KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

マラソンを愛する皆様、こんにちは。
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10年目の日本マラソン大賞・第2部

2009年12月31日 | 日本マラソン大賞
いよいよメインとなる賞とMVP(大賞)の発表である。


優秀外国人賞
ツェガエ・ケベデ ロンドン2位 世界選手権3位 福岡優勝
アディル・アンナニ 別大優勝 世界選手権7位
白雪 厦門39位、名古屋17位、大連7位 世界選手権優勝 北京優勝
インガ・アビトワ 横浜優勝

努力賞
小林誠治 別大2位 北海道5位
高橋謙介 東京3位 ベルリン9位
田中千洋 名古屋16位 長野7位 コペンハーゲン優勝 北海道8位 横浜16位 NAHA2位 加古川優勝
佐伯由香里 東京2位 北海道棄権

殊勲賞
澁谷明憲 東京14位 北海道24位 防府優勝
尾崎朱美 大阪10位 長野3位 北海道2位 アテネ優勝 ホノルル7位

敢闘賞
清水将也 びわ湖4位 世界選手権11位
土佐礼子 東京3位

優秀選手賞
佐藤敦之 ロンドン8位 世界選手権6位
加納由理 ロンドン11位 世界選手権7位 ニューヨーク9位
嶋原清子 東京6位 北海道優勝 横浜2位 ホノルル2位

最優秀選手賞(MVP)
尾崎好美 世界選手権2位



優秀外国人賞については、年毎に選考基準が微妙に違っていたが、現在は基準を明確にした。日本国内の大会の優勝者、もしくは世界選手権や五輪のメダリストは、その年の日本の大会の出場歴がある者から選ぶことにしている。そのため、世界選手権男子金メダリストのアベル・キルイは選考の対象外となり、今年の名古屋を走っている白雪は選ばれた。東京優勝のウィリアム・キプサング、びわ湖優勝のポール・テルガトを外し、別大優勝のアンナニを選んだのは、彼がサブテン未経験にも関わらず、世界選手権に入賞を果たしたからである。彼にこそ、今後の日本の男子マラソン再生のヒントがあるかもしれない。

男子のランナーの各賞受賞者には、来年への期待も込められている。特に高橋に小林は次のマラソンでは何としても自己ベストを更新してもらいたい。防府の優勝者に殊勲賞というのはふさわしくないと見るかもしれないが、マラソン歴10年にして、初マラソンの自己ベスト記録に迫るタイムでマラソン初優勝、というのは高く評価したい。「元祖ママさんランナー」の田中は、今年も元気に走っていた。

土佐礼子に功労賞は与えなかった。なぜなら、彼女自身は「引退」という言葉を一切口にしていないからだ。「区切りのマラソン」という言葉をメディアが勝手に「引退」と決め付けただけである。

嶋原清子はこれで4年連続「優秀選手賞」を獲得したことになる。五輪ないし世界選手権の入賞者には「優秀選手賞」を授与することにしているが、年間の総合成績としては、加納よりも嶋原の方を上に見ている。

そして、世界選手権の銀メダリストの尾崎好美に今年のMVPを授与しようと思う。尾崎姉妹には揃って受賞となった。

最後に、特別賞を金哲彦氏に授与したい。マラソン&駅伝の解説者としてすっかり「日曜午後0時の男」として広く知られるようになり、マラソン・トレーニングに関する著書も多数出版している金氏だが、今年11月のつくばマラソンで久しぶりにサブスリーでマラソンを完走した。、しかも月刊「ランナーズ」誌で明らかにされていたが、3年前に大腸がんの手術を受けていたのだという。手術後もその事実を明らかにすることもなく、仕事を休まずに続けていたのだという。僕とほぼ同世代である金氏のこの「勇気」には頭が下がる。再発など起こらず、いつまでもお元気でいて欲しい。

氏のブログによると、来年2月の発売予定の新しい著書を執筆中だという。自身の自伝に近い内容だそうである。


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