エクストリーム四十代のかもめ日記

野球を中心に、体力気力に任せて無茶をしがちな日常を綴る暑苦しい活動記。

ヤクルトスワローズの2020年

2020-11-29 16:05:11 | プロ野球
今年、とうとう、神宮球場に一度も行きませんでした。
東京ヤクルトスワローズのファンクラブに入る前からずっと、
神宮球場には年に何度も行くのが普通だったので、今年は
悪い意味で特別な年になってしまいました。

とはいえ、コロナで行きづらかっただけでなく、私が昨年
大きな手術を受けて今も病気持ちなのが理由です。
疾患部位が消化器なので、数が少なくて設備の悪い神宮球場の
トイレは不安です。一方、我がロッテのマリンスタジアムは
女子トイレの個室も多くて綺麗で安心できるので、何度も
観戦に行けました。
健康な時は「トイレは1日1、2回で十分」と豪語するほど
トイレが遠かったので、トイレの設備で球場に行く行かないが
左右されるとは思わなかった…

そんな事情なので今年はヤクルトの試合は「一球速報」や
新聞、数少ないテレビ中継で追うことになりました。
石川雅規が好きで長年スワローズを応燕(おうえん)している
私ですが、正直、今年は村上がいなければスワローズなんか
見る気にもならなかったと思います。ほんとにひどかった。

チームが弱いのは別にいいんです。今に始まったことじゃ
ないし、長年のロッテファンだから最下位耐性もついてるし。
もちろん石川雅規のために応燕してるから私は圧倒的な
石川びいきなのですが、今年の高津監督の石川に対する扱いは
チーム全体を疲弊→瓦解させてしまったと考えています。

開幕投手に石川を選ぶのはチーム事情からやむなしと思います。
「ある程度なんとかしてくれるだろう」と思える投手が彼しか
いないと言っても過言じゃないので。
対抗馬となりえるのはライアンこと小川泰弘投手ですが、彼は
悪い年は悪い。
石川の場合、「悪い年」って「そこそこ投げられてるのに
勝てない。何度かは炎上するけど全体的にはひどくはない」と
いうレベルだし、2019年の実質的なエースは石川だったの
だから、開幕投手の栄誉を与えるのはおかしくないでしょう。
そしてここで開幕投手に選ばれる石川投手を心から格好いいと
思ったし、ファンとして鼻を高くしたものです。

開幕戦は、打撃戦になっちゃいましたが5回3失点、良くは
ないけど「イレギュラーな6月開幕の難しい調整であっても
石川ならこのくらいやってくれる」というレベルで、今年の
沢村賞投手・大野と投げ合っています。なお、延長戦で決着が
ついたので両投手に勝ち負けはついていません。

石川の2戦目は、今年のセ優勝チームである巨人を相手に、
6回1失点の見事な投球。その裏に菅野がボロカスに打たれた
ことで、チャンスを活かすため代打を出されて降板しましたが、
それがなければ7回以降も投げたかもしれません。
一方で菅野は6回裏に5失点のビッグイニングでKO。
今年「菅野の開幕13連勝すげえぇぇ」みたいになりましたが、
私にしてみりゃ「はあ~? あんた2戦目でカツオくん(石川)
にボロクソ投げ負けてノックアウトされてるじゃん」て感じ。
だのに…この試合、5対1でリードしていたはずが、7、8、
9回で1点2点2点と失点してヤクルトは負けました。
この負けは石川のせいじゃない! 菅野に超投げ勝ってる!
200勝目指しているベテランに5対1から勝たせてやれない
チームって何やねん。
後から思えば、ここで巨人に菅野に土つけてたのに!
ちゃんとヤクルトが勝ってくれていれば、斎藤雅樹の記録も
守れたのに!(完全に私情)

しかしこれは悲劇の幕開けでしかありませんでした。
石川3試合目は3回1/3で4失点だから石川自身の責任。
石川4試合目は5回で4失点、ちょっと石川の責任。とはいえ
コロナで開幕がずれたうえに、この試合は雨で金曜→火曜への
スライド登板で、この後「上半身のコンディション不良」と
いうことで石川は登録を抹消されてしまいます。
石川の次の登板は8月25日になり、5回2失点、同点で
降板したのち長谷川、木下の炎上で敗戦。
9月1日、5回1失点、同点で降板したのちサヨナラ負け。
9月8日、5回4失点(自責2)で敗戦投手。
9月15日、4回4失点での敗戦投手は石川自身の責任。
9月22日、6回2失点なのに中日・大野に打線が完封されて
敗戦投手。相手が大野じゃなければ………。

もともと投手力がカスカスで打力でなんとかしないと勝てない
チームなのに、たいがい中盤まで投げて4失点以内に抑えてる
大ベテランにまるっきり勝ちをつけられないって何やねん!!
本当だったら石川はローテ5、6番手で投げて、そこそこの
勝ち星をもらいながら戦力になって余生を過ごす大ベテラン。
それが開幕投手やって、今年沢村賞を争った菅野や大野と
投げ合ってるってどういうこと!? しかも後続が打たれる、
野手は打たない、なんなんだこのチーム!

しかしこれが今年の高津監督の「戦略」(失笑)でした。
「石川を人柱にして風よけしておいたら、他のところはうまく
噛み合って勝てるかも」的な。

結果、石川が先発した試合では、「石川さんに勝ちをつけたい」
と救援投手も野手もガッチガチに固くなって異様な雰囲気の中、
揃ってろくなパフォーマンスができずにチームと石川の足を
引っ張り、負けなくていい試合をガンガン落としました。
テレビ中継で観た試合では、選手たちが石川先発試合だけ
無駄に過酷なプレッシャーを受けて、非常に無駄な緊張感が
蔓延しているのが感じられました。

そこは石川がチームに「僕が勝つためでなく、チームが勝つ
ためにプレイしてほしい」というチーム内への発信をして
ほしかったけど、謙虚で控えめな石川が「僕に勝ちをつけたい
と思ってくれているだろう」的な思い上がった発言をできる
はずもなく…
私は、むしろ「僅差のビハインドで石川を登板させる」という
アクロバットな采配を見せてもよかったと思ってました。
「ここで逆転したら石川さんに勝ちがつく!」という方向に
石川の人望を使うという考え方です。

石川がやっと1勝できたのは9月30日でした。
3回途中で降板した以外は4回~6回をコンスタントに投げて
一度も大炎上をしなかったのに今季は2勝に留まりました…。

さて、その一方で、小川泰弘(ライアン)は、1イニングに
4失点でKOされた直後に1イニング7点取り返して逆転して
もらう、8イニング中5イニングで2点ずつ取ってもらって
余裕勝ち、などなど援護点がやたら多くて勝ち続けました。
小川が投げ合ったのが今年引退のD吉見、G田口、ベイ中川、
C床田、Gでこの後三軍に落とされる澤村、D勝野、ベイ阪口、
Dロドリゲス、ベイ坂本、D松葉って…。しかも今年3勝しか
してないC中村祐に2回も投げ負けてる…。
主力との対戦結果は、ベイ今永と投げ合った時は1勝1敗、
T秋山にも1勝1敗、G菅野、今村、メルセデスに投げ負け。
一方の石川は、開幕戦の大野雄、次戦の菅野に投げ勝ちつつも
勝ち負けつかず…から始まって、ベイ今永、T秋山、G菅野…
と続きます。不調で休んで、上がってきた石川を、即座にまた
ローテ頭にして菅野にぶつける高津。なおこの菅野との対戦も、
6回まで共に2失点ずつでした。まあ先に降りたから対等とは
言えないけど、菅野とがっぷり四つにはなったわけ。

私には、今年のヤクルトは、高津が「監督初年度」の重圧を
含めた全体重をのっけてエース石川に覆いかぶさって、
小川を勝たせてFA宣言して出ていく後押しをしてあげた
ようにしか見えませんでした。
ライアンが嫌いなわけじゃないけど(結果を出している時は
超好きな投手!)、「楽ちん度」が天と地の差のこの状態で
ノーヒットノーランかあ~とちびっと思ってしまいます。
石川ファン目線では、この負担の偏った今年のヤクルトが
瓦解していくのは時間の問題だろうと思っていました。
いっとき上位に来て高津が称賛された時期があって「?」と
思いましたが、「こんな、大事にされるべき選手を足蹴にして
ヤクルト愛もチーム愛も感じられないスワローズになど、
なんの魅力もないわ!」と思っていたら、やがて真っ逆さまに
順位を落としていきました。
「ヤクルトらしい魅力がない」ということは、チーム力が発揮
できていないわけだから、当然良い結果は出ないでしょう。

ヤクルトは石川や青木を「捨て石」にしたらダメなんだよ。
そんなことも知らないで二軍監督やってたのかよ。
ほんとは「チームのために」であるべきだとわかってても、
チームの皆が「石川さんを勝たせたい」と思ってしまうのが、
ヤクルトの弱っちいけれど最高にいいところであり、むしろ
それこそが力の湧き出る源の一つだろう。
「石川さんを勝たせたい」が空回りしているのにいつまでも
放置して、何度も梅野に石川の後ろを投げさせて逆転され、
石川の故障後もなお首位チームの無敗エースに当てるとか…
今年のヤクルトの総括は「石川いじめの反動による最下位」と
言わせてもらいます。個人の感想ですがそう思います!!!

確かにこれは、過分に「石川雅規愛」で偏った視点で観察した
結果でしかないけど、村上・青木をはじめ頑張った選手が
ちゃんといたのになんであんなにひどいチーム成績だったのか、
それは、私は、「尊重すべきチームの『投』の要をチームの
捨て石にしたから」と見ています。
所詮ロッテファンの見解ですけどね。

今年の石川っていうかカツオくんの扱いに憤慨して、私はもう、
よっぽど来年のスワローズクルーの継続をナシにしようかと
思ったよ! だって今年1回も神宮行ってないからチケットの
割引もなんも受けてないし、来年も行けるか怪しいし!
カツオくんの投げるの見られないうえにそれじゃなんもない!
シーズン中盤は「カツオくん、1勝もできずに終わったら、
引退しちゃうんじゃないだろうか」と怯えに怯え…
シーズン終盤は「カツオくんを人柱に生きながらえようとする
高津のクソ野郎、そんな球団になど金を使ってやるものか! 
絶対スワローズクルーは継続せんぞ」と大荒れに荒れ…
ロッテが頑張っていい順位にいても、ヤクルトのせいで不安と
怒りの絶えない1年でした。
そして、ヤクルト五十嵐投手の引退発表と共にカツオくんから
現役続行宣言が出た時、やっと心から安堵して気を取り直し、
私は来年度のスワローズクルー継続手続きを済ませたのでした。
「ヤクルトのための出費じゃない。石川雅規のためだけの出費
だからな!」とわめきつつ……村上、青木も好きなんだよね~。

山田哲人、チームに残留(ほぼ「チームに骨を埋める」覚悟の)
というのは驚きました。チームの大事な時にはあまり打たない、
マイペースマイルールで活躍している選手ですが、走攻守で
一定のレベルを期待できる人がずっとチームにいてくれるのは
どう転んでもプラスでしょう。
てっと、あと7年かけて、カツオくんを200勝させて下さい。
高津も「文句を言わずに従ってくれるチーム内のカリスマ」に
甘ったれてないでちゃんとチームを「運営」しろや!

ってことで、来年も私は、スワローズクルーなかもめとして、
石川雅規投手と東京ヤクルトスワローズを応燕することが
決まりました。来年こそGO!GO!スワローズ!!