エクストリーム四十代のかもめ日記

野球を中心に、体力気力に任せて無茶をしがちな日常を綴る暑苦しい活動記。

山手線が好き!「ノンストップ山手線」乗車の思い出

2020-08-23 18:26:19 | 日記
私は「鉄道ファン」ではありません。が、電車は大好きです。
昔は切符を集めていて通販で切符を買ったりしたし、近年も、電車の
イベントに行ったり、イベントで昔の切符を買ったりすることがある
ので「電車が好きな人」ではありますが、今、やたら「鉄道好き」を
アピールするにわかマニアと同類に見られるのはまっぴらごめんです。
ただ単に、「地味~に電車が大好きな一般人」をやっています。

私の自慢の品は「山手線一周全駅のハサミ入り切符コレクション」。
高輪ゲートウェイ駅ができちゃったので「全駅」と言えなくなって
超ゲートウェイガッデムな感じですが、つまりは、「まだ切符に
切符バサミで切れ込みが入れられていた頃の、駅ごとに違う形の
ハサミの入った切符、山手線全駅分」を持っています。
もう永遠に手に入らないレアものだぜ!
他にも、身近な電車の切符を中心に、日付のぞろ目とか、マニアで
なくても手に入るような地味な切符コレクションをやっていました。

電車の中でも特に好きなのは山手線。
通勤も、もっといいルートがあるのに、金額の高い山手線経由の
ルートを使っている始末。
(東日本大震災以来、地下深すぎる列車が怖いというのもあるけど)
あの緑色も好きだし、全部が各駅停車で地道だし、何かあった時に
日本で一番最初に復旧されるべき「JRの中核中の中核」なのも
一番大事な電車って感じがする!

そして…2012~3年頃のある日、出会ってしまったんですよ。
「まったく駅に止まらない山手線」のイベントがあるという情報に。
「みどりの山手線」という、山手線に真っ緑のラッピングを施した
車両が登場し、それに乗って山手線をノンストップで一周する…
というイベントがあるんだって!
行きたかったのですが、そこには「2名以上でお申し込みください」
という注意書きが…。おそらく、これは「鉄道マニアよけ」の防御壁。
きっと、親子や家族などをメインターゲットに設定しているのに、
単独の鉄オタがわさわさ集まってくるのを避けるにはこの「2名以上」
が意外と効くのでしょう。実際、「山手線が好き☆」というだけの
私はこの障壁にひっかかって申し込めませんでした。
このイベントの参加費用は4000円程度。ダンナは電車興味ないし、
山手線一周に「私一人4000円」は出せても「家計から8000円」
出すのはしんどいし…。

でもその翌年、また山手線ノンストップ列車のイベントがあるという
ことで、本物の鉄道ファンの友人にダメモトで声をかけてみました。
彼は、普通に旅が好きで乗り鉄で鉄道にも詳しい、純粋な「濃い鉄道
ファン」。「山手線と切符が好き☆」というゆる~いノリには乗って
くれないかな? と思ったら、一緒に行ってくれるって! これで
「2名以上でお申し込みください」という障壁クリア!
しかも申し込みまで全部やってくれました。

いよいよ当日、大崎駅で受付開始。受付開始時刻のはずの9:15、
大崎駅にはこの山手線ツアーの立派な大行列ができていました。
これは「受付終了」の列とのこと! 受付開始時刻にかなりの人数が
もう受付を終えてるってどういうこと!?
受付時に、非売品の「山手線グッズ」がいろいろもらえます。
山手線グッズとか超すてき!
受付を済ませ、我々も列につきました。客層は親子連れが中心で、
鉄道オタクっぽい人の姿はほとんどありません。「2人以上で」と
いう条件をつけるだけで健全になるものなんだな…。まあ、実際は
「家族連れの鉄オタ」と「家族ぐるみの鉄オタ」だらけだったのかも
しれないけど。我々だって男女のペアというだけで傍からは普通の
カップルとかに見えてたかもしれないわけだし…

まずは、大崎駅で山手線の車両に乗り込んで、山手線の線路をそれて
「東京総合車両センター」なる整備所へ行きました。
到着する線路脇では、係員さんたちが大勢手を振っていました。
テンション上がる! 四十代女、嬉々として手を振り返す。係員さん、
「おまえじゃねえよ、子供たちに振ってんだよ!」と思ったかも。
センターに着くなり、チェックしてあった「車体洗浄装置通過体験」
の整理券配布所にダッシュ! でも、もう11時、12時、13時の
回は配布終了。残りは14時だけだったけど、我々は12時半に
再集合しないといけないので断念。つまり、この「山手線一周」の
ツアーでこのセンターにつれてこられると、絶対アウトなわけね…。
他のイベントの整理券も、軒並み「その時刻まではここにいられない」
というタイミングのものしか残っていませんでした。結局、整理券
配布もののイベントはあきらめました。
あちこちでいろんなものを展示しているので、とにかく見て回ります。
同伴のガチ鉄道ファンは諸々詳しくて、さながらガイド付きツアー!
Suicaのペンギンの着ぐるみと写真を撮ったり(自分はカメラを
持ってきていないので同伴者に撮らす)、社員食堂らしきところで
「東京総合車両センター公開記念弁当」を買って食べたりしました。
あと、古い(全身黄緑の)山手線ピンバッジを買ったよ!

若干雨模様だったので予定より早く集合場所へ行ったら、「悪天候の
ため…」と、早く再受付をしてくれました。受付最初の10人以内に
入れたので、山手線に乗り込むなり11号車を目指します! だって
一番前か一番後ろで線路入れて広く視界を取りたいじゃない!
車両の割り振りについて、直接の案内はいっさいなかったんだけど、
我々の券面にはちゃんと「11号車」と書いてあるし、とにかく
11号車へ。一番前のほうの席(運転席の裏)は埋まっていましたが、
その次くらいの位置には座れました。
そこから1時間以上待たされて、いよいよ出発進行!

車両センターから山手線で大崎に戻ったら、そこでまた少々(10分
ちょっとくらい)待たされて、とうとう、山手線が出発!
我々の11号車は、一番後ろの車両になるのかと思いきや、なんと
切り返されて先頭になりました!! ラッキー!
子供ら、前方の窓に張りついて狂喜乱舞。私も席を離れ、子供らの
背後から前方の景色を眺めることができました! 途中何度か席に
戻ろうと考えたのですが、窓寄りが混む気配はないので、そのまま、
子供たちの頭と運転士さんの肩口ごしに前方の景色をずっと見て
山手線ノンストップ乗車を堪能しました。
 
ホームに流れる「この列車は当駅を通過します。停車しませんので
ご注意ください」のアナウンス。
驚く一般客と待ち構える鉄道ファンの視線の中、列車は進みます。
撮り鉄めっちゃ多いわ~。行く先々で、奴らはこちらに向かって
カメラを向けています。ふふふ、こっちは選ばれし勇者。一般の
見物客よ、羨望しなさい。
ぐるぐる回る山手線の、普通の列車と列車の間にはさまって運行
しているだけなので、単に「駅をのろのろ通過するだけの山手線」
でしかないのですが、普段の山手線が非日常な山手線となるこの
長い時間、地味だけど感無量。あまりに楽しかったので結局席には
戻らず、ノンストップの山手線は約1時間で大崎に帰還しました。
これでイベントはおしまい。
列車を降りて、記念に「団体」表示の山手線を背景に、またもや
同伴者に写真を撮ってもらいました。
そして「当日大崎駅のNEW DAYSでしか使えない」という
特典の500円券があったのでそれを無理やり使いに行ってから、
池袋でダンナと合流して、3人でお茶を飲んでから解散しました。

「山手線一周するだけなのに4000円も使って…」と思うか、
「これは珍しい、素晴らしい」と思うか!
価値観によって意義が大いに分かれるこのイベント。
私は大、大、大満足な山手線一周ノンストップの旅でした。

なお、つきあってくれた鉄道ファンの彼は、当ブログ別記事の
「風邪っぴき鴎、本拠地に通う」でさんざんな目に遭わされている
横浜ファンの大学時代の友人です。
彼はどんだけ私および我々夫婦に振り回されるのか!
私のアルバムに貼られた写真のけっこうな枚数が、彼の撮って
くれたものだったりします。この場を借りて、超感謝します☆☆