転換社債型新株予約権付き社債)で800億円もの資金を集めた直後なだけに、こんなにハイペースで買収を進めてライブドアが果たして合計3800億円の負債に耐えられるのか、という点が疑問です。
早ければニッポン放送株の新株発行予約権の司法判断の出る来週にもフジテレビ株のTOB(株式公開買い付け)を実施するそうです。今回ライブドアは外資系金融団から借り入れ債券・コマーシャルペーパー(CP)の発行で資金調達するようですが、要は私募債という事になります。本来優良企業が短期資金調達の為に発行する無担保短期手形であるコマーシャルペーパーをライブドアが発行するとなれば、割引率を上げて募集する事になるでしょう。更に買収に手間取った場合に資金を引き上げられるリスクが有りますし、買収成功後は多大な負債を抱えての船出になります。
フジテレビの日枝会長は今まで会社規模の小ささだけで「ライブドアの目的はニッポン放送の買収とフジテレビの議決権」狙いだと判断して決め付けていた事が対応が後手に回っている原因ではないでしょうか。フジテレビ側も株主配当を7倍にして高株価誘導を行うなどしていましたが、どうも遅きに失している感が否めません。
本来なら買収阻止の高株価誘導はライブドアによるニッポン放送株買収が始まった2月8日時点で手を打っていて然るべきところです。ニッポン放送株をTOBで36.47%確保しても、ニッポン放送のフジテレビに対する議決権が消滅するだけで、フジテレビが買収にさらされた場合には何ら助けになりません。ニッポン放送株の帰趨が決まった現在打てる防衛策は、フジテレビがライブドアの株式買収を行ういわゆる「パックマン・ディフェンス」しか無かったはずです。フジテレビは現在第三者割り当て増資用の資金を調達して持っているはずなので、やってやれない事は無いと思います。
いざ買収となった際に資産凍結や売却、放送免許の売却などの焦土作戦に出た場合、メディアとしての価値が取り返しのつかない程のダメージを受けることになるでしょう。失う物が大きいフジテレビの防衛策は限定され、失う物が少ないライブドアは攻めるのにあらゆる手段が使えると思います。
3月17日の日本民間放送連盟の記者会見で、敵対的買収の対抗策を検討する業界横断のプロジェクトチームを設置するという発表をしていましたが、買収の対抗策や電波法の改正を政府に働きかけるそうですが、今からそんな事をしていて間に合うのでしょうか?
今回の買収劇はライブドア側の水際立った手法が非常に目立ちます。欧米型の企業買収を日本に持ち込む事によって、我々に日本企業の旧態依然とした状況を教えてくれました。これをきっかけに日本の既存のマスコミが変革する事になれば、堀江社長は後世に英雄として名が残るのでしょうか?
もしそうだとしたら、我々は歴史的な事件を目の当たりにしている事になります。来週は果たしてどんな一週間になるのでしょうか?楽しみに待ちたいと思います。
ライブドア、フジテレビ買収狙い3000億円調達へ(アサヒコム)
ライブドア「フジ株TOB」の観測広まる 来週にも?(アサヒコム)
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ニッポン放送の所有するフジテレビ株は22.51%です。過半数には残り約30%の株式の買収が必要になります。ライブドアはLBO(レバレッジドバイアウト)と呼ばれる手法で、買収先企業の資産を担保にして買収資金調達する方法を取るそうです。外資系金融機関などからなる融資団からの買収資金は3000億円と言われています。正直単なるブラフの可能性が高いと思いますが、もし実現すれば日本では過去最大級の企業買収になりそうです。ニッポン放送買収資金としてMSCB(転換価格修正条項付き転換社債型新株予約権付き社債)で800億円もの資金を集めた直後なだけに、こんなにハイペースで買収を進めてライブドアが果たして合計3800億円の負債に耐えられるのか、という点が疑問です。
早ければニッポン放送株の新株発行予約権の司法判断の出る来週にもフジテレビ株のTOB(株式公開買い付け)を実施するそうです。今回ライブドアは外資系金融団から借り入れ債券・コマーシャルペーパー(CP)の発行で資金調達するようですが、要は私募債という事になります。本来優良企業が短期資金調達の為に発行する無担保短期手形であるコマーシャルペーパーをライブドアが発行するとなれば、割引率を上げて募集する事になるでしょう。更に買収に手間取った場合に資金を引き上げられるリスクが有りますし、買収成功後は多大な負債を抱えての船出になります。
フジテレビの日枝会長は今まで会社規模の小ささだけで「ライブドアの目的はニッポン放送の買収とフジテレビの議決権」狙いだと判断して決め付けていた事が対応が後手に回っている原因ではないでしょうか。フジテレビ側も株主配当を7倍にして高株価誘導を行うなどしていましたが、どうも遅きに失している感が否めません。
本来なら買収阻止の高株価誘導はライブドアによるニッポン放送株買収が始まった2月8日時点で手を打っていて然るべきところです。ニッポン放送株をTOBで36.47%確保しても、ニッポン放送のフジテレビに対する議決権が消滅するだけで、フジテレビが買収にさらされた場合には何ら助けになりません。ニッポン放送株の帰趨が決まった現在打てる防衛策は、フジテレビがライブドアの株式買収を行ういわゆる「パックマン・ディフェンス」しか無かったはずです。フジテレビは現在第三者割り当て増資用の資金を調達して持っているはずなので、やってやれない事は無いと思います。
いざ買収となった際に資産凍結や売却、放送免許の売却などの焦土作戦に出た場合、メディアとしての価値が取り返しのつかない程のダメージを受けることになるでしょう。失う物が大きいフジテレビの防衛策は限定され、失う物が少ないライブドアは攻めるのにあらゆる手段が使えると思います。
3月17日の日本民間放送連盟の記者会見で、敵対的買収の対抗策を検討する業界横断のプロジェクトチームを設置するという発表をしていましたが、買収の対抗策や電波法の改正を政府に働きかけるそうですが、今からそんな事をしていて間に合うのでしょうか?
今回の買収劇はライブドア側の水際立った手法が非常に目立ちます。欧米型の企業買収を日本に持ち込む事によって、我々に日本企業の旧態依然とした状況を教えてくれました。これをきっかけに日本の既存のマスコミが変革する事になれば、堀江社長は後世に英雄として名が残るのでしょうか?
もしそうだとしたら、我々は歴史的な事件を目の当たりにしている事になります。来週は果たしてどんな一週間になるのでしょうか?楽しみに待ちたいと思います。
ライブドア、フジテレビ買収狙い3000億円調達へ(アサヒコム)
ライブドア「フジ株TOB」の観測広まる 来週にも?(アサヒコム)
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はじめまして。コメント有難うございました。
ライブドアはニッポン放送を食い物にしようとしている訳では無いから(少なくとも表面上は)高裁の判断が有利に運んだんでしょうね。
堀江社長の態度豹変、確かに「こそばゆい」感じがしました。急に「様」って言われてもなんだかな~って思いますね。
今後ともよろしくお願いします。
ライブドア・ホリエは、会社を食い物にしない素振りを少なくともニッポン放送に関しては表面上ずぅーっと見せ続ける(偽り続ける、ポーズを採り続ける)という課題を背負った。
急に態度がよそよそしくなった!
それで、OO様、OO様の連呼なんだ!
少し前までのブッチ切れのホリエが好き、大好き!
幸せにする、誠意を尽くす、云々って何かの口説き文句、こそばゆいーー
はじめまして。TB・コメント有難うございました。
日本企業は総じて買収なんて考えていないと思います。
その中でも各テレビ局は「報道機関」と言っていながら、株式上場していた事自体が意外でした。
新聞社などは各社上場していません。資金調達の必然性が無ければ上場しなければ良かっただけだと思います。
日本の企業が外資に買収されるのだけは何としても阻止しないといけないですね。
今後ともよろしくお願いします。
はじめまして。コメント有難うございました。
今週は
・明日TOBが発表されるかどうか
・高裁の判断がどうなるか
・3/25までにニッポン放送株の過半数を確保するか
の3点が焦点になりますね。
いずれにしてもヤマ場になりそうです。
はじめまして。コメント頂きありがとうございました。
「カッコいいのですが…」で終わっている理由、良く分かります。
堀江社長が説明しているビジョンは不十分で、フジサンケイグループ側も一般大衆も魅力を感じる程の物が無いから、どうしても単なるマネーゲームに見えてしまうんですよね。
旧体制に立ち向かうのは応援したいところも有るんですが、LBOというアメリカで社会問題になった手段を使うのはどうかと思いますね。
今後ともよろしくお願いします。
今週は東京高裁の判断も出そうですし、色々な意味で今後の展開に影響を及ぼすポイントの週になりそうですね。引き続き注目していきたいと思っています。今後ともよろしくお願いします。
はじめまして。コメント・TB有難うございました。
おそらく最初はニッポン放送の株を過半数確保すればフジサンケイグループ側が折れて提携ってなると思ってたのではないでしょうか?
それがTOB成功という「想定外」の事態が起きて、フジテレビ本体に手を出さざるを得なくなったと思っています。
意外と堀江社長にとってポニーキャニオン株売却などの焦土戦術も「想定外」だったかもと思えて来ました。
今後もよろしくお願いします。
日本企業のほとんどは,「日本では敵対的買収はあり得ない」と考えて,のほほーんと一部上場とかしていたのでしょうね。
ライブドアの件の是非はともかく,これを機に各企業ともちゃんと策を講じないと,いずれ外資系企業にほとんど乗っ取られてしまうでしょう。
この先どうなるんですかねぇ~新しい風?をもたらし旧体制に立ち向かう堀江社長の姿はカッコいいんのですが…
最近の報道にちょっと疑心中。堀江社長はビジネスしたいのか、経営権が欲しいのか、どちらを重視しているのだろうか。前者であれば業務提携が落としどころ、後者であればLBOまで突っ走るかも。
コメント有難うございました。最初のは文字化けしてしまったようですが、今度は大丈夫です。
リンク大歓迎です!ありがとうございます。こちらからもリンクさせて頂きますね。
堀江社長と日枝会長の対決、確かに男の戦いといった感じですね。ただ今後の事を考えると早めに提携交渉に持って行った方がお互いの為だと思うんですが。
>LBOとはさん
初めまして。コメント有難うございました。
おっしゃる通りです。買収成功した場合は「堀江体制」のフジテレビは多額の負債を抱える事になりますね。私の文章力不足です。すみません。
アメリカではエンロンとかナビスコで使われた手法で、買収成功後に破綻する例が多くて社会問題になった手法です。
堀江社長のメディア革新論はある程度理解出来るんですが、今回の件は単なるマネーゲームにしか見えないのは私だけでしょうか。
これからもよろしくお願いします。
>ごまちゃんさん
TB・コメントありがとうございました。
今回の件は今のところリーマンの一人勝ちでしょうね。
欧米のやり方を日本に持ち込む度に外資系企業が利益を持って行くという構図を何とかしないといけないですね。今のままではライブドアは「外資の手先」としか思えません。
今後もよろしくお願いします。
あれ?コメントが中途半端ですよう
続きをば・・・
世の中の男が軟弱といわれる昨今、この日枝会長と堀江社長の男の戦いはしばらくぶりに「男の世界」なるものをみせてくれておるようなきがしますね。
かねぴ~主任のblogリンクさせてください。
お願いしますm--m
という内容のコメントが・・・
中途半端に終わってる。。。
これはダイジョウブかしら・・・
結局この一件で誰が一番トクをするのか?!
新たに記事を書いてみましたので
それをTBさせてくださいね。
今回のケースで云えば、借金を背負うのは、フジテレビです。
りんくさせていただいてよろしいでしょうか?m--m