エクストリーム四十代のかもめ日記

野球を中心に、体力気力に任せて無茶をしがちな日常を綴る暑苦しい活動記。

2020お疲れ様でした。CS敗退によせて

2020-11-15 19:59:30 | プロ野球
本日、千葉ロッテマリーンズの2020年が終わりました。
今日の先発、チェンはないでしょう。
3連勝しなければならない→二木が絶対に勝たなければならない、
だったら今日は二木でしょう。
多分、井口は終盤の失速で「やっぱり、ギリギリのところでは
ベテランの経験が必要」と感じたのでしょう。それでCSは
美馬→チェンという流れになったのだと思います。
でも、美馬とチェンで勝ったら結局二木も勝たないといけない。
美馬かチェンが負けたら、これまた二木で勝たないといけない。
つまり「二木が勝てなければCS突破はない」のだから、今日は、
来年からのエースとなる二木で勝負するしかなかった。

結果、ロッテの柱で何年もやるわけじゃない年齢の高い助っ人が
意味なく経験値を得て、二木の成長のチャンスが失われました。
チームの損失であり、来期のプラス要素が減ったわけです。

そして福田もひどいものでしたね。打点1挙げたとはいえ、実質
ゲッツーの打球。その後は三振三昧。
ただ、FAで高額で獲った選手を使わずに負ける、というのは
プロ野球の監督としては難しいことなので、そこは井口に同情
します。福田を獲る算段をつけた奴誰? 鳥越?
球団に福田を獲らせた人がきちんと責任をとってくれよ。
今年で結果は出たのだから来年、二軍で塩漬けもアリで頼みます。

終盤の急失速で優勝できなかったこと、ここでCS敗退したこと、
その原因は井口政権初期からファンがずっと不満を述べていた
「中村奨吾、藤岡裕大の優遇」が原因です。
選手に競争させると言っていたくせに奨吾と藤岡だけは聖域化し、
鈴木大地を追い出してまでセカンド・ショートにこの二人を
固定して不当に優遇した結果「この二人がどんなに使えなくても
他に選手が誰もいない」というチームにしてしまいました。
奨吾は元々野球脳が低い。いっとき覚醒しかかったのに、その
途端にコーチと衝突して明らかに成績を落としたのに放置。
藤岡は2割2分前後の、捕手田村以下の打率でも固定。遊撃手は
チームの華であり中心でしょう。しかもタッチが下手で捕手陣の
盗塁阻止率を下げ、一歩目が遅いせいで数字には出ないけど間に
合わないプレーが多い。
彼らに「頑張ってレギュラーになってほしい」と期待することと、
結果が出なくても何年も優遇して他の選手を全排除することは
まったく別です。
井上は、「箸にも棒にもかからないただのデブ」かと思ったら、
井口が四番を張れるところまで育てたわけだし、守備は上手いし、
走塁も下手でない(見た目ほど遅くもない)ので今シーズンの
失速だけでどうこう言う気はないですが、「そろそろ劣化」の
年齢なのでうまく世代交代していく必要がある選手かと思います。

シーズン中は代打鳥谷→福田の流れでロッテを終戦に持ち込んで
ホークス優勝をアシストし、今日はチェンに命運を託すって…
井口は自チームの選手をどれだけ信頼していないんでしょうね。
指揮官が信じなきゃ、選手たちだって「所詮そこまで」という
結果しか出せませんよ。

井口のやってきたことの反省を正しくしっかりやって、来年
出直してほしいと思います。ただ、セカンド、ショートは、
取り返しつかないレベルでチーム力を下げちゃったけど、これ
どうすんの???

さて、さんざん不満を述べましたが、もっと大局から言うと、
井口はたいへん優秀かつ有難い監督であることも述べなければ
フェアではないと思います。

まず、井口があのタイミングで監督に就任してくれなければ、
千葉ロッテマリーンズは崩壊していたと思います。
田村と大地がなんとか中和して維持し続けてチームとしての
姿かたちと野球力を保っていましたが、「選手にデータを与えず、
走らせず、四球はマイナス査定、基本は懲罰采配」という中では、
あの福浦でさえ…(まあ詳しくは述べんときましょう)
とにかく、井口が代わってくれて大惨事を免れたために顕在化
しませんでしたが、実は井口はチームの救世主でした。

監督になってもコーチの一人もついてこない、それどころか
球団が用意したコーチが何人も不可解に辞めていってしまう…
そんな監督が実際にいる、いた中で、井口は監督就任にあたって、
主にホークス人脈とはいえ、何人もコーチを連れてきました。
球団が人を探し回って組閣してもほころびを作る監督に対して、
井口は新米監督のくせに自分の力で組閣できた、これはすごい
ことですよ。

そして昨年、ロッテ球団がなんと黒字化を成し遂げたわけですが、
ロッテファンなら「それは福浦2000本特需と引退特需でしょ」
とわかっていることと思います。
でも(福浦には悪いけど)一定の劣化をしている選手を「福浦の
せいで負けた」という話にならない範囲内で、上手く起用して
何本もヒットを打たせるというのは大変なことです。
他球団で「記録のためになし崩し的に出続けてひんしゅくを買う
選手」を見ることも多々あると思います。でも、福浦を英雄と
して送り出すには、それをやっちゃいけないんです。
井口は福浦に2000本安打を打たせることを明言して、実際に
無理のない形でそれを実現してくれました。
もちろんその結果、球場は大入り、球団はホクホク。
2000本安打が達成されたので、翌年は丸々福浦引退興行を
打つことができて、ますます球団はホクホク。
球団が井口に補強費を出すのは、井口が「福浦をちゃんと
ロッテの英雄に仕上げて送り出す」という金の入る仕事をした
からでしょう。何もせずに「補強してくれないと勝てない」と
わめくのとは訳が違うんです。

さらに、井口政権下で育った選手の多いこと。
「二軍の永住者」だった井上をスラッガーとして使えるように
して、前監督が使おうともしなかった柿沼のリード力をうまく
活用して捕手力を底上げし、「四番・安田」を我慢して育てて
います。和田康志朗、藤原恭大、そして多すぎて挙げきれない
くらいの若手投手陣…
「投手は井口じゃなくて吉井コーチでしょ」…いや、そこまで
含めて監督の力です。前監督は投手コーチが2人も不可解な形で
辞めてます。井口は新米、前監督は経験者なのにな。
この比較をしても、井口はやっぱり、客観的には大した人に
違いないのでしょう。

いや、不満はたくさんありますよ。
でもね、こんなにたくさんの選手たちが育って、夢を見られて、
球団も収益を得られて、今年は2位であるということ、それを
きちんと評価しなければ、フェアではないと思うのです。
俯瞰的に見て、総合的に井口は優秀な監督だと思います。
ただ、現場指揮において、愛と覚悟が足りない。そこをこれから
反省して、来年こそ優勝してほしいと思います。
そして栄冠を手に井口にはどこかに栄転してもらい、その後の
ロッテは生え抜き政権で幸せに暮らしたい…と思うわけです。

それから、「マリーンズは好きだけどロッテは嫌い、身売りしろ」
とか言ってる人がいますが勘違いもたいがいにしてほしい。
超巨大食品系企業であるロッテはものすごい体力があるのです。
だからロッテオリオンズみたいな巨大不良債権を維持してくる
ことができたし、それはマリーンズを身売りせずにいてくれる
こととつながっています。
身売りしたら、5年後、球団じたいが消滅してるかもしれないと
いうことをなぜ理解できないのか…。
「千葉の球団を応援しているのであってロッテは応援していない」
ロッテが売ったら千葉から移転する可能性大。身売りしてほしい
のに「千葉の球団」にこだわるのはナンセンスでしょ。
「ロッテは韓国系だから…」ロッテは日本で創業した日本企業。
オーナーは在日韓国人でも古くから日本で活躍し、岸元首相の
おかげで球団が持てたことを感謝して義理を尽くしてきてくれた
人です。そしてロッテグループの日本スポーツへの貢献度が
いかに高いかは、どのスポーツを見ていても「ロッテ」の文字と
無縁ではないことを見たら誰だってわかることでしょう。
ロッテを日本から排除したら日本スポーツ界の痛手ですよ。

そんなロッテもこの数年で株式上場をする予定があるようです。
長年20億とかそういう規模で赤字を垂れ流していたら、上場の
際に「不良債権の球団は手放せ」という話になりかねません。
そんな中で、2019年度は黒字だったという実績が、球団を
守ってくれるかもしれないのです。
つまり井口が福浦を幸せに引退させてくれたことが、球団を
救うことにつながるかもしれないという…
今後も、食品という安定した業界の巨大企業・ロッテに球団を
維持してもらい、マリーンズがどーだこーだとワガママなことを
ファンが幸せに言い合える環境を保ってほしいと思うのです。

まあそんなわけで、いろんな意味で井口はロッテ球団を救って
くれていると言えるんじゃないかと考えています。
ロッテの純粋なOBにはこういう政治力を持つ人は残念ながら
いないので、今はまあ、井口政権で頑張ってもらおうかなと。
でもいずれは、ボビーイズムを引き継いだボビーチルドレンの
組閣が見たいなあ。魔法使いなメンタルコントロールを駆使した
夢の球団!!
そのためにも、来年には結果を出してくれよ井口~(薄情)

とにかく2020年お疲れさまでした。元巨人ファンですが、
今はパ・リーグファンとして、今年もホークスがジャイアンツを
ぼっこぼこに倒すのを見たいと思います!
ナベツネがそろそろ寿命だから巨人の日本一を見せてあげたい
とも思うけど…(ナベツネは罪もあるけど功もある人だからね)
やっぱりパ・リーグのプライドってもんがあるからね!
我らの♪ 我らの♪ パシフィック・リーグ~♪