★カメ吉のお気に入り★

カメ吉の身の回りの色んな「お気に入り」をご紹介。共通のお気に入りが見つかるとうれしいです♪写真にもこだわっています。

【映画】しあわせのパン(ロケ地の過去写真あり)

2012年02月22日 | 映画

以前から観たいと思っていた映画「しあわせのパン」。
妻の知り合いから招待券を頂き、平日休みの本日、やっと観に行く事が出来ました。
場所は我が家の定番、「新宿ピカデリー」。午前9:40の上映開始でお客さんの数は20人ほどでした。
今回、映画の内容はあえて書きません。しかし個人的に思い入れのある映画ですので、
レビューとは少し違った視点で感想などを書いてみたいと思います。



この映画、観る前からある程度頭の中でイメージは出来ていました。
個人的には次の3つを満たせれば、きっと「しあわせな気持ち」になれるはず。
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1:北海道の美しい風景を存分に楽しみたい。
2:原田知世の魅力を堪能したい。
3:カメ吉の知っている場所がどれだけ出るか確かめたい。
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1番の「美しい映像」は、CMやポスターで織り込み済み。
2番の「原田知世」は、昔から透明感のある清楚なイメージだったので、この映画にピッタリの役だろうと想像。
3番については・・・

私カメ吉の出身地は北海道。
仕事の関係で、2007年~2008年にかけて、この映画の舞台となった洞爺湖周辺に
1年間通い続けていました。
映画の舞台となった「月浦地区」は、中でも最も良く訪れていた場所。
当時、パンカフェの建物をちょうど建設中だったのを覚えています。
洞爺湖を見下ろす高台にあり、周りには美しい畑が広がる完璧なロケーション。
「良い場所にお店ができるなあ・・・」と当時思っていました。

※2008年6月撮影の写真をGoogleで見つけました。やはり当時はまだ建設中でした→【リンク

完成後、営業を始めた実際の店舗を、今回は撮影用にまるごと借りたようです。
監督のインタビューによると、シナリオハンティングでこのお店を訪れ、物語の舞台にしようと即断したようです。
一目惚れするその気持ち、ここの景色の良さを知るカメ吉にも、よく分かります。

映画に出てくる風景は、まぎれもなく本物です。建物も、周囲の畑も、あの場所に実在します。
美しい畑の向こうには、青い水面の洞爺湖と、緑の中島を望む絶景が広がっています。
映画を観て気に入った方は、ぜひ一度訪れてみてくださいね。

▼2008年の夏に、カメ吉がロケ地から数百メートル離れた場所から撮った写真を見つけました。

▲畑は毎年作物を変える「輪作」をするため、その年によって風景は大きく変わります。
 手前の畑、2008年はとうもろこしを植えていました。

・・・さて、映画ではお店を訪れるお客さん別に、3つのお話が繰り広げられます。
それぞれのお話は、「月浦地区」の美しい景色を背景に、進んでいきます。

ところで、ガラス作家の工房として描かれていたのは、洞爺湖北側の湖畔にあるパン屋さん
「ラムヤート」でしたね。
素材の味を大切にした素朴な味のパンが人気で、オープンしたばかりの頃にカメ吉も訪れました。

▼その時の写真が、これです。2008年4月に撮影。

▲ガラス作家さんは、ここの3階の窓から顔を覗かせていましたね。
 民家を改造して開業したパン屋さん「ラムヤート」は逆から読むと「トーヤムラ」。
 そう、この場所はかつて「洞爺村」だったところから名付けられたネーミングなのです。

▲当時のラムヤート店内の様子。今回の映画にも出てくるような、美味しそうなパンが並んでいました。

映画では、予想通り原田知世さん独特の「透明感のある存在」が光っていました。
私と同じく北海道の大学出身の大泉洋さんも、しゃべりすぎずに感情を抑えた良い演技をしていました。

この映画、刺激的なストーリーを求める方にはオススメ出来ません。
私カメ吉としては、前半のストーリーこそ、ちょっと「安っぽいかな・・・」とも思えましたが、
全編を見終わったときには「ちょっとほっこりと温かな気持ちになれる映画だな」という印象でした。

パンや食事の美味しそうな映像も見どころの一つです。
映画の帰りに、パン屋ではありませんが、似たようなテイストのものが食べたくなり、
ピザ屋さんでランチしてしまいました。



「しあわせのパン」。
上映はまもなく終わってしまいそう。
美しい映像のこの映画を観るなら、DVDではなく、映画館の大スクリーンをオススメします。


【映画レビュー】ステキな金縛り(三谷幸喜監督)

2011年12月10日 | 映画


小雨の金曜日、朝9時。
新宿3丁目駅から徒歩数分の映画館「新宿ピカデリー」です。
新宿で映画を観るときはいつも「新宿バルト9」だったのですが、今回初めて訪れてみました。


名前のイメージから、勝手に古い映画館を想像していたのですが、
行ってみると新しく、キレイな館内。ロゴなどもしゃれていていい雰囲気でした。
駅からのアクセスも良く、どうしてこれまでバルト9まで行っていたんだろうと反省。。。


さて、今回観たのはすでに話題になっている、三谷幸喜監督の「ステキな金縛り」です。
昔から三谷映画が好きだったので、そもそもの「期待値」は非常に高かったのですが、
さっそく、個人的な結論を。

過去の全ての三谷映画を遙かに超えた、文句なしに今年ナンバーワンの映画でした。

これまで我が家の三谷映画ナンバーワンは「ラヂオの時間」でした。
出演者の顔ぶれをはじめ、細かい笑いネタが散りばめられていて、
DVDで何回も観た、本当に大好きな映画の一つです。

しかし今回のステキな金縛りは、一瞬にして我が家の三谷映画ナンバーワンに躍り出ました。

まず、出演者。深津絵里は可愛らしく、定評通りの実力で本当に自然な演技が良い。
しかしなんと言ってもこの映画は「西田敏行」の存在無しには語れません。
西田敏行の、あの何とも言えずしみじみとした可笑しさ。
これが、映画の上映中ずっと「声に出して笑ってしまう寸前」のテンションをキープさせてくれるのです。
伏線がスムースにつながって行く気持ちよさ。
内容はネタバレしないよう書きませんが、悔しいけれど最後は泣かされました。

しかし「感動」の気分だけで終わらせるのは、三谷監督の本意ではなかったのでしょう。
ちょっとおちゃらけて終わるのは、ひょっとしたら彼なりの「照れ隠し」なのではないでしょうか。
なんだかこれって、震災へのエールを込めて作った桑田佳祐の歌「明日へのマーチ」にも似ていますね。
「願うは遠くで 生きる人の幸せ」と歌詞カードに書きながら、実際には「遠くで」を「「東北で」に変えて歌っている。
心に染みる本当にいい曲なのに、最後はおちゃらけて終わる・・・
この辺りの照れ隠し加減が共通しているような気がして、ちょっと嬉しくなりました。

余計なことを書きましたが、この「ステキな金縛り」。
西田敏行のしみじみとした可笑しさと、後味の良い感動。
エンドロールにも手を抜かず、劇場内が明るくなるまで絶対に席を立てない。。。
心からオススメ出来る映画です。

(追伸)
草薙くんの配役だけは、ちょっと浮いていたような気がするのですが、気のせいでしょうか・・・